株式会社ビートレーディング

ファクタリングの仕訳と会計処理上のメリットをわかりやすく解説!

コラム

2018.02.07

ファクタリングは、売掛債権さえれば手軽に資金化できる優秀な資金調達方法となっています。
しかし、ファクタリングを利用した後、その会計処理の仕訳に苦戦してしまう方は多いです。
しっかりと会計処理を行えば企業にとって様々なメリットがあるため、その正しい仕訳の方法は知っておきたいところです。
そこでこの記事では、ファクタリングの仕訳や会計処理上のメリットなどの情報をわかりやすく解説していきます。

仕訳処理の基本

仕訳とは?

仕訳とは、発生した取引を複式簿記で会計処理することです。
資産と費用を『借方』、負債と収益を『貸方』に分類して仕訳帳に記帳していきます。
仕訳を行うことにより、何が増えて何が減ったのかを明確にする事が可能です。
仮に、飲食店が現金で食材を仕入れた場合、「借方に仕入」「貸方に現金」という勘定科目などを記入していきます。
すると、仕入れ(費用)が増えて、現金(資産)が減ったという事がわかるようになります。

取引が発生したら、その都度記録する

仕訳は、取引が発生したらその都度記入していきます。
日々の取引を着実に記載することで、経営状況を把握する事が可能となります。
ただし、正確な経営状況を把握するためにも、取引の記録や仕訳は抜け漏れがないように注意しなくてはいけません。

仕訳後は総勘定元帳へ転記する

仕訳後は、すべての勘定を集約した「総勘定元帳」に転記します。
簿記は基本的に、『取引』→『仕訳』→『転記』といった流れで記していくという事を知っておきましょう。
また、年間の資産と負債の情報が蓄積されたものを「貸借対照表(バランスシート)」と呼びますが、貸借対照表を基に利益や損失を計算したものが「損益計算書」となります。

損益計算書や貸借対照表の重要性

簿記が苦手な方からすると、損益計算書や貸借対照表と聞くと耳を塞ぎたくなるかもしれません。
しかし、どちらも会社の財務状況を把握するために欠かせない資料となっています。
損益計算書では売り上げ経費を差し引いての利益を、貸借対照表では現在会社にどのような財産や債務があるのかを知ることができます。
お金の流れを知っておけば、黒字倒産などを事前に防ぐことも可能です。また、融資を受ける際にも担当者に自社の財務状況を説明しやすくなります。

会計ソフトを活用することで取引を正しく仕訳できる

近年では多くの「無料会計ソフト」が誕生しており、会計ソフトを使えば簿記の知識が乏しくとも、簡単に仕分けを行うことが可能です。
ただし、いくら会計ソフトを利用したとしても、全くの無知では難しいです。
ですので、少なくとも『取引』→『仕訳』→『転記』という簿記の流れを重要なポイントとして押さえておくことをおすすめします。

ファクタリングの仕訳に用いる勘定科目

ファクタリング手数料

ファクタリング手数料は「営業外費用」の区分で仕訳していきます。

営業外費用に仕訳される例としましては、以下のようなものがあります。

1.債権譲渡損

2.支払手数料

3.債権売却額

4.債権割引料

など。

また、項目がない場合は『雑支出』として処理することも可能です。

ただし、その場合は「摘要」にてファクタリング手数料とわかるように記録します。

債権譲渡登記費用

ファクタリングで2社間取引を利用した場合、債権譲渡登記をすることがあります。

その際にかかる印紙代や登録免許税などは「租税公課」にて仕訳していきます。

会計ソフトを利用している場合、勘定科目がないことがある

最近では会計ソフトを利用しての仕訳が主流となっていますが、その場合勘定項目がないことがあります。

ただし、勘定科目は企業によって異なり、必ずしも同じ勘定科目を使わないといけないわけではないので、基本的には問題ありません。

 

3社間取引のファクタリング仕訳例

3社間取引のファクタリングとは?

3社間ファクタリングとは、『ファクタリングを行いたい企業』『ファクタリング会社』『売掛先企業』の3社で契約を結ぶ取引方法です。

ファクタリングは、融資(借入)とは異なる勘定項目となるため注意が必要となります。

ここでは、3社間取引を実際に行った場合の仕訳例をご紹介していきます。

※売掛債権100万円、ファクタリング手数料5%(5万円)として計算した場合、いかのような仕訳となります。

100万円の売掛債権が発生した場合

借方:売掛金 100万円 / 貸方:売上 100万円

売掛債権をファクタリング会社に譲渡した場合(契約時)

借方:未収金 100万円 / 貸方:売掛金 100万円

売掛債権をファクタリング会社から早期回収した場合(入金時)

借方:現金    100万円   / 貸方:未収金 100万円

債権譲渡損   5万円

 

2社間取引のファクタリング仕訳例

2社間取引のファクタリングとは?

2社間ファクタリングとは、『ファクタリングを行いたい企業』と『ファクタリング会社』のみで契約する取引方法です。

債権譲渡の通知が不要な2社間ファクタリングの場合、売掛先企業に知られずに資金を調達することが可能となっています。

ここでは、2社間取引を実際に行った場合の仕訳例をご紹介していきます。

※売掛債権100万円、ファクタリング手数料5%(5万円)として計算した場合、以下のような仕訳となります。

【2社間取引の仕訳も売掛債権発生から、ファクタリング会社から早期回収した場合(入金時)までは同じです】

売掛先企業から入金された場合

借方:現金    100万円   / 貸方:預り金 100万円

ファクタリング会社に支払う場合

借方:預り金   100万円   / 貸方:現金 100万円

 

ファクタリング時の消費税

通常の売掛金取引の場合

私たちが生活を行っていく中で当たり前のように支払っている消費税ですが、全てのものが課税対象となっているわけではありません。

ただし、通常の売掛金取引の場合、これは課税対象となるため消費税がかかってきます。

消費税率は「8%」であるため、仮に100万円分の売上債権があったとするならば、消費税込みの『108万円』が入金されることとなります。

ファクタリング取引の場合

売掛債権には消費税がかかる事が分かりました。

ではその売掛債権を譲渡し、資金を調達する「ファクタリング」を利用した場合はどうでしょうか。

消費税の課税対象となるのは、

1.国内の取引であること

2.対価を得て行う取引であること

3.事業として行うもの

となっています。

そして、ファクタリングは「金銭債権などの譲渡」に該当するため非課税となるのです。

また、ファクタリング手数料に関しましても非課税取引となります。

取引手数料やその他諸経費等がデメリットとなるファクタリングですが、コストや仕訳の手間を考慮した場合、消費税が発生しないことは利用者にとって大きなメリットと言えるでしょう。

課税売上割合の問題

課税売上割合とは、「総売上高に対し、どのくらいの割合で消費税の課税売上高を占めているか」というものです。

課税売上割合は以下の計算式で算出することができます。

『課税売上割合=課税売上高÷(課税売上高+非課税売上高)』

また、課税売上割合が95%以上であった場合、仕入れにかかる消費税を売上にかかった消費税から全額控除する事が可能となっているのですが、ファクタリングを利用した場合、ここで一つ問題が出てきます。

実は、規定には『金銭債権譲渡した場合、譲渡対価の5%を非課税売上に参入しなければならない』と定められているのです。

ですので、仮にファクタリングが上記の規定に該当するならば、課税売上割合が下がり、上記の控除を受ける事ができない可能性あります。

しかし、結論をいいますと、ファクタリングによる資金の調達は「資産の譲渡等の対価」として取得したものに相当するため、非課税売上割合に含めなくても問題ないのです。

ファクタリングを利用したとしても、課税売上割合の問題は発生しないということを知っておきましょう。

 

会計処理から見たファクタリングのメリット

キャッシュフローが改善する

ファクタリングを利用し現金を手にすれば、流動負債がスリム化することで、資金繰りがよくなります。

しかし、債権譲渡損(ファクタリング会社へ支払う手数料)も発生してしまうため、短期的に資金繰りが良くなっても安堵せず、長期的な計画でキャッシュフローは改善していくことをおすすめします。

会計処理上に負債は発生しない

ファクタリングを活用した場合の仕訳は、「売掛金」を「未収入金」に振り替えています。

ですので、流動資産が異なる勘定科目に変化しているだけで、負債が増える事がありません。

ただしその際には、『債権譲渡損』というファクタリング会社へ支払う手数料が発生することも知っておきましょう。

融資や借入などの資金調達がしやすくなる

金融機関などからの融資や借入を受ける際には、貸借対照表や損益計算書を提出しなくてはいけません。

また、その審査は貸借対照表や損益計算書を基に行われ、借入金などの負債が少ないほうが審査に通りやすくなります。

そのため、ファクタリングにより流動負債がスリム化し、キャッシュフローが改善されると融資や借入を受けやすくなるのです。

 

ファクタリングによる会計上のメリットを活かす!

ファクタリングを利用すれば流動負債がスリム化し、キャッシュフローが改善されるため資金繰りが良くなります。

また、資金繰りの悪化は「黒字倒産」にも繋がるため、ファクタリングによる資金の調達は黒字倒産を未然に防ぐ効果にも期待することができます。

そして、ファクタリングで負債が減れば、その後融資や借入も行いやすくなるので一石二鳥です。

『ファクタリング』は、多くのメリットを生む資金調達方法となっています!

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