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開業資金ってどう集める?調達方法とその使い方について

コラム

2017.09.09

キャリアを積み新たに起業する場合、開業資金や運転資金を捻出するために、多くの方はいずれかの金融機関に融資のお願いに向かいます。
しかし、何の知識のない状態で借入の申し込みを行っても、そう簡単に融資を受ける事はできません。
それほど開業資金を借り入れるということは難しいのです。
そこでこの記事では、開業資金の融資を受ける確率が1%でも上がるように、開業資金の調達方法やその使い方について徹底解説していきます。

開業資金とは

新しくビジネスを展開するためにはある程度の「開業資金」や「運転資金」が必要となります。

また、ただ開業するだけでなく、その後も事業を円滑に展開していくためには資金不足で営業が滞らないよう、最初にある程度まとまったお金を用意しなくてはいけません。

そこで、まずは借入を行う前に適切な融資希望額を提示できるように、開業資金や運転資金の内訳を知っていきましょう。

 

開業資金や運転資金の内訳

開業資金の内訳は、店舗や事務所などを取得するための費用や、内装や外装、設備等を整える費用、広告費や材料等の仕入れなど、主に開業時に関わるお金が該当します。

また、運転資金の内訳は、人件費、店舗や事務所の家賃、開業後の広告費や材料などが該当します。

運転資金に余裕が無い場合、仕入れ代金が現金になるまでの業務が困難になってしまうため、開業時にはある程度余裕を持って運転資金を準備しておかなくてはいけません。

 

予備資金があると、有利な条件で融資が得られる

新しく起業する場合、予備資金を蓄えておくことであらゆる面で有利となります。

予備資金の蓄えが大きければ、その分『自己資本率』が高いと認められますので、開業資金の融資を申し込む際の審査通過率が上がるのです。

自己資本率が高いということは、他人資本の影響を受けにくいということとイコールですので、金融機関からは「しっかりと返済してもらえる」と信頼を勝ち取りやすくなり、有利な条件で融資を受ける事ができるようになります。

また、開業資金は全ての部分で金融機関に頼ることは、あまりおすすめできることではありません。

ある程度は自分で資金を貯めておき、足りない部分を融資にて補うというのが一般的な考えとなります。

 

開業資金の融資を受けるには

開業資金の融資を受ける場合、どのような金融機関を頼ったとしても大なり小なり金利がかかってきます。

また、融資額も数百万円以上といった大きな金額になるケースが多いため、利息等のデメリットを考慮した場合、当然ながら極力自己資金で開業資金をまかなえる事が望ましいです。

しかし、開業資金を自己資金のみでまかなえるのは、実際にはほんの一握りと言わざるを得ないでしょう。

そのため、ほとんどの方は開業時に『創業融資』を受けるのが一般的とされています。

ここでは、その創業融資に関する情報を知っていきましょう。

 

創業融資、借入が必要

通常企業が融資を受ける場合、その企業の過去から現在までの業績などを基準に融資を受ける事が可能か金融機関に判断されますが、創業融資の場合真っ白な状態の企業であるため、そのような判断材料となるデータがありません。

そこで、重視されてくるのが『自己資金割合』です。

基本的に創業融資を受けるためには、事業全体の「半分から3分の1程度」の資金は自分で用意する必要があると考えておきましょう。

例えば、ある程度初期投資が必要となる職種では「500万円~1,000万円」程度の、比較的初期投資を抑えやすいサービス業などでは「100万円~300万円」程度の自己資金を用意した上で、融資の申し込みを行うのが望ましいです。

また、例え自己資金を用意したとしても、それは金融機関などから借り入れたお金などではなく、あなたが給与所得などで正しいルートで貯めてきたお金でなくてはいけません。

更に、その資金がどのような経緯で準備してきたお金かを証明する必要もでてきます。

多くのケースでは過去1年分の預金通帳の提出を求められるため、下手な嘘やごまかしはきかないと思っていたほうが無難です。

 

短期借入

短期借入を行うならば、消費者金融に融資を求める手段もあります。ただし、それはあまりおすすめできません。

なぜならば、銀行や公的金融機関と消費者金融を比較すると、金利に大きな差が出てくるからです。

消費者金融の金利は借入額によって上下しますが、大体が「4.5%~18.0%」程度に設定されており、基本的にほぼ上限金利が設定されることから、借り入れたお金には「15%~18%」程度の金利がかかると考えておく必要があります。

それに引き換え、国や銀行から創業資金を借り入れる場合、金利はどれだけ高くても「3%」以内に納まることがほとんどなのです。

消費者金融には借入を行いやすいというメリットがありますが、金利の高さを考えた場合、たとえ開業資金が不足していたとしても融資は受けないほうが無難です。

 

民間金融機関からの融資

初めて開業資金の調達を検討する際に、真っ先に思い浮かぶのは銀行ではないでしょうか?

しかし実際のところ、銀行から開業資金を借り入れるのは非常に厳しいのが現実です。

なぜならば、当然銀行も営利目的で貸付を行っているため、データのない中小企業に開業資金を融資し、結局は倒産となり、貸し倒れになる、なんてリスクを負いたくないためです。

確かに、そのようなリスクを負うくらいならば、経営の安定した優良企業に貸し付けたいと思うのは至極当たり前の話でしょう。

また、都市銀行や地方銀行は資金が豊富なため、多額の資金を利用するのには適しているのですが、信用を得るのには時間がかかるため、やはり開業資金の調達には不向きと言わざるを得ません。

 

民間の金融機関から融資を受ける方法

では、民間の金融機関から必ずしも融資を受けることはできないのかといいますと、決してそうではありません。

例えば、信用金庫や信用組合ならば都市銀行などと比較すると融通が利くため、融資を受ける事ができる可能性は上がります。

信用組合や信用金庫は地域密着型であり、主にその地域で営業している個人事業主や中小企業などを対象に融資を行っているのです。

ただし、融資の対象となるのは約1万円の出資金を支払った「会員」や「組合員」のみとなりますので、借入の申し込みを行うためには、まず会員や組合員になるところからスタートしなくてはいけません。

また、会員や組合員になり預金口座を開設し、定期積み立てを行うなど、事前に融資を申し込む予定の信用金庫や信用組合の利用実績を作っておけば、融資の相談がしやすくなるでしょう。

 

信用保証協会の利用

融資を受けるためには、金融機関に「この人はお金を返済してくれる」と思わせる必要があります。

そのための方法の一つとして『信用保証協会』を利用する手段があります。

信用保証協会とは、中小企業や小規模事業者が金融機関から開業資金などを調達するための保証人となってくれる公的機関です。

万が一申込者が返済不可能となって場合でも、信用保証協会が弁済してくれることを保証してくれるので、金融機関も融資を行いやすくなります。

ただし、保証を受けるためには「規模」「業種」「区域・業歴」の分野で基準を満たしている必要があり、更に企業は信用保証協会へ保証料を支払わなくてはいけません。

条件はありますが、それでも日本にある約385万の中小企業や小規模事業のうち、約146万企業は信用保証協会を利用していると言われています。

開業資金の調達がうまくいかない場合は、信用保証協会の利用を検討してみることをおすすめします。

 

ベンチャーキャピタルの利用

ベンチャーキャピタルとは、将来的に上場が期待できるベンチャー企業へ出資する金融機関であり、ベンチャー企業の株式などを引き受ける代わりに開業資金などの融資を行います。

ベンチャーキャピタルの目的は、キャピタルゲイン(株式等の当初の投資額と公開後の売却額との差額)を得ることであるため、基本的には株式上場を目指す企業へしか融資を行いません。

また、創業者が直接売り込むことによって融資が成立したりするケースがあれば、ベンチャーキャピタル自身が直接調査を行ない企業へアプローチしてくるケースもあります。

ベンチャーキャピタルに投資してもらえると、その後の資金調達がしやすくなったり、事業提携先を紹介してもらえるメリットもでてきます。

ただし、出資者が経営方針に口を出してきたり、間接費用が予想以上にかかってしまったりすることもあり、何より中々融資を受ける事が難しいというデメリットもあるので、借入を希望する際には、その点も考慮した上で検討しましょう。

 

補助金や助成金の利用

開業資金を調達する有効な手段としまして、国や地方自治体から融資を受ける方法があります。

例えば『日本政策金融公庫』を頼ることです。

日本政策金融公庫では「新創業融資制度」を推進しており、積極的に企業家への融資を行っています。

無担保で、尚且つ保証人も不要で「最大3,000万円」までの融資を受ける事が可能な新創業融資制度は、新しく起業する方にとって非常にありがたい制度といえるでしょう。

しかも、実際に融資が行われるまでの期間が1ヶ月程度と早く、自己資金割合の要件が緩いなどといったメリットもあります。

 

都道府県・市区町村による創業融資制度

都道府県・市区町村による創業融資制度とは、自治体や信用保証協会、金融機関の3者が協力し合い、中小企業の資金調達の円滑化を目的とする制度です。

それぞれに役割があり、自治体は金融機関に資金を預託し、利子の補強などを行い企業や金融機関の負担を軽減します。

また、信用保証協会は、万が一申込者の返済が不可能となった場合の弁済の保証を行い、金融機関はそれらの条件を全て踏まえた上で審査し、融資を行うかを検討します。

「融資の実行に2ヶ月ほどかかる」「倒産したとしてもお金は返済しなくてはいけない」などといったデメリットはありますが、開業資金を融資してもらう有効な手段であることは間違いありません。

 

クラウドファンディング

クラウドファンディングとは、専用のインターネットを通じて自身が持つアイデアやプロジェクトを起案し、不特定多数の支援者から開業資金を集める方法です。

また、クラウドファンディングにもそれぞれタイプがあり、資金提供後の見返りを求められない『寄付型』や、資金提供者に一定のリターンを戻す『投資型』、事業が提供する金銭以外の商品やサービスなどを提供する『購入型』などがあります。

クラウドファンディングは、融資の目標金額に達成した時のみ手数料が発生するシステムとなっていますので、誰でも気軽に申し込む事ができるのです。

 

業界別開業資金の使い方

 

飲食業

飲食業にあたるのは、居酒屋やスナック、カフェなどが該当します。

開業時にかかる資金平均は約1,000万円となっていますが、開業する場所が地方であったり、ビジネスプランが初期投資を抑えるものであれば、資金平均を下回るコストで開業することも可能となるでしょう。

開業費用の内訳は、主に物件の取得費用や内外装費、宣伝広告費などがかかってきます。

また、飲食業を起業する場合、開業資金を抑えて起業できる「フランチャイズ」という方法もありますが、ロイヤリティや加盟金、保証金などがかかってくる可能性があるため、注意が必要です。

 

サービス業

サービス業には美容室や学習塾、ベビーシッター、ハウスクリーニング業などが該当します。

開業時にかかる費用の相場は無店舗型か店舗型かで異なってきますが、当然ながら無店舗型のほうがコストをかけず開業する事が可能となります。

無店舗型の場合ですと開業資金が100万円程度で済むことも多いですが、店舗型の場合では1,000万円以上の開業資金が必要となるケースも十分ありえます。

また、サービス業に関しましてもフランチャイズで開業することが可能となっていますので、開業資金の調達に苦戦するようでしたら、起業の手段の一つとして検討してみてもいいでしょう。

 

小売業

小売業にはアパレルなどの業態が該当します。

サービス業と同様、無店舗型か店舗型かで相場は変化してきますが、無店舗型ならば100万円程度、店舗型ならば1,000万円程度の開業資金が必要と見積もっておきましょう。

開業費用内訳は、店舗の内装費用や仕入れ費用、宣伝広告費などがかかってきます。

小売業のフランチャイズの幅は広く、アパレルは勿論、コンビニやリサイクルショップなど選択肢が豊富です。

 

デーサービスなどの介護事業

デーサービスなどの介護事業の場合10名程度のスタッフで開業する事が多く、一般的には400万円程度の資金で起業する事が可能とされています。

ただし、車両を購入する場合はプラス100万円程度かかると見積もっておきましょう。

開業費用の内訳は、物件取得費や内外装費、当面の運転資金などがかかってきます。

また、介護保険事業はサービスの実施から報酬が発生するまでに2ヶ月かかってしまうので、その点を考慮し、運転資金は余分に準備しておくようにしましょう。

 

売掛金買取サービス(ファクタリング)は立ち上げ時期の強い味方!

どんな業種でも開業資金集めには苦労するものです。また、開業当初は売掛金が入金されるまでの資金不足で悩む方も多いでしょう。

そのような場合に力になってくれるのが『売掛金買取サービス(ファクタリング)』です。

売掛金買取サービス(ファクタリング)を利用すれば、たとえ売掛金でも入金期限を待たずにキャッシュを手元に置くことができるため、開業融資が下りるまでつなぐことができるのです。

 

開業資金を集める手段は意外と多い!しかし、どの手段も簡単に融資を受けることは不可能

開業資金を集める方法としましては、民間や公的金融機関、ベンチャーキャピタルやクラウドファンディングなど、手段は意外と豊富です。

しかし、「どの方法を用いても、開業資金はそう簡単には借入できない」という事を頭に入れておきましょう。

大事なのは、融資に頼らず自分でできるだけ自己資金を貯めておくことです。そうすることで融資も受けやすくなり、かかる金利もできるだけ抑えることができます。

まずは、自分の環境に適した金融機関に融資の相談に向かうところから始めてみてはいかがでしょうか?

 

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