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ファクタリングとリースの違いは?設備導入の資金確保に有効な手段は?

ファクタリングとリースの違いは?設備導入の資金確保に有効な手段は?

ファクタリングの基礎知識

新しい設備の導入を検討する際は、まとまった資金を確保する必要があります。

設備導入の資金を確保する方法としては融資が一般的ですが、ファクタリングやリースを利用する方法もあります。

ファクタリングやリースを利用する際は、それぞれの仕組みや違いを理解した上で検討しましょう。

本記事では、設備資金の確保にファクタリングやリースを検討している方に向けて、それぞれの違いを解説します。

自社にとって最適な資金調達の方法がわかるので、ぜひ参考にしてください。

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1.新しい設備を導入する際の資金確保はどうする?

書類を見ながら話す男女

企業が事業を維持・拡大するためには、新しい設備の導入が欠かせません。

設備資金を確保する方法として、融資を思い浮かべる方は多いでしょう。

しかし融資以外にも、ファクタリングやリースを利用する方法があります。

ファクタリングとリースは、設備投資をする際にいずれも有効な方法ですが、仕組みは全く異なります。

自社にとって最適な方法を選ぶためにも、ファクタリングとリースの違いを理解することが大切です。

以下では、それぞれの違いを詳しく解説します。

どちらのほうが良いのかは、自社の方針だけではなく、どのような設備投資をしたいのかといった内容にも関わるため、一概にはいえません。

ぜひ2つの共通点と相違点を理解し、ケースに合った方法を選びましょう。

2.ファクタリングの仕組み

100万円束7つとたくさんの1万円札

ファクタリングとは、売掛債権を早期に資金化して設備投資や運転資金などに活用する方法です。

ファクタリングにも複数の方法があります。

ここではファクタリングの仕組みを、買取型ファクタリングと保証型ファクタリングに分けて解説します。

2-1.買取型ファクタリング

買取型ファクタリングとは、売掛金(売掛債権)をファクタリング会社へ売却し、本来の支払期日よりも前倒して早期に資金化する方法です。

一般的にファクタリングと言えば、買取型ファクタリングのことを示すことが多いでしょう。

ファクタリングには審査がありますが、融資とは異なる審査基準になっており、自社の経営状況に関係なく資金調達できる方法として活用されています。

また、買取型ファクタリングは償還請求権のない契約になるため、売掛金(売掛債権)の貸し倒れリスクも軽減できることがメリットです。

売掛先から万が一、売掛金を回収できなかったとしても、ファクタリング会社へ返金を行う必要がありません。

2-2.保証型ファクタリング

保証型ファクタリングとは、企業が保有する売掛金(売掛債権)の支払いを、ファクタリング会社が保証するサービスのことです。

保証型ファクタリングを利用することで、売掛金(売掛債権)が回収不能になった場合でもファクタリング会社から保証を受けられます。

保証型ファクタリングを利用する際は、ファクタリング会社に保証を依頼し、保証ファクタリングの利用が可能かどうかを審査してもらいます。

利用が可能な場合は保証料と保証金額が通知されます。

利用者は保証料を支払うことで、万一売掛金が未回収になった場合に保証金額を受け取ることができる仕組みです。

したがって保証型ファクタリングには、売掛金(売掛債権)の未回収により資金繰りが悪化するリスクを防ぐ効果があります。

ただし、買取型ファクタリングとは異なり、売掛金(売掛債権)の売却による資金調達ではなく、あくまでも保証を受ける目的で利用されるものです。

リースとは異なるファクタリングの仕組みや種類については「ファクタリングとは」の記事で詳しく解説しています。

3.リースの仕組み

オフィスによくあるコピー機

リースとは、企業が設備を導入する際に、リース会社から機器や什器などを借りる方法です。

設備拡充に必要なものを一括で購入しなくても使えるのがメリットで、現在ではコピー機やパソコン、デスクなど、さまざまなものをリース契約できます。

リース契約の種類は、ファイナンスリースとオペレーティングリースの2つです。

ここでは、それぞれの方法について解説します。

3-1.ファイナンスリース

ファイナンスリースとは、ユーザーが導入したい設備をリース会社が代わりに購入し、貸与するサービスです。

ファイナンスリースのユーザーは、購入費用と利息に相当する金額を、毎月リース料としてリース会社へ分割で支払います。

リース料とは、購入費用や利息以外にも、固定資産税や損害保険料などが上乗せされたものです。

リース期間中は、リースした対象物の所有権をリース会社が保有します。

リース期間の経過後は、契約内容によって、所有権がユーザーへ移転するケースがあります。

また、引き続き所有権はリース会社が保持したまま、使用継続には再リースが必要になるケースなどもあります。

所有権に関する契約内容によっても、リース料が左右されるといえるでしょう。

3-2.オペレーティングリース

オペレーティングリースとは、リース期間終了後の対象物に対する市場価値をリース会社が見積り、価値が残存することが見込まれる場合に利用される方法です。

リース料は、購入費用や利息に相当する金額などの総額から、リース期間終了後に見込まれる残存価値を控除して決められます。

リース期間終了後も対象物にまだ価値があるため、リース会社が対象物を中古品として転売したり、レンタルに利用したりするケースが多いでしょう。

このようにオペレーティングリースの場合はフルペイアウトの契約ではなく、リース期間終了後に別の利用者からリース会社が得られる利益を考慮してもらえる契約になります。

そのため、オペレーティングリースのリース料はファイナンスリースよりも安くなる傾向です。

4.ファクタリングとリースの違い

小さいカラフルなブロックと積みあがった500円玉の上に立つ小さな人形

ファクタリングとリースは、それぞれ仕組みや目的が異なります。

ここでは、ファクタリングとリース、それぞれの違いを解説します。

4-1.目的

ファクタリングでできることは、売掛金(売掛債権)の早期資金化です。

したがってファクタリングは、資金調達を目的として利用されるケースが多いでしょう。

ファクタリングによって得た資金は用途が限定されていないため、設備投資に利用する以外にも、資金繰りの改善や運転資金などさまざまな目的で利用されています。

一方、リースは設備の貸与が目的で利用されるサービスです。

設備投資にはまとまった資金が必要ですが、利用することで資金の集中的な流出を防ぐことができます。

反面、リースは設備の導入以外には使うことができません。

運転資金を確保する目的での利用はできないため、資金調達の方法として考えるのではなく、設備投資の一つの方法として考える必要があります。

4-2.所有権

ファクタリングを利用して資金調達し、設備を購入した場合、設備の所有権は自社に帰属します。

一方、リース契約の場合、リース期間中の所有権はリース会社が保有するのが特徴です。

リース期間終了後の所有権は契約内容によって異なるため、あらかじめ契約内容をしっかり確認しておく必要があります。

リース期間終了後に所有権がユーザーに移転しない契約の場合、借りていた対象物はリース会社へ返却しなければなりません。

つまり、リース期間いっぱいリース料を支払い続けても、設備は自社のものにならないことに注意が必要です。

引き続き設備を使用したい場合は再度リース契約をするか、別のリース契約を結びます。

リース期間の終了後に設備を更新できるメリットもありますが、自社に所有権がないことは注意したいポイントです。

4-3.手数料

ファクタリングの手数料は、ファクタリングの契約形態によって異なります。

ファクタリングには2者間ファクタリング3者間ファクタリングがあり、それぞれの手数料相場は次のとおりです。

・2者間ファクタリング:8%~18%
・3者間ファクタリング:2%~9%

手数料の違いは、ファクタリング会社が負うリスクの違いでもあります。

2者間ファクタリングの場合、ファクタリング会社の売掛金回収リスクが高いため、手数料も高めに設定されます。

一方、リース料は対象物の購入費、利息、保険料、固定資産税などによって決まるため、総支払額は購入した場合よりも高くなります。

リース料については、手数料という名目の支払い項目はないものの、対象物を購入した場合とリース料の総額との差額が、いわば手数料であるという見方ができるでしょう。

4-4.資金繰りへの影響

ファクタリングとリースとでは、資金繰りへの影響が大きく違います。

ファクタリングを利用すると、キャッシュフローが増加するのが特徴です。

したがって資金繰りが改善する効果を期待できますが、ファクタリングの利用には手数料がかかるため、継続的に利用するとかえって資金繰りが悪化するおそれもあるでしょう。

一方、リースを利用した場合、設備の購入による一時的に多額のキャッシュが流出することを防げるため、資金繰りの悪化を抑える効果があります。

ただし、毎月リース料の支払いが発生し、総支払額も購入した場合より多くなる点に注意が必要です。

また、先ほども触れたとおり、リースしたものが最終的に自社のものになるかどうかも、先々の資金繰りに影響するといえます。

4-5.審査

ファクタリングもリースも、利用会社に対して審査が行われますが、審査のポイントは双方でまったく違います。

ファクタリングの審査で最も重視されるポイントは、売掛先の信用力です。

ファクタリング会社としては売掛先から資金を回収することができれば利益を上げられます。

そのため、利用会社の経営状況が悪化している状況でも審査に通る可能性があるでしょう。

一方、リース契約では利用会社に対する与信審査が行われるのが一般的です。

リース契約の審査基準はリース会社によって異なりますが、利用する会社の実績や継続年数、返済履歴などが基準になることが多いでしょう。

つまり会社の実績がない場合や、経営状況が悪化して返済履歴に問題がある場合は、審査に通らないこともあります。

5.ファクタリングの利用が向いているケース

ビジネスマンの握手と降ってくるコイン

企業の状況や設備投資の背景によって、ファクタリングが向いているか、リースが向いているかは違います。

ここでは、ファクタリングの利用が向いているケースについて解説します。

5-1.資金使途が決まっていない場合

資金調達をしても、資金使途が設備投資とは限らないような場合は、ファクタリングの利用がおすすめです。

ファクタリングは資金使途が限定されていないため、設備投資以外に利用することもできます。

例えば、資金の一部は設備投資に利用し、残りは別の目的で使うこともできるのがファクタリングのメリットです。

またファクタリングを申し込む際にも、資金の使い道を細かく説明する必要はありません。

資金使途に変更の可能性がある場合や、急に別のことに資金が必要になった場合でも、自社の都合で使い方を変更できます。

リースはもちろん、資金使途を細かく定めて申告しなければならない融資に比べても、自由度の高い資金調達法と言えるでしょう。

5-2.資金繰りを改善したい場合

ファクタリングは、売掛金の支払期日が到来する前に売掛金を資金化できるため、資金繰りの改善にも有効です。

例えば、支払期日が30日後の売掛金を資金化することで、支払期日がくる前に、家賃や人件費などの支払いに対応できます。

また、ファクタリングでは早期の資金化が可能なため、一時的に資金繰りが悪化した場合にも対応しやすいのがメリットです。

ファクタリングはいわば売掛金回収の前倒しになるため、資金繰りの改善といっても効果は一時的です。

とはいえ、一時的に改善しておき、その間に根本的な解決策を探ったり、改善の見込みがある場合はそれまでのつなぎとして利用したりすることもできるため、利用価値の高い方法です。

5-3.融資の審査に通らなかった場合

設備投資のために融資を申し込んだものの、審査に通らなかった場合も、ファクタリングなら利用できる可能性があります。

ファクタリングでも審査はありますが、審査基準が融資とは異なるため、売掛先の信用力が高ければ審査に通りやすいでしょう。

設備投資のために融資を申し込む際は、設備投資がなぜ必要か、売上増加にどのように関わるか、どの程度の効果があるかといったことを試算し、すべて書類として揃える必要があります。

これらの内容が審査にかけられますが、試算の内容や会社の経営状態などで審査に通らないこともあるのです。

一方、ファクタリングでは、資金の用途は審査の対象ではありません。

ファクタリングで資金調達ができれば、予定どおりの設備投資につながる可能性があるため、融資以外の資金調達法として有効活用できます。

6.リースの利用が向いているケース

受話器を耳にあてて、手でOKする女性

ファクタリングよりもリースの利用が向いているケースもあります。

ここでは、リースの利用が向いているケースについて解説します。

6-1.最新の設備を導入したい場合

現代では技術革新のスピードが速く、大きな資金を投じて設備を導入しても、短期間ですぐに陳腐化してしまうリスクがあります。

このリスクを軽減してくれるのがリースです。

リース契約では、リース期間を短く設定することもできるため、技術革新のスピードが速い設備は短期間で契約する方法もあります。

リース契約終了後に、リースしている設備を返却して最新の設備に入れ替えることで、常に最先端の状態を保てます。

投資をした設備が自社のものにならないことは、リースのデメリットととらえられることも多いでしょう。

しかし、新しい設備はどうしても、効率の良さで勝ります。

常に自社のなかを高効率に保つには、リースを上手に利用することも有効な方法です。

6-2.資金繰りの悪化を防ぎたい場合

リースのメリットは、多額の導入費用が不要になることです。

自社で設備投資を行う場合は、必ずまとまった資金の流出をともないます。

そもそもまとまった資金を用意しなければならない、という問題も起こりがちでしょう。

しかし、まとまった資金が用意できない場合でも、リースならば設備を導入できます。

リースならば、毎月のリース料だけで済むため、一気に資金が出ていくことはなく、資金繰りの悪化を防ぐことが可能です。

さらに、銀行から融資を受けずに設備投資ができることもメリットといえます。

金融機関の融資枠はいざという時のためにとっておき、設備投資はリースを利用することで、融資枠を減らさずに有効活用できるのです。

6-3.開業時に利用する場合

リース会社の審査基準や事業内容によっては開業時にリースを利用できるケースもあるため、開業時にリースを契約するのもおすすめです。

開業時には、事業に直接関連する設備機器のほか、事務用のパソコンや電話、デスクなどさまざまな設備が必要となります。

すべてを購入するには多額な初期費用がかかるでしょう。

しかし、開業時にはまだ事業が運営されていないため、初期費用を十分に準備できないこともあります。

手元の資金はとっておきたい、もっと別のことに投資したいというケースもあるでしょう。

そこでリースを利用すれば、開業時にかかるコストを抑えることができます。

開業時は融資なども受けにくく、まとまった資金がなかなか調達できません。

資金を節約するためにも、リースを上手に利用すると良いでしょう。

7.まとめ

ファクタリングとリースは、仕組みや利用する目的が異なるものです。

ファクタリングでは資金使途が限定されないため、設備投資以外に資金を使うこともできます。

一方、リースの場合は設備投資が目的です。

初期費用を抑えつつ高額な設備を導入することもできるのが、リースのメリットといえるでしょう。

どちらを利用する方が良いかは、状況によっても変わります。

それぞれの違いを理解した上で、自社の現状にあった手段を利用しましょう。

ファクタリングでの設備資金の調達を検討されている方は下記のWebフォームや電話、メール、LINEからお気軽にご相談ください。

ビートレーディングではお見積り・ご相談を無料で承っております。

また女性オペレーターがご案内いたしますので初めての方も安心してご相談ください。

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監修者

株式会社ビートレーディング 編集部編集長

筑波大学大学院修士課程修了後、上場企業に勤務。不動産ファンドの運用・法務を担当した後、中小企業の事業再生や資金繰り支援を経験。その後弊社代表から直々の誘いを受け、株式会社ビートレーディングに入社。現在はマーケティング・法務・審査など会社の業務に幅広く携わる。

<保有資格>宅地建物取引士/貸金業務取扱主任者