緊急で資金調達する方法とは?

「黒字倒産」という言葉があるように、決算上は利益が出ているように見えても、じつは資金不足から倒産してしまう企業があります。それだけに経営者が事業を安全に続けるためには、まずは資金不足を起こさず、必要な時にタイムリーに資金調達できる手段をできるだけたくさん持っておく必要があります。さらに資金不足が起こる時というのは、外的な要因もありなかなか予測しにくく、常に緊急度に応じた資金調達方法を考えておかねばなりません。そこでこのコラムでは、資金の緊急度別に中小企業・個人事業者が利用できる資金調達方法を色々考えてみました。

緊急度①事業資金が当日欲しい

どうしても事業資金が当日欲しい経営者に利用できる資金調達方法が以下の6つです。

経営者のカードローンから一時的に借り入れて事業資金に充当

  • 身内や知人からの借り入れ
  • 手形割引(割引業者)
  • 銀行/事業者カードローン(当座貸越)
  • ビジネスローン/事業者カードローン
  • ファクタリング/2社間取引

解説

経営者個人のカードローンから借りて事業資金に立て替えする方法や、身内、知人から借りる方法は資金調達の面では融通が利きますが、後でトラブルにつながる可能性もあり、できればそれ以外の外部調達方法がおススメです。
取引で手形現物が手元にあれば民間の割引業者で割引して調達、銀行の事業者カードーンに借入枠があればそれが利用できます。ただし銀行の事業者カードローンは事前に銀行審査に通って作っておくことが必要です。いきなり当日銀行に申込んでも作ってはくれないので注意して下さい。
どうしてもその日のうちに資金が欲しいなら、ビジネスローン会社に申込みして事業者専用カードローンを作ってもらいましょう。早い先ならその日のうちに審査を通してくれて借り入れできる業者もあります。ただし金利は銀行融資等に比べてかなり高くなるので、活用方法としてはあくまで短期利用に努めましょう。
取引で売掛金が発生している先はファクタリングの活用がおススメです。ファクタリング会社に売掛債権を売却することで、早ければその日のうちに資金が手に入ります。ただし取引は、売掛先企業の承認を必要としない、ファクタリング会社と売掛債権をもつ事業者の2社間取引が基本です。
ビートレーディングのファクタリングはこちら

緊急度②事業資金が2~5日以内に欲しい

事業資金に対する緊急度が2~5日以内の場合のおススメの資金調達方法は以下の5つです。

銀行/手形割引・手形貸付・事業者カードローン(当座貸越)

  • 銀行/ビジネスローン
  • ビジネスローン会社/証貸タイプ
  • 大手消費者金融/事業者カードローン
  • ファクタリング/2社間取引

解説

その企業・個人事業主がすでに銀行と融資取引の実績があれば、手持ちの手形の有無に応じて手形割引や手形貸付で資金調達できるし、事業者カードローンに枠スキがあれば、それを急ぐ場合の資金調達に使えるでしょう。
また最近は銀行でも、メガバンクほか、事業者カードローンに代えてビジネスローンを販売している先が増えているのでそれを利用するのも選択肢のひとつです。ビジネスローン審査ではスコアリング方式を採っているので審査も数日以内と極めて早いです。ただしビジネスローンの利用条件が、その銀行と提携関係のある商工会議所、商工会等の会員企業であるとか、法人限定など、制約も多いのがこのビジネスローンの特徴です。
ビジネスローン専門業者のビジネスローン(証貸タイプ)も利用価値があります。1件ずつ審査するタイプの貸出ですが、何より銀行融資より審査スピードが極めて速いので、緊急度が2~5日以内の資金調達方法としてうってつけです。同様な理由で大手消費者金融の事業者カードローンもおススメで、特に個人事業者は利用価値が高いです。
売掛金を使った資金調達でファクタリングを利用する場合は、審査期間を2~5日以内と公式サイトで表明している業者を選ぶことがポイントになります。また3社間取引では売掛先企業の承認が必要であり、緊急度2~5日以内の資金調達の場合、やはり2社間取引がファクタリングの原則です。
ビートレーディングのファクタリングはこちら

緊急度③事業資金が1週間~2週間以内に欲しい

事業資金に対する緊急度が1週間~2週間の場合のおススメの資金調達方法は以下の3つです。

銀行/プロパー融資(既融資取引先で1週間程度)

  • 銀行/信用保証協会付き融資(既融資取引先で2週間程度)
  • ファクタリング/3社間取引

解説

銀行で利用できる融資には、銀行が自行の責任の下に直接融資先に貸し出すプロパー融資と、信用保証協会に債務者の保証をしてもらって貸出する保証協会付き融資があります。
それぞれ、すでにその銀行と過去に融資実績がある取引先なら、銀行に急いでもらえば、プロパー融資で申込みから実行まで1週間程度、信用保証協会付き融資の場合でも2週間程度で融資実行は可能です。ただし新規取引先の場合はさらに時間がかかるので注意して下さい。
自社に売掛金債権があればファクタリング利用もおススメです。この場合、資金の緊急度でやや時間的に余裕があるので、3社間取引を利用できるファクタリング会社を選べば、2社間取引のファクタリング相場と比べても、かなり安い手数料で資金調達することができるのでお得になります。
ビートレーディングのファクタリングはこちら

緊急度④1カ月超えてもいいので、できるだけ低利で調達したい

事業資金に対する緊急度が1カ月を超えてもいいのなら、下記の6つの資金調達方法があります。

銀行/プロパー融資および信用保証協会付き融資

  • 日本政策金融公庫融資
  • 売掛金担保融資(ABL)/信用保証協会付きも利用可
  • 私募債/メガバンク・多くの地方銀行で取扱いしている(銀行保証タイプ・信用保証協会保証付きタイプがあり)
  • 融資型(貸出型)クラウドファンディング
  • 国・地方自治体の助成金・補助金

解説

資金を急がずじっくり審査を受けて低利の融資を受けたいなら、銀行のプロパー融資、信用保証協会付き融資に加えて、公的機関の日本政策金融公庫(通称日本公庫)の融資がおススメです。また日本公庫の場合、低金利の上に金利が固定であり中小企業者でも安心して利用できます。
自社に売掛金債権があるなら、銀行を通して、それを担保にした売掛金担保融資(ABL)も使えますし、もし自社の信用力が乏しければ信用保証協会に保証依頼して借りる方法も使えます。
また近年新しく資金調達の方法として登場してきたのが私募債です。メガバンクや地方銀行を取扱い窓口として利用でき、大企業ではないものの、その地域で優良な経営を続けている一定規模の中小企業なら利用を検討してもいいでしょう。
そのほか、数百万円以内の資金調達なら、流行りのクラウドファンディング(融資型)を組成して、不特定多数の人から資金を集めるのも手です。
さらに時間を掛けてもいいのなら、国・地方自治体からの助成金・補助金を利用する方法もあります。受け取り後、返済の義務もなく便利です。ただし助成金・補助金の場合、申請年度を超えて次期に支給される場合も多いことは覚えておいて下さい。

まとめ

事業資金に関し、資金の緊急度別に色々と利用できる資金調達方法を解説してきました。
これらの方法は全体の資金調達の一部に過ぎず、他の方法や組み合わせて使う方法まで入れると、じつにたくさんあります。
まずはこの記事をきっかけに最も自社にあった資金調達の方法を見つけられることを切に願っています。

PAGE TOP