株式会社ビートレーディング

ファクタリングの歴史を知ろう!日本に来たのはいつ?

コラム

2018.10.10

「ファクタリング(factoring)」とは、自社が持っている売掛債権(売掛金)をファクタリング会社に売却することで、スムーズに現金化するしくみのことです。
このファクタリングはどのように誕生し、いつごろ日本にやってきたのでしょうか。
ファクタリングの歴史について紐といてみましょう。

ファクタリングの歴史とは

 

ファクタリングは今から約500〜600年ほど前に誕生した、歴史ある資金調達方法です。時系列ごとに解説していきます。

 

ファクタリングの歴史① 14〜15世紀にイギリスで誕生

ファクタリングは、14〜15世紀ごろにイギリスで誕生したといわれています。
当時のイギリスには、売掛債権を買い取る「ファクター」という組織があり、主に衣料品商品や交易人を対象に、現金の前貸しを行なっていました。

また、ユダヤ人のビジネスマンも、輸出品の請求書を使って輸出業者に資金を貸し出すというファクタリングのようなしくみを扱っており、独自の経済圏を築く基盤を支えていました。

 

ファクタリングの歴史② 日本に来たのは1970年ごろ

ファクタリングがアメリカから日本に伝来したのは、1970年ごろです。
当時の日本では、第一勧業銀行などの都市銀行系子会社が金融の中心となり、手形取引や手形割引が一般的に行われていたため、ファクタリングの認知度は向上しませんでした。
ファクタリングのしくみが手形取引よりもわかりにくかったこと、信用取引において売掛債権を取引すること自体にあまりよい印象がなかったことも、ファクタリングが流行らなかった原因です。

 

ファクタリングが日本で浸透し始めた理由とは

1970年以降なかなか浸透しなかったファクタリングが、現在のように一般的な資金調達方法として普及した理由は、主に2つあります。

 

ファクタリングが普及した理由① 手形取引の衰退

ファクタリングが日本で普及するようになったのは、「手形取引の衰退」が主な理由です。
手形の取引高は、1990年の約4,797兆円をピークに、バブルが崩壊した1991年以降は急激に減少しました。
2017年の手形取引高は約374兆円と、ピーク時の7.8%程度にとどまっています。

手形取引が急激に減った理由は2つあります。

1つ目は、手形取引にコストがかかることです。
手形を発行する際には、手形用紙を銀行から購入し手形印紙代を支払う必要があります。
また、換金する際にも手数料が発生するので、決してコストが安いわけではありません。

2つ目は、流動性が高いとはいえないことです。
手形割引は債権の一種なので、手形に裏書きをすればそのまま取引先に譲渡することが可能です。
しかしその額面を変更することはできないので、取引先への支払方法としては少し不便です。
また、手形の紛失・盗難リスクが常にあること、手形の不渡りが発生した場合に資金の回収が難しくなることで流動性が下がることも、手形割引の減少要因でした。

 

ファクタリングが普及した理由② 政府による法整備

バブル崩壊以降、手形割引の衰退により売掛債権の現金化が難しくなったため、新たな現金化方法が模索されるようになります。
その結果、1998年10月に「債権譲渡特例法」が施行され、「債権譲渡登記制度」が定められたことで、国を挙げてファクタリングの普及に取り組む姿勢が打ち出されました。

また、2005年には「債権譲渡登記制度」が改正され、さらに円滑に手続きできるよう整備されます。
これによって債権の二重譲渡トラブルが減少し、より債権譲渡をしやすくなりました。

 

今後のファクタリング取引動向

今後、ファクタリングの取引は拡大していくのでしょうか。
2013年の日本銀行調べによると、2011年度の日本企業全体の売掛金は約192兆円と、巨額の残高がありながら、うち流動化された売掛債権は約4.5兆円と、全体の2.4%にとどまります。
また、売掛債権だけでなく手形債権、長期金銭債権も含めた債権流動化の裏付資産別残高は、2008年の約10兆円をピークに緩やかに推移し、2011年〜2013年は約7兆円程度に安定しています。

この2点から、売掛債権の残高は約200兆円近くにのぼるものの、債権流動化自体は売掛債権だけで約4.5兆円、全体でも約7兆円にとどまっていることがわかります。
よって、ファクタリング市場は、今後流動化が活発化することで、現在の何十倍もの巨大な市場に成長する可能性を秘めています。

また、日本政府は、経済産業省の「中小企業における資金調達の課題」を通じて、売掛債権などの流動資産による資金調達の活性化を掲げています。
このような政府の動きも背景に、ファクタリング取引は今後増加していくと期待されています。

 

まとめ

ファクタリングは、14〜15世紀ごろに誕生した歴史ある資金調達方法です。
日本での取引規模はまだ小さいものの、債権流動化が活発化することで、日本でも有数の資金調達方法に成長すると見込まれており、今後の動向に注目すべきでしょう。

ビートレ―ディングのファクタリングはこちら

=========================
参考:

2017年「手形・でんさい」動向調査(東京商工リサーチ)
http://www.tsr-net.co.jp/news/analysis/20180417_01.html

商流ファイナンスに関するワークショップ
第2回「売掛債権を活用したファイナンス」(日本銀行)
https://www.boj.or.jp/announcements/release_2013/data/rel130910a1.pdf

 

 

 

 

コラム一覧に戻る