補助金を不正受給した場合どうなる?

補助金の不正受給をしようとする会社

補助金や助成金は、雇用の促進、地域活性、企業のサービスや生産性の向上、次世代に向けての開発などを推進するために、該当の事業に取り組んでいる企業を支援する制度です。多くの大企業や中小企業がこの制度を活用して補助金を受給しています。具体的には、「海外ビジネス展開に対する補助」「雇用関連にかかる費用の補助」「ふるさと納税関連事業の支援」「ITシステム導入の際に必要な費用の補助」などの補助金制度があります。

補助金は、申請して決定した後で、実際に該当する事業を行った場合に支給されます。補助金の申請から受給までは、「1.募集申請書などの書類を用意して申請する」「2.決定したら、交付申請書を提出する」「3.決定した内容の通りに事業を行う」「4.報告書類を提出する」「5.補助金が支給される」のような流れで進められています。

補助金を受給するためには、決定した内容の期間中に、決定した内容の通りに事業を進める必要があり、申請と異なる期間に進められた事業や、内容を変更して行われた事業に対しては、補助金は支給されないことになっています。しかしながら、実際には事業を行っていなかったり、違う内容で実施していたりするにもかかわらず虚偽の申請をして、不正受給をしている例があります。この記事では、補助金の不正受給例や、不正受給をした場合に受ける処分などについてご紹介していきます。

補助金の水増し請求など虚偽の申請は犯罪!

虚偽の報告による補助金の受給や、受給した補助金のほかの用途への流用は犯罪です。
虚偽の報告とは、報告書類に虚偽の事実を記載して提出することにより、受給できる助成金の額を増やしたり、本来受給する権利のない助成金を受給したりすることをいいます。具体的には、次のような事例があります。

所定の期間中に特定の設備を導入することで受給できる補助金を、その期間外に導入したにもかかわらず導入日を改ざんして申請して受給したというケース。条件を満たしたシステムの開発を行うことで受給できる補助金を、水増し申請して受給したというもの。そして、条件を満たす人材が特定の業務についている場合に受給できる助成金を、実際には補助金対象外の業務についているにもかかわらず虚偽の申請をして受給したなどです。

補助金の水増し請求など虚偽の申請・受給は、犯罪です。これまでに、不正受給で刑事告訴された事例がいくつもあります。

補助金の不正受給で受ける処分とは

補助金の不正受給が発覚すると、支給された補助金を全額返還することになります。そして、加算金も支払う必要が生じるでしょう。この加算金は「不正受給額 × 年10.95%」で計算されます。さらに、一定期間は補助金の申請ができなくなります。

また、経済産業省などのWEBサイトにて、社名、代表社名、法人番号、不正受給の内容、措置内容などの情報が公表されます。会社および代表者などが刑事告訴される可能性もあります。実際に有罪判決を受け、代表者などに執行猶予なしの有罪判決が課せられたケースもあります。

軽い気持ちで不正受給をすることによって、社会的信用を失って事業の存続も危うくなり、結果的に不正受給をした金額以上の大きな損失を出してしまった例がいくつもあります。補助金の不正受給は、絶対にやめるべき犯罪です。

悪質なコンサルタントにも注意しよう

補助金申請の相談や手続きは、専門のコンサルタントに依頼することができます。しかし中には、受給金額を上げるために書類の改ざんなどを進めてくる悪質なコンサルタントもいるので注意が必要です。たとえば、悪質なコンサルタントから「書類の書き方をこのように変更すれば受給できるようになる」「報告内容を少し変えれば受給金額が増える」「この程度の改ざんは他社も行っているので問題ない」などの助言を受け、不正を犯してしまったという例もあります。

コンサルタントのアドバイスに従って不正や詐欺行為に及んだ場合でも、処分を受けるのは自社や自社の代表者です。コンサルタントに依頼する際は、コンサルタントの質を見極めるとともに、自社でも知識を身につけ、不正な申請を行わないよう対処する必要があるでしょう。

補助金の不正受給は発覚する!

補助金の不正受給は後をたたないため、行政でもさまざまな対策をとっています。その一環として実施されているのが、申請した会社を抜き打ち訪問する、従業員にヒアリングする、社内の記録などをチェックする、会計監査をするなどの調査です。

不正が疑われている場合は、あらゆる方法で特に厳しく調査されます。不正受給は即刻やめるべき事柄です。発覚する可能性の非常に高く、自社にとっても不正受給は大きなデメリットになるでしょう。

補助金の不正受給は発覚しやすく、発覚した際の罰則も厳しいため、非常にリスクが高いといえるでしょう。補助金制度は本来、企業を支援するという性質を持っている制度です。利用する場合は、正しい方法で正当な金額を受給しましょう。また、資金調達の必要がある場合は、法に則った正しい資金調達方法を検討しましょう。

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