【資金繰りの基礎知識】黒字倒産を防ぐための資金繰り表の活用方法

会社経営を行う中で、経営者様の悩みの一つとして挙がっているのが 、資金繰りです。ビジネスモデルや利益構造から、請求と入金のタイミングのズレなどを始めとして、キャッシュフローそれ自体よりも、その流れによって 経営状況が良くとも資金繰りに悩むということは、珍しいことではありません。

 

この記事では、企業の存続に必要不可欠な資金繰りの基礎知識についてまとめています。

また、資金繰り対策として資金繰り表の活用方法や短期的な資金繰り改善に役立つファクタリングについてご紹介します。

ファクタリングは、売掛金の売却により早期資金化する金融サービスで、銀行融資と比べると資金調達スピードが早く、近年利用者が増加しています。

このコラムでは資金繰りに関して、下記4点について詳しく解説していきます。

  • 資金繰りの正しい意味
  • 資金繰りが本当に必要な理由
  • 資金繰りを助けると勘違いされる管理会計手法
  • 資金繰り表の運用

ぜひ最後までお読みいただき、安心して経営業務を行うための一助になれば幸いです。

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資金繰りの正しい意味

まずは、資金繰りに関して正しく理解を深めましょう。

資金繰りとは、近い未来の残高予測を行い、常にマイナスが出ないように管理すること言います。

資金繰りで扱うのはすぐに支払いに使える現金や預金のみで、棚卸資産などの流動性の低い「資産」は含まれません。

その上で、投資と回収のズレや売上と入金のズレなども踏まえて、支払いが滞ることのないよう入出金をコントロールする必要があります。

また、会計上の「利益」と、資金繰りで取り扱う「収支」は別物であることも理解しておかなければいけません。

会計上は発生主義で計上されるため、請求したタイミングで売掛金も利益として扱われますが、収支はあくまで現金主義で計上するため入金された時点で初めて収入としてカウントされます。

実際の資金のやり取りに基づいて、収支がマイナスになる=支払いができなくなるタイミングが発生しないように管理するのが資金繰りです。

資金繰りが必要に本当な理由

ではなぜ資金繰りが経営活動の上で重要なのでしょう。

「利益が上がっていれば問題ないのでは?」とお考えの方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、実際は赤字でなくても倒産するケースは多々あり、反対に赤字=倒産というわけでもありません。東京商工リサーチや行政によるデータでも、例年半数近くは資金ショートによる黒字倒産なのです。

赤字が続けばいずれ経営は立ち行かなくなるため、黒字を出すことはもちろん大切です。

一方で一時的に資金を切らせば、途端に経営は止まってしまいます。

その意味では、黒字を出すこと以上に、常に手元の資金を確保しておく資金繰りが企業にとって重要となるのです。

資金繰りを助けると勘違いされる管理会計手法

ここで、財務会計の基礎となる財務3表と資金繰りの関係について整理をしておきましょう。

貸借対照表

貸借対照表(バランスシート)は、決算日時点の資産・負債・純資産をまとめ、企業の財政状態を示す財務諸表です。

資金繰りは日々の資金の管理が必要であるのに対して、貸借対照表は年次であり、また固定資産等を含めた財政状態を計るためのものです。そのため資金繰りの管理に利用するには適切とは言えません。

損益計算書

損益計算書(PL)は、売上高と諸費用をまとめ、一定期間の利益を計算する財務諸表です。

決算書類として利用する年次の損益計算書以外にも、経営指標として月次や日次で活用されている企業も少なくないでしょう。

しかし、損益計算書は上述の通り発生主義の考え方に基づいた利益を計算するものであり、現金主義の資金繰りを管理する手法としては不向きです。

キャッシュフロー計算書

キャッシュフロー計算書は、一定期間の現金の増減と何によって増えたのか/減ったのかをまとめた財務諸表です。

資金の流れを管理するという意味では資金繰りと同様ですが、キャッシュフロー計算書はあくまで過去の動きをまとめたものです 。

資金繰り改善のポイントを洗い出すには役立つ面はありますが、資金繰りの管理手法としては不十分だと言えるでしょう。

資金繰り表の運用が大切

続いて、資金管理に役立つ資金繰り表の内容と運用方法について解説します。

帳簿の作成は会計事務所に任せている企業でも、資金繰り表はぜひ経営者自身で管理したいものです。

まだ資金繰り表を活用されていない方はぜひこの機会に取り入れてみましょう。

資金繰り表の項目

資金繰り表は、財務諸表と違い特に決まった項目等はありません。

業種によっても必要な項目は変わってきますが、ここでは抑えておきたい基本の項目を紹介します。

 

1.前月繰越金額

月初めの現預金の残高を記入します。

2.経常収入

必要に応じて売上収入とその他の収入に分けると良いでしょう。

3.経常支出

仕入支出の他、人件費、外注費、水道光熱費、税金など経費の中でも金額の多いものは項目を分けておくと予測時に漏れがないでしょう。

4.差し引き金額

経常収入と計上支出から、経常収支を計算します。

5.財務収入

借入による資金調達など、企業活動以外で得た収入を記載します。

6.財務支出

借入金返済による出金が財務支出に該当します。

7.次月繰越金額

全体を差し引きして、月末の残高を計算します。

 

上記はあくまで基本の項目になります。

上記を参考に、安定的な経営のためにも項目の過不足がないか税理士などの専門家に相談してみることをおすすめします。

また項目数が多くないためさほど手間はかかりませんが、財務諸表とは計上の考え方や各項目の定義等が変わる点がつまずきやすいポイントです。

運用する中でも不明な点があれば専門家に相談できると良いでしょう。

簡易版でも良いので作成してみる

完璧な表を目指して時間をかけるよりも、難しく考えず、簡易版でも良いのでまずは一度始めてみることをおすすめします。

Web上には資金繰り表の無料テンプレートも多く出回っているため、活用するのも良いでしょう。

中小企業の支援を行う日本政策金融公庫も無料のテンプレートを展開しています。

https://www.jfc.go.jp/n/service/pdf/data1_170501.xls

ダウンロードをして、埋められる項目から埋めていってみましょう。

手形関連は計上・計算が難しいため、税理士などのプロに相談できるとスムーズです。

資金繰り表を分析する

運用をスタートしたら、振り返って分析をすることも欠かしてはいけません。

計画通りに進んだか、予実の管理を行いましょう。

トータルの残高だけでなく、各項目の予実の差もチェックをすることで、より精度の高い計画を立てていけるようになります。

資金繰りの望ましい状態としては

  • 経常収支で十分に資金を確保できている
  • 経常外収支が計画に基づいている
  • 財務収支は月ごとの波はあっても良いが、借入金の返済は計画通りに行えている

 

といったポイントが挙げられます。

中でも資金繰りを総合的に判断する材料として重要視されるのが経常収支です。

経常収支を黒字に保つために短期的な対策が必要であれば、ファクタリングを利用する方法もあります。

ファクタリングは売掛金を売却することで早期資金化できる金融サービスで、銀行融資のような貸付とは異なります。最短即日で資金化でき、売掛先に知られずに利用することもできるため、資金繰りにお悩みの経営者様は導入を検討してみるのも良いでしょう。

正しい資金繰りを行うことで安定した企業経営を行いましょう

資金繰りは企業存続の肝とも言える、重要な課題です。

コロナの長期化によって資金繰りに悩む経営者様も増えています。

ぜひ本記事を参考に、資金繰りに関する正しい理解と資金繰り表の活用によって、安定的な資金管理を目指しましょう。

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