株式会社ビートレーディング

銀行融資の審査を通るためには?

コラム

2017.08.21

事業資金やローンの借入など、銀行の融資を受ける機会のある方は多いです。
しかし、融資を受けるためには厳しい基準の審査を通過する事が絶対条件となります。
では、審査を通過するにはどうすればいいのか?
この記事では、銀行の審査基準や融資に関する情報など、審査に通過するためのヒントを徹底解説していきます。

銀行融資を受けるためには

銀行融資の審査基準

銀行融資を受ける場合、いずれにしても審査に通過しなくてはいけません。

融資審査を受ける上で大事なことは「この会社(この人)に事業資金の貸し付けを行っても、返済してもらうことができる」と思わせることです。

では、でのような会社ならばそう思ってもらえるのか?

以下の各ポイントに注目してみましょう。

 

【審査に通過するポイント】

①財務内容が健全かどうか

財務内容とは、主に資産や負債などの事をいいます。銀行は決算書などの書類から健全かどうかを判断します。

資産があっても負債が資産の金額以上あったとしたら、それは決して財務内容がいいとはいえません。

銀行も当然ながら、財務内容がより健全な会社にお金を融資したいため、負債が多ければ多いほど審査には不利に働いてしまいます。

『自己資本比率』が高いほど、審査に通過する確率は高くなるでしょう。

 

②融資希望額と資金用途の妥当性

銀行で融資を受ける場合「ビジネスをしていく上でいくら融資が必要か?何に使う予定か?」という質問を問われます。

しかし、それは決して「いくらでもいいよ、お金は何にでも使っていいよ」という意味ではないので注意が必要です。

融資を受けるということは、そのお金を今後『返済』していく必要があるということです。

そのため、希望する融資額と、それに適した返済プランがあることをしっかりと提示しなくてはいけません。

また、基本的に借入を希望する理由は「前向きな資金用途」である事が重要です。

例えば、融資を受ける理由が「会社の赤字の穴埋め」では審査を通過することは厳しくなります。

『設備資金』や『正常運転資金』『つなぎ資金』など、あくまで「将来性のある」資金用途であることを伝える事を伝えましょう。

 

③返済原資と返済の見通しがあるか

『返済原資』とは、融資の返済に充てることができる資金の事をいいます。

返済原資は「減価償却費+税引き」となりますので、『利益』がそのまま返済原資とならない点に注意が必要です。

例えば、会社の利益が「1,000万円」であったとしても、その利益には税金がかかってくるので、返済原資として認められるのは「1,000万円」から約40%を引いた金額となります。

全ての財源を把握し計算した上で、基礎資料のしっかりとしている『資金繰り表』を提出し、「返済の見通しがある」ことをアピールしましょう。

 

④担保か保証人が必要な場合がある

事業資金を借り入れる場合『物的担保』や『人的担保』を求められるケースは珍しくありません。

物的担保では、土地や建物といった「不動産」を担保とするケースが多いです。

また、「定期預金」も担保として求められる場合があります。ちなみに、定期預金は会社や代表者、そしてその家族や第3者が担保の対象となります。

人的担保とは、いわゆる「連帯保証人」です。

会社の代表者とその妻は必ず「連帯保証人」となるのですが、それでも十分でない場合は第3者の保証人を求められる場合もあります。

そして、求められるのは「保証人」ではなく、必ず「連帯保証人」となる点も知っておきましょう。

 

法人での銀行融資を受けるまでのステップ

 

銀行融資の流れ

では、次に銀行融資の流れをみていきましょう。融資は、以下の手順で行われていきます。

 

【銀行融資の流れ】

①融資担当者との面談

まずは、融資担当者の方との面談となります。

主な質問内容は「創業理由」や「業務内容、サービス内容」「通帳の入出金履歴」「売上や経費の計上根拠」「資金繰りの計画」「自己資金のため方」など様々です。

担当者次第で質問内容は変わってくるので、正確なマニュアルがあるわけではありません。

しかし、「スーツを着用し、常識をわきまえる」「創業計画書を熟知し、質問には忠実に、正確に答える」といった最低限守るべきポイントはどの面談でも精通しているので、厳守しましょう。

②必要書類の提出

次に、必要書類を提出する必要があるのですが、銀行に提出する書類は非常に種類が多いので、忘れないよう確認しておきましょう。

 

■損益計算書

『損益計算書』とは、期間ごとの経営成績を表す書類です。

損益計算書にはその期間で会社が出した利益額は勿論、その利益を生むためにかかった費用も知ることができます。

当然ながら黒字で収益があり、借金が少ないほど融資は受けやすいです。

また、はじめて銀行と取引を行なう場合は、過去3期分の損益計算書の提出が必要となります。

 

■貸借対照表

『貸借対照表』とは、会社の持っている資産や負債を読み取ることができる表のことです。

会社が運転資金をどのように集めているのか、どのような形で保有しているのかを記しており、銀行は貸借対照表を見て、その会社の「資産状況」「負債状況」をチェックします。

また、負債が会社の資産を超えた「負債超過」の状況にある場合は、審査に通過する事が難しくなります。

はじめて銀行と取引する場合は、過去3期分の貸借対照表の提出が必要です。

 

■試算表

『試算表』とは、総勘定元帳を集計した一覧表です。

試算表を提出し、今後の事業展望について好況な見通しであることを銀行に説明する必要があります。

融資の申し立てが決算後3ヶ月を経過している場合は、提出を求められることが多いです。

また、万が一提出を求められなくとも、自社の状況を説明する場合は試算表を用意することを推奨します。

 

■事業計画書

『事業計画書』とは、これから実行される事業内容や、それによって発生する事が予想される損益、過去の実績値との整合などを記している書類です。

事業計画書を作成する場合、過去の実績を無視してはいけません。現実的な計画を提示する必要があります。そして、事業計画書は所定の書式で提出する銀行も多くあるため確認は必須です。

また、現状会社に問題があったとしても、その問題点に対していかに対処して解決していくかを伝えることが大事なポイントとなります。今後の事業展望がいかに明るいかを記載しましょう。

事業計画書は『損益計算書』や『貸借対照表』の状況があまりよくない場合に、非常に重要となる書類です。

 

■資金繰り表

『資金繰り表』とは、毎日、毎週、毎月の現金の収入と支出の流れを比べ、その状況を把握するための表のことです。

資金繰り表からは、現金収支の動きや現金過不足などの状況がわかります。

また、現状のだけでなく、今後の資金繰りも記載しておくといいでしょう。

 

■借入状況の一覧

今現在の借入状況を記載した一覧表を予め用意しておきましょう。

当然のことですが、嘘の記載や記載漏れなどは厳禁です。

 

■借入申込書・謄本・印鑑証明

『借入申込書』『商業登記簿謄本』『印鑑証明』を提出します。

 

■納税証明書

銀行の融資を受けるためには「しっかりと納税している」という証明のため、『納税証明書』を提出する必要があります。

また、税金を滞納している場合は、審査に通過するためにも完納してから融資の申し込みを行うようにしましょう。

 

■その他資料の提出

銀行や担当の方によっては、上記以外の書類を求められる場合も考えられます。

そのため、どのような要望にも答えられるように、予め様々な想定をしておき事前に資料を集めておきましょう。

 

審査はどのくらいかかるのか

審査にかかる時間は、その審査機関や状況によって異なってきます。

では、どの程度の審査時間となるのかをご紹介していきましょう。

 

【審査時間】

①銀行の支店長が決裁者の場合

銀行の支店長が決裁者の場合、審査にかかる期間は概ね2週間前後となっています。

また、支店規模によって決済範囲は異なりますが、500万円前後の借入ならば支店長の権限で融資を決定する事が可能です。

 

②銀行の審査部で決裁される場合

支店長の決済範囲を超える融資に関しては、銀行の本部の決済が必要となるため3週間程度の期間を要します。

また、金利が2%以下の融資や、申込者の格付けが要注意先以下の場合でも銀行本部の決済が必要です。

 

基本的に、銀行本部の決済が必要か否かで審査にかかる日数は変わってきますが、他にも会社規模や、財務状況、提出書類の内容などによって審査期間は前後するケースもあります。

そのため、融資を受ける際は最低でも「1ヶ月以上」はかかると想定しておくことをおすすめします。

 

個人が銀行融資を受けるには

銀行で融資を受ける機会は、企業でなくとも存在します。個人の場合では、教育ローンや住宅ローンなどがそれに該当するでしょう。

ここでは、個人で銀行の融資を受けた場合の審査基準をご紹介していきます。

 

【個人で銀行から融資を受ける場合の審査基準】

①勤務先情報、勤務形態、勤続年数

申込者の「勤務先」や「勤務形態」「勤続年数」によって審査結果は異なってきます。

勤務先の経営が安定しているほど評価は高く、契約社員やアルバイトよりも正社員の方が当然好ましいです。

また、基本的に勤続年数は長ければ長いほどいいとされていますが、勤続年数が短くてもそれがキャリアアップによる転職の場合は、高評価に繋がるケースもあります。

 

②年齢

年齢は、若ければ若いほどいいというわけではありません。

社会人としての歴が少ない20代よりも、30代、そして40代の方が実は審査に通過しやすいのです。

ただし、50代以上となってくると完済年齢が70代や80代となってくる可能性もあるため、審査も厳しめとなります。

そのため、最も審査に通過しやすい年齢は40代となっています。

 

③過去の他社での借り入れ状況

過去に他の金融機関から借入を行った事があり、尚且つ返済が滞っていたり、利用停止になっていたりした過去がある場合は、審査通過率は大幅に下がります。

また、ここで指す金融機関とは、銀行だけでなく消費者金融なども含まれます。

 

銀行の融資限度額は?

銀行で借入を行う際の融資限度額は、申込者の年収によって異なってきます。

また、ローンの種類によっても融資限度額は変わってくるので、チェックしておきましょう。

 

【各ローン別の融資限度額】

①住宅ローンの場合

住宅ローンの限度額は、年収や申し込み時の他社からの借入額によって大幅に前後するので、中々予想が立てにくくなっています。

ですので、融資限度額を調べる際には、年収額から融資限度額を試算できる「シミュレーション」を利用することをおすすめします。

 

②自動車ローンの場合

銀行などの場合、融資限度額が個人の年収と年間に返済する金額によって変化していきます。

ですが、住宅ローンほど大きな変動はありません。

 

③教育ローン

教育ローンの融資限度額は借入を行う金融機関によって異なりますが、無担保ローンの場合はおおよそ『500万円』となっており、担保を必要とする有担保ローンの場合であれば、1,000万円以上の借入が可能なケースもあります。

 

どのローンの場合も、所定の申込書などを要する銀行が多いため、確認をしっかり行いましょう。

 

起業、独立開業時は銀行融資を受けられるのか

新しく起業や独立を行った際に、開業資金の借入を銀行に申し込み方もいらっしゃるでしょう。

しかし、基本的に銀行は開業資金の融資に関しては非常に慎重です。

データのない全く未知数の会社よりも、数年でも経営実績のある会社のほうが信用もありますし、積み重ねてきた情報から様々な予測を立てることもできます。

銀行も営利目的でお金を貸すので当然といえば当然なのですが、起業や独立開業時の金融機関からの融資は厳しいという事を知っておきましょう。

 

開業資金は政府系金融機関から融資を受ける

「銀行から開業資金を借り入れる事ができない・・・」そんな時は、『日本政策金融公庫』と呼ばれる国の金融機関から融資を受けることを検討しても良いでしょう。

日本政策金融公庫とは政府による100%金融機関であり、元々は『中小企業金融公庫』という機関名で、中小規模の企業へ事業資金の融資を執り行っていました。

現在は日本政策金融公庫に2008年に移管されましたが、その後も融資業務を継続して行っており、中小企業や零細企業への融資に積極的に取り組んでいます。

日本政策金融公庫は、基準金利が「1.31%~1.90%」と民間金融機関と比べて圧倒的に低いのが特徴的です。

また、日本政策金融公庫の目的は『中・小企業の成長と発展』ですので、開業資金を借り入れる相談も行いやすくなっています。

 

信用保証協会を利用する

信用保証協会とは国の機関で、中小企業や個人事業主が資金を銀行等の金融機関から調達したいときにサポートしてくれる国の機関です。

会社の規模や業種、業歴などによっては利用できないケースもありますが、連帯保証人もいらず、全国各地に協会があるため、まずは相談してみるのも良いかもしれません。

 

銀行融資のデメリット

 

銀行融資はメリットばかりではなく、もちろんデメリットも存在します。

そのため、融資の申し込みを行う際には、しっかりとデメリットにも目を向ける事が重要です。

では実際に、銀行融資にはどのようなデメリットがあるのかをみていきましょう。

 

【銀行融資のデメリット】

①審査基準が厳しい

銀行融資を受ける場合、たとえ数年の経営実績があったとしても審査に通過するのは容易ではありません。

いくら万全の準備をしていたとしても、融資を受ける事ができない可能性は十分にあることを知っておきましょう。

 

②審査期間が長い

融資の申し込みを行い、審査結果が出るまでには数週間程度かかるため、正式に融資が完了するまでには1ヶ月程度はみておく必要があります。

そのため、基本的に急にお金が必要となった場合には銀行融資は適しません。

 

③担保や連帯保証人が必要となる場合がある

銀行側が融資を受ける条件として、担保や連帯保証人を付けることを要求してくる場合があります。

しかも、必ず『連帯保証人』となりますので、万が一申込者が返済不可能となった場合には連帯保証人になった方に迷惑をかけることとなります。

また、連帯保証人を頼むとしても、それは容易なことではないでしょう。

 

急な資金調達が必要な時、売掛金買取(ファクタリング)という方法が存在する

売掛金買取(ファクタリング)とは、未回収の売掛金を『売掛金買取(ファクタリング)会社』が買取るサービスです。

売掛金の支払期日までの期間が長い場合などに用いる資金調達方法となっています。

また、売掛金買取(ファクタリング)は融資でないため審査も通りやすいです。そのため「債務超過」「個人事業主」といった方でも資金調達できる可能性があります。

さらに、売掛金買取(ファクタリング)は基本的に連帯保証人を必要としないため、ビジネスをしていて売掛金があれば手元にお金を用意することが可能です。

また、査定にかかる時間も銀行などの金融機関に比べてはるかに早いため、急ぎでお金が必要となる場合に重宝できます。

 

銀行の融資を受けるためには要所のポイントを抑える

銀行の審査基準は基本的に非常に厳しく設定されているため、融資を受けるためには要所、要所のポイントをしっかりと抑えておかなくてはいけません。

そのためには、まず自分の会社の財務内容をしっかりと把握し、銀行の担当者に資金用途や返済の見通し、今後の事業計画が明るいことを説明する必要があります。

これから銀行の融資を受けることを検討してる方は、まずは希望融資金額と返済原資のバランスを考え、妥当性のある融資金額を設定するところから始めてみましょう。

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