売掛金の債権譲渡の際の消費税について

ファクタリングを利用する際、消費税が発生するため売掛債権売却時に注意が必要です。ここでは、ファクタリングの基礎知識、売掛債権譲渡における消費税の知識、そのほか企業間の取引における消費税に関する基本的な知識について説明していきます。

そもそもファクタリングとは?

ファクタリングとは、企業が持つ売掛金(売掛債権)をファクタリング(売掛金買取)会社へ手数料を支払って売却することによって、早期の現金化を実現する資金調達サービスです。「売掛金の現金化」「売掛金前払いサービス」「売掛金買取」など他にもさまざまな呼び方があります。

ファクタリングのメリットと注意点

ファクタリングのメリットと注意点は以下の通りです。

メリット

ファクタリングを利用した場合、最短翌日に売掛債権の現金化が可能です。加えて2社間取引であれば売掛先にファクタリングを活用していることを知られないため、取引先との関係に影響を及ぼすこともありません。
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注意点

ファクタリングを利用する際、手数料が発生します。ファクタリング会社自身が貸倒れリスクを負うためです。よって、ファクタリングを活用する際は、手数料の金額を事前に確認しておいたほうが良いでしょう。手数料はファクタリング会社ごとに個別に設定されています。

消費税とは?

消費税とは、商品やサービスを提供する取引に対して課税される間接税です。消費者というとまず個人消費者が想起されますが、法人も何らかの代金を支払えば消費者となります。つまり企業間取引でお金の受け渡しが発生した場合も、消費税の課税対象となるケースがあります。
例えば生産者が500円の商品を作り、仲介業者に納品したとします。消費税は現行8%(2018年時点)ですから、この場合、生産者は500円に8%の消費税を加算した金額540円を仲介業者に請求します。そして、支払われた40円は、生産者が国へ納税します。

金銭債権譲渡における消費税の取り扱い方

ファクタリングでは売掛金保有会社からファクタリング会社へ売掛金(売掛債権)が譲渡されます。この取引における、消費税の取り扱いは以下の通りです。

売掛金は課税対象

売掛金は商品、サービスを納品して受け取る代金なので、売上に相当します。よって、当然ですが、売掛金は課税対象となります。

ファクタリングの手数料は課税対象外

ファクタリングサービスを利用し、売掛債権を譲渡する際には、売掛金保有会社からファクタリング会社に手数料を支払います。この手数料は、消費税の課税対象から外されます。利子や手数料、保証料、保険料は課税対象外と国によって定められているためです。

売掛債権譲渡損も課税対象外

売掛金保有会社がファクタリング会社に支払う手数料は非課税と紹介しました。この場合の勘定科目の処理について説明します。仮に100万円の売掛金を譲渡し、手数料として10万円を支払ったとします。このケースでは、未収入金が100万、現金が90万円、そして10万は売掛債権譲渡損として処理するのが一般的です。この売掛債権譲渡損の10万円が非課税対象となります。ただし10万円を受け取ったファクタリング会社にとって、これは売上に相当するためファクタリング会社には消費税の納税義務が発生します。

消費税が免除されるケースもある

大抵の税金において、一定の条件を満たしていれば納税を免除されるケースがあります。消費税の場合は以下の条件を満たしていれば、免除になります。

課税売上が1,000万以下

消費税を納税しなければならないかどうかでポイントとなるのが、課税売上高です。課税売上高とは、その法人の年間の総売上高から消費税分を抜いた金額のことです。計算式は以下の通りです。
課税売上高=総売上高×100÷108
この課税売上高が1,000万円を超えない場合には、納税の義務が免除されます。ただし、前年の課税売上高ではなく前々年度の課税売上高が対象となるため注意が必要です。

消費税が控除されるケースもある

消費税が控除されるケースは以下の通りです。

課税売上高が5億円以下でかつ課税売上割合が95%以上

控除になる際のポイントとして、課税売上割合があります。課税売上割合とは、消費税と売上の割合を数値化したものです。計算式は以下の通りです。課税売上割合=課税期間中の課税売上高(税抜き)÷課税期間中の総売上高(税抜き)ちなみに非課税となる取引には、売掛金や有価証券の譲渡などがあります。要するに社会通念に照らし合わせた場合、課税すべきではない取引です。下記の国税庁のホームページで、非課税になる具体的な取引事例が紹介されているので気になる取引があればチェックしましょう。

国税庁のホームページ
ファクタリングサービスを利用する場合でも、消費税の対象となる可能性があることはお分かりいただけたでしょうか? 自社における消費税の納税義務の有無は慎重に確認しましょう。よく分からない、自分たちだけでは判断しきれないという場合は、国税庁や会計士、税理士のような専門家に相談するのがおすすめです。

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