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ファクタリング後に売掛先が倒産しても請求されない!対策をご紹介

ファクタリング後に売掛先が倒産しても請求されない!対策をご紹介

ファクタリングの基礎知識

「ファクタリングって売掛先企業が倒産したらどうなるの?」
「ファクタリングを検討しているけれど、売掛先企業の倒産した場合、どんなリスクがあるの?」

このように悩んでいませんか。

結論から申し上げると、ファクタリングの契約時における償還請求権の有無によって売掛先企業の倒産時に利用者が費用を負担するかどうかが異なります。

償還請求権

※償還請求権とは、ファクタリング会社に買い取ってもらった売掛金が倒産などで回収不能になった場合、ファクタリング会社がファクタリングを利用した会社に対し、費用を請求する権利のこと

ファクタリングには原則、償還請求権はないため、売掛先企業が倒産して回収不能になった場合、ファクタリング会社から費用を請求されることはありませんのでご安心ください。

ただし、一部の悪質な業者を利用して償還請求権ありと知らずに契約してしまったり、手数料を下げることを条件に償還請求権をありに設定してしまった場合は、費用を請求されるので注意が必要です。

なぜなら、ファクタリングは売買契約であり、契約が完了すると債権の権利がファクタリング会社に移行するからです。

さらに本記事で、償還請求権の有無によるそれぞれのリスクを知ると売掛先企業の倒産等により債権が回収不能になった場合どうなるか、どう対策すべきかを理解できます。

償還請求権 リスク

このようにそれぞれリスクがあります。

こうしたリスクをふまえて、ファクタリングで売掛先企業が倒産した場合にダメージを最小限にする対策方法を知っておくと、より安心してファクタリングを利用できるようになるでしょう。

そこで以下の内容についてご紹介します。

▼本記事で分かること
◎ファクタリング後に売掛先企業が倒産した場合の費用負担はどうなるか?
◎償還請求権の有無によるそれぞれのリスクや対処法
◎売掛金を確実に回収するための対策方法

本記事を最後まで読むことで、ファクタリング後売掛先企業が倒産した場合に費用を請求されるかどうか、自社へのダメージを最小限にする方法を知り、安心してファクタリングの利用を検討できるようになります。

ぜひ、最後までご覧ください。

【図解】ファクタリングとは?仕組みや種類・注意点を簡単に解説!

1.ファクタリング後に売掛先企業が倒産した場合、費用を請求されるの?

ファクタリング後に売掛先企業が倒産した場合、費用を請求されるの?

まず、気になるのがファクタリングをした後に売掛先企業が倒産した場合、費用を請求されるのかということですよね。

ファクタリング後に売掛先企業が倒産した場合、費用を請求されるかどうかは「償還請求権の有無」によって変わります。

償還請求権とは売掛金が回収不能になった場合、ファクタリング会社がファクタリングを利用した会社に対し、請求することです。別名「遡及義務」とも呼ばれます。

償還請求権の有無によって以下の2種類に分けられます。

償還請求権

それでは、償還請求権の有無による2つのケースを見ていきましょう。

償還請求権については以下の記事で詳しく説明しているので、併せてご覧ください。

償還請求権とは?ファクタリングにおける重要性や注意点をわかりやすく解説

1-1.償還請求権なしの場合、売掛先企業が倒産しても費用を請求されない

償還請求権なし(ノンリコース)の場合、売掛先企業が倒産しても費用を請求されません。

ファクタリングは売掛金を1つの資産とみなした売買契約であり、契約完了すると権利はファクタリング会社に移ります。

そのため、償還請求権がない場合、回収できていない売掛金がある状態で売掛先企業が倒産しても責任を負う必要はないということです。

例えば、2者間ファクタリングでファクタリング会社から売掛金を資金化していたとしましょう。

その最中に、売掛先企業が倒産して売掛金の回収ができなくなった場合、ファクタリング利用会社が資金化した現金をファクタリング会社に返還する必要はありません。

このように償還請求権なし(ノンリコース)の場合、売掛先企業が倒産しても費用を請求されることはないので、安心してください。

1-2.償還請求権ありの場合、売掛先企業が倒産したら費用を請求される

償還請求権ある(ウィズリコース)の場合、売掛先企業が倒産したら費用を請求されます。

通常、ファクタリングは売掛金を売却するため、売掛金の回収の権利はファクタリング会社に移ります。

償還請求権ありでファクタリング契約をしたのちに倒産して回収不能になった場合、回収できなかった売掛金を売掛先企業の代わりに支払わなければいけません。

例えば3者間ファクタリングでファクタリング後、売掛先企業が倒産をして破産したことにより、資金の回収が不可能になるとしましょう。

この場合、売掛先企業がファクタリング会社に支払うべきだった金額をファクタリング利用会社(自社)が代わりに支払わなければいけないということです。

このように償還請求権ありの場合、売掛先企業が倒産したら費用を請求されます。

2.ファクタリング後に売掛先企業が倒産した場合、償還請求権の有無によるリスクと対処法

ファクタリング後に売掛先企業が倒産した場合、償還請求権の有無によるリスクと対処法

ファクタリングで売掛先企業が倒産した場合、費用を請求される場合とされない場合でそれぞれどのようなリスクがあるのでしょうか。

そこでファクタリングをしていて売掛先企業が倒産した場合、償還請求権の有無によって、どのようなリスクや対処法があるのかをご紹介します。

リスクや対処法は以下の通りです。

償還請求権 リスク

それぞれについて見ていきましょう。

2-1.償還請求権なしの場合におけるリスク

償還請求権がない場合、リスクはありません。

なぜなら、ファクタリング会社に費用を請求されないためです。

例えば20万円ファクタリングし、売掛先企業が倒産した場合、ファクタリング会社に20万円の売掛金相当額を弁済する必要がないということです。

このように費用を請求されない「償還請求権なし」の場合、売掛先企業が倒産してもリスクはありませんので安心してください。

ただし、倒産することを知っていて売掛金を売却した場合は、費用を請求されることもありますので注意してください。

2-2.償還請求権ありの場合におけるリスク

ファクタリング後に売掛先企業が倒産し、回収不能で「償還請求権がある」契約を結んでいた場合、売掛金相当額をファクタリング会社に弁済する必要があります。

償還請求権ありの場合のリスクとしては、「経済的ダメージがある」ということです。

具体的には、売掛金の弁済をしなければいけないため、自社に売掛金が入ってこないだけでなく、売掛金相当額の弁済をしなければいけません。

これは、手形を裏書譲渡したものの振出人が債務不履行になった場合をイメージしていただけると分かりやすいかもしれません。

また、償還請求権ありのファクタリングは実質、売掛金を担保とした融資である「売掛債権担保融資(ABL)」に該当します。

売掛金を売買するのではなく、担保として預けるため、保証人や担保設定が必要です。

さらに支払いが遅れてしまった場合、信用情報に傷が付いてしまうので注意しましょう。

▼償還請求権ありのリスク
・弁済による経済的ダメージがある
・(売掛債権担保融資(ABL)であった場合)保証人や担保設定が必要
・(売掛債権担保融資(ABL)であった場合)支払いが遅れると信用情報に傷が付く

2-2-1.償還請求権ありの場合の対処法

償還請求権ありでファクタリングを利用し、売掛金が回収不能になった場合、ファクタリングを利用した会社が売掛金相当額を弁済する必要があります。

そのまま支払える場合はそのまま支払いをすればよいのですが、ファクタリングを利用した会社の財政状況により、弁済できないこともあるでしょう。

その場合、以下の対処法があります。

弁済できない場合の対処法の一例

・ビジネスローンといった融資を用いる
・取引先の支払日を調節し、資金を集める
・ファクタリング会社に弁済方法を相談する

このように弁済できない場合は、基本的に弁済できるようにお金を調達する対処法が一般的です。

ただし、金利がかかったり、取引先との信頼関係にかかわってくるため、対処法はできるだけ使わないでおきましょう。

そのため、次章でお伝えする対策を知り、こうした状況に陥らないことがなにより大切です。

3.売掛先の倒産による売掛金未回収を防ぐための対策方法3つ

売掛先の倒産による売掛金未回収を防ぐための対策方法3つ

前章でお伝えしたように、売掛先の倒産によるリスクや、万が一倒産してしまった場合の対処法を知るだけでなく、事前の対策が大切です。

予防策を知ることで、自社の損害を避けたり、より安心してファクタリングの利用を検討できるでしょう。

そこで、本章では対策方法をご紹介します。

売掛金の未回収を防ぐための対策法は以下の通りです。

売掛金の未回収を防ぐための対策方法3個

それでは、それぞれについて見ていきましょう。

3-1.償還請求権なしのファクタリングを利用する

ファクタリング後の倒産による売掛金の未回収を防ぐ対策方法の1つ目は、「償還請求権なしのファクタリングを利用する」ということです。

償還請求権なしのファクタリングは売掛先企業が倒産してもファクタリング会社に弁済の必要がありません。

弁済のリスクがないぶん、償還請求権ありのファクタリングより手数料が割高ですが、売掛金の貸し倒れを防ぐことが可能です。

なお、ファクタリングする前にファクタリング会社が売掛先企業の与信をしっかりチェックするため、売掛先企業が倒産すると分かっている場合はファクタリングを利用できません。

しかし、売掛先企業の取引先が突然倒産することにより売掛先企業も資金繰りが悪化し、連鎖倒産を引き起こすケースも実在します。

このように売掛金の未回収を防ぐために契約する前に償還請求権の有無を確認し、償還請求権なしのファクタリングを利用するとよいでしょう。

▼償還請求権なしのファクタリングがおすすめの人
・ファクタリングをしつつ、売掛金の未回収を防ぎたい人

3-2.保証型ファクタリングにする

ファクタリング後の倒産による売掛金の未回収を防ぐ対策方法の2つ目は、「保証型ファクタリングを選ぶ」ことが挙げられます。

なぜなら、保証型ファクタリングは売掛金を確実に回収できるサービスだからです。

ファクタリングには、買取型ファクタリングと保証型ファクタリングがあります。

買取型ファクタリングは売掛金を売買し、早期資金化するサービスです。

一方、保証型ファクタリングは売掛金に関して、ファクタリング会社とファクタリング利用会社が保証契約を結ぶものを指します。

保証料を支払うことで、売掛先企業が倒産して回収不能になってもファクタリング会社が代わりに支払ってくれるシステムです。

保証料は、債権金額の3%~12%が相場と言われています。

リスクの高い売掛先企業であるほど、保険料は高くなるので気を付けましょう。

買取型のように早期資金調達をするものではありませんが、売掛先企業の倒産による売掛金が回収不能によるリスクをカバーしてくれます。

保証型ファクタリング

このように売掛金を確実に回収したい場合は保証型ファクタリングを利用するのも1つの方法です。

▼保証型ファクタリングがおすすめの人
・1社だけ売掛金が回収できるか不安な人
・資金調達をしたいわけではないが、初めて取引をする企業で貸し倒れの不安がある人

保証ファクタリングについては以下の記事で詳しく説明しているので、併せてご覧ください。
保証ファクタリングとは?買取型との違いやメリット・デメリットを解説

3-3.取引信用保険にはいっておく

ファクタリング後の倒産による売掛金の未回収を防ぐ対策方法の3つ目は、「取引信用保険に入っておく」ことが挙げられます。

取引信用保険とは、売掛先企業の倒産により売掛金が回収不能になった場合の貸し倒れリスクを保険金によりカバーしてくれるものです。

大手の損害保険会社や取引信用保険を専門とする会社などが販売しています。

取引信用保険を扱っている会社の一例

・東京海上日動火災保険
・三井住友海上
・損保ジャパン日本興亜
・明治安田損害保険
・あいおいニッセイ同和損保
・伊藤忠オリコ など

取引信用保険は物販による債権が対象で、支払われる保険金額は90%~95%のところが一般的です。取引信用保険では複数の取引先に保険をかけることになります。

取引先は自由に選べません。また、1社の支払いだけが不安であってもその会社だけに保険をかけられないのが取引信用保険の特徴です。

保険料は保険会社による支払限度額の1%~3%程度が相場。例えば、支払限度額が5000万円で保険料率が3%の場合、年間の保険料は5000万円×3%=150万円ということです。

このように取引信用保険は、売掛先企業の倒産による売掛金未回収のリスクを軽減できます。

▼取引信用保険がおすすめの人
・自社でしっかり与信管理をしておきたい人
・金融機関からの信用力が高くし、融資を受けやすくしたい人

4.償還請求権なしのファクタリングを利用できるおすすめの業者3選

償還請求権なしのファクタリングを利用できるおすすめの業者3選

売掛先の倒産により、売掛金の回収ができない場合の弁済の有無や対策について分かったのではないでしょうか。

3.売掛先の倒産による売掛金未回収を防ぐための対策方法3つ」でお伝えしたようにファクタリングを利用している会社が損しないためには、償還請求権なしのファクタリングを行うことも1つの方法です。

そこで本章では、償還請求権なしのファクタリングを利用できるおすすめの業者をご紹介します。

おすすめ業者は以下の通りです。

償還請求権取引の種類手数料入金スピード対応地域
ビートレーディングなし・2者間ファクタリング
・3者間ファクタリング
・2者間ファクタリング:4%~
・3者間ファクタリング:2%~
最短2時間~全国
PAYTODAYなし・2者間ファクタリング1%~9.5%最短30分~全国
OLTAなし・2者間ファクタリング2%~9%最短即日全国
※2者間ファクタリングは、ファクタリング会社とファクタリング利用会社による売買契約
※3者間ファクタリングは、ファクタリング会社とファクタリング利用会社と売掛先企業の3者による売買契約
※手数料の差は売掛先企業による回収リスクにより異なる

4-1.ビートレーディング

▼おすすめポイント
・最短2時間~で資金調達できるスピーディーさ
・オンライン契約も実施しているため、手軽に利用できる
・豊富な取引実績により柔軟な対応を行ってくれる

最短2時間~で資金調達できるのが魅力のファクタリング会社です。

最大買取率が98%と確度の高い資金調達ができます。

以下の2点の書類を出すだけで最短30分以内に買取金額を提示してくれるため、スピーディーさを求める方におすすめです。

必要書類

・売掛先からの入金が確認できる2か月分の表紙付き通帳のコピー
・契約書・請求書・発注書といった売掛金に関する資料

2023年9月時点での累計取扱高1,170億円、取扱件数5.2万社、月間契約数1,000件以上と多くの法人・個人事業主が利用しているのも信頼できるポイント。

オンライン契約も行っており、ニーズに合わせた柔軟な対応を行ってくれます。見積りはWeb ・電話・メールにて無料で行っているので検討している方は相談してみましょう。

▼会社情報

運営会社株式会社ビートレーディング
償還請求権なし
取扱の種類・2者間ファクタリング
・3者間ファクタリング
手数料・2者間ファクタリング:4%~
・3者間ファクタリング:2%~
入金スピード最短2時間~
対応地域全国

4-2.PAYTODAY

PAYTODAY

出典:PAYTODAY

▼おすすめポイント
・基本的にオンラインで契約が完結する
・手数料は1%~9.5%とファクタリング業界内でも最低水準
・最⼤90⽇後の請求書買取にも対応している

PAYTODAYは2者間ファクタリングのみに対応しているファクタリング会社です。オンラインと必要に応じた電話面談で完結するので、利便性に長けています。

さらに着金は最短30分と非常にスピーディーです。

手数料は1%~9.5%とファクタリング業界内でも最低水準で手数料を引いた金額が入金されます。調達可能金額は10万~上限がありません。

また、債権買取は30⽇〜45⽇先まで一般的ですが、PAYTODAYでは最⼤90⽇後の請求書買取にも対応しているのも魅力です。中小企業を始め、個人事業主やベンチャー企業といった幅広い方に利用されています。

▼会社情報

会社情報 Dual Life Partners株式会社

4-3.OLTA(オルタ)

OLTA(オルタ)

出典:OLTA

▼おすすめポイント
・買取金額の上限や下限がない
対面による審査がなく、オンラインで書類を提出できる
提携銀行数No.1、累計申込み金額700億円、累計事業者数10,000社と豊富な実績がある

OLTA(オルタ)は、買取金額の上限や下限のないファクタリング会社です。取引先にファクタリングの利用を知られることのない2者間ファクタリングをしています。手数料は2%~9%。

対面による審査がなく、オンラインで書類を提出できるので便利です。24時間以内に見積もりが取れ、契約後は即日~翌営業日に振り込みをしてくれます。簡単でかつスピーディーに資金調達をできるのがポイント。

提携銀行数No.1、累計申込み金額700億円、累計事業者数10,000社と豊富な実績から信頼性の高いファクタリング会社です。

▼会社情報

会社情報 OLTA株式会社

5.まとめ

本記事は、ファクタリング後の売掛先企業が倒産した場合による売掛金の回収についてご紹介しました。

ファクタリング後に売掛先企業が倒産した場合、売掛金が回収されるかどうかは「償還請求権の有無」で確認をしましょう。

償還請求権

次にそれぞれリスクや対処法を知り、より理解を深めることが大切です。

償還請求権 リスク

そして、売掛金を確実に回収する方法を知ると、ファクタリングするかどうか安心して判断できるようになります。

売掛金の未回収を防ぐための対策方法3個

本記事がファクタリングをし、売掛先企業が倒産した場合に売掛金の回収はどうなるのか疑問に思っている方やリスク・対処法を知りたい方の参考になると幸いです。

株式会社ビートレ―ディングのロゴ

監修者

株式会社ビートレーディング 編集部編集長

筑波大学大学院修士課程修了後、上場企業に勤務。不動産ファンドの運用・法務を担当した後、中小企業の事業再生や資金繰り支援を経験。その後弊社代表から直々の誘いを受け、株式会社ビートレーディングに入社。現在はマーケティング・法務・審査など会社の業務に幅広く携わる。

<保有資格>宅地建物取引士/貸金業務取扱主任者