ファクタリングは違法ではない!法的根拠に基づき分かりやすく解説

ファクタリングは2003年頃から、売掛金の早期資金化や、融資では満足に資金調達できない法人向けの資金調達方法として、メジャーになってきました。ファクタリング自体に違法性はありませんが、ファクタリング会社は特別な許認可なく営業できるため、違法行為を行う悪質な業者も登場するようになりました。

 

「ファクタリングは違法なの?」

「売掛金を売却して、資金化するって本当に大丈夫?」

この記事ではそんな心配をお持ちの方に向けて、ファクタリングは法に基づいたサービスであることを分かりやすく解説していきます。

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 この記事を監修した人
南陽輔先生 所属:一歩法律事務所

大阪府大阪市生まれ。
2007年関西大学法科大学院修了後、2007年司法試験合格。

所属弁護士会:http://www.osakaben.or.jp/

ファクタリングが違法ではない法的根拠とは

ファクタリングには2社間ファクタリング、3社間ファクタリングがありますが、根本的な法律は同じです。

簡潔に言えば、ファクタリングとは「債権を売る」ということです。

売掛金等の債権をファクタリング会社に売り、その対価として金銭を得る、つまりファクタリング会社との間で売買契約(民法555条)を結ぶということです。

ただ、売買の目的物が債権の場合、その債権の債務者(売掛先等、法律的には第三債務者と表現することもあります)がいることから、民法の債権譲渡(民法466条以下)の方式を遵守する必要があります。

こうした売買契約(民法555条)、債権譲渡の方式(民法466条)が守られていれば、ファクタリング自体は違法ではないといえます。

3社間ファクタリングは、ファクタリング(債権の売買)の際に、売掛先等の第三債務者もファクタリングに承諾する等して関与している場合を指します。

この場合は、基本的には法律的な問題が生じることは少ないと言えます。

これに対して、2社間ファクタリングは、売掛先等の第三債務者が関与せずにファクタリング(債権の売買)を行うことですが、この場合は、少し注意が必要です。

売掛先との契約で債権譲渡を禁止する条項が入っていたりすると、その債権は譲渡制限付債権(民法466条2項)となります。

この場合、ファクタリング自体は有効ですが、売掛先がファクタリングの効力を認めない場合等に法律的なトラブルが生じるリスクがあります。

それぞれの契約方法別に詳しく見ていきましょう。

2社間ファクタリング

2社間ファクタリングは、利用者とファクタリング会社の2社間で売掛金の売買を行うため、民法第555条(売買)に該当します。

民法第555条(売買)
売買は、当事者の一方がある財産権を相手方に移転することを約し、相手方がこれに対してその代金を支払うことを約することによって、その効力を生ずる。

2社間ファクタリングを利用する場合の売買契約は、
利用者(売る人)がファクタリング会社(買う人)に売掛金を売却する
ファクタリング会社(買う人)が利用者(売る人)の売掛金を買い取る
という意思が一致した時点で成り立ちます。

ただし、ファクタリングは、債権を譲渡するものであることから、民法466条以下の債権譲渡の方式を遵守する必要があります。

※民法第446条(債権の譲渡性)は2020年4月1日に改正されました。

民法第466条(債権の譲渡性)
① 債権は、譲り渡すことができる。ただし、その性質がこれを許さないときは、この限りでない。
② 当事者が債権の譲渡を禁止し、又は制限する旨の意思表示(以下「譲渡制限の意思表示」という。)をしたときであっても、債権の譲渡は、その効力を妨げられない。

売掛先との契約で債権譲渡が禁止されている場合には、民法466条2項によりファクタリング自体は有効ですが、売掛先がファクタリング会社への支払いを拒否できる可能性が残る(同条3項)等、法的トラブルが生じるリスクがあります。

2社間ファクタリングの仕組みを知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

2社間ファクタリング(最短即日)

3社間ファクタリング

3社間ファクタリングは、利用者と売掛先、ファクタリング会社の3社間で売掛金の譲渡を行うため、民法466条(債権の譲渡性)に該当します。

民法第446条(債権の譲渡性)は202041日に改正されました。

民法第466条(債権の譲渡性)
① 債権は、譲り渡すことができる。ただし、その性質がこれを許さないときは、この限りでない。
② 当事者が債権の譲渡を禁止し、又は制限する旨の意思表示(以下「譲渡制限の意思表示」という。)をしたときであっても、債権の譲渡は、その効力を妨げられない。

3社間ファクタリングを利用する場合の債権の譲渡性は、
利用者が所有している売掛金を譲渡したい場合、
売掛先が売掛金の譲渡を禁止、もしくは制限をかけていても譲渡することは可能
ということです。

つまり、利用者が売掛金を譲渡したい場合、ファクタリング会社への譲渡は可能です。

3社間ファクタリングの仕組みを知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

3社間ファクタリング(低手数料)

給料ファクタリングは違法

個人向け給料ファクタリングは違法です。

まずは、給料ファクタリングとはどのようなサービスか説明します。

個人向け給料ファクタリングとは

給料ファクタリングとは、個人の給料を債権として業者が買い取り即日資金化する資金調達サービスです。

法人向けのファクタリングを「個人向けのサービス」に変えた形で、2019年頃から世の中に知られるようになりました。

給料ファクタリングの仕組みは、以下の通りです。

①利用者が勤務先から受け取る予定の給料を、債権として給料ファクタリング業者に売却する
②業者は利用者に手数料を差し引いた金額を先出しする
③業者は翌月の給料日に、勤務先から利用者に入金された給料を回収する

給料ファクタリングが違法である理由

給料ファクタリングが違法な理由は、主に以下3つです。

① 貸金業法の上限金利を大幅に超える法外な手数料
② 給与債権の譲渡は認められていない
③ 勤務先への連絡や個人情報漏洩の危険性がある

①貸金業法の上限金利を大幅に超える法外な手数料

違法業者の大きな特徴として挙げられるのが、「手数料が法外」という点です。

利息に関しては、利息制限法と貸金業法で上限金利が年利20%(元本が10万円以上100万円未満の場合は年利18%、100万円以上の場合は年利15%)と定められているため、それを超える場合は違法行為です。

年利109.5%を超える場合には出資法違反として刑事罰の対象にもなります。

②給与債権の譲渡は認められていない

また、給与債権の他人への譲渡は原則として法律で認められていません。

これは、労働基準法の「賃金は、直接労働者に支払わなければならない」(労働基準法24条)という直接払いの原則に基づいた考えです。

このことから、給料ファクタリングの仕組み自体が法的に認められていないといえます。

参考:賃金の支払方法に関する法律上の定めについて教えて下さい(厚生労働省HP)

 

③勤務先への連絡や個人情報漏洩の危険性がある

さらに、利用者にとって不安なのが「個人情報の管理」です。

いわゆるヤミ金業者は、利用者名簿を作成して、そのリストの売買をしているといいます。

給料ファクタリングの利用者名簿も「お金に困っている人リスト」に載せられて、別の給料ファクタリング業者やヤミ金業者に売られている可能性が大いに考えられます。

個人情報を守る観点からも、給料ファクタリングの利用は控えましょう。

給料ファクタリングの口コミに騙されないように注意

給料ファクタリング業者は、以下のような誘い文句でサービスを訴求しています。

・最短即日で給料の前払い
・借金ではないため金利は発生しない
・ブラックでも利用可能

昨今の社会情勢もあり、カードローンや銀行にて借り入れが難しい、いわゆる金融ブラックの人が現金を調達する裏ワザとしてその存在が広まりました。

一見便利そうなサービスですが、冒頭でも紹介したように個人向け給料ファクタリングは違法です。

令和2年3月5日に、給料ファクタリングの被害を重く見た金融庁が以下の内容を発表しました。

「貸金業法、出資法違反で契約無効とする、また、刑事罰の対象となる」

参考:金融庁における一般的な法令解釈に係る書面照会手続(回答書)

ファクタリング業者が違法とされた事例

ここでは、ファクタリング業者が違法とされた下記2の事例を紹介いたします。

・給料ファクタリングが違法とされた事例
・ファクタリング業者が違法とされた事例

給料ファクタリングが違法とされた事例

2020年3月に東京地裁にて、給料ファクタリングは貸金にあたるとの司法判断が示された事例についてご紹介します。

給料ファクタリング業者(原告)が譲渡人(被告)に対し、7万円の債権を4万円で買取り、4日後に支払う契約で買戻し日の設定があったが、譲渡人が支払いを怠ったことにより、業者が譲渡人に対し金銭の支払いを求める訴訟を提起した事案である。この事案に対して、東京地裁は以下の判決を出しました。
主文 原告の請求を棄却する。
訴訟費用は、原告の負担とする。

上記は、給料ファクタリングは貸金業法や出資法という「貸金」にあたるとの司法判断が示された事例です。

給料ファクタリングは貸金業法、出資法での「貸金」に当たります。

貸金業の登録もなく、出資法の上限利率をはるかに超えるものでもあり、刑事罰の対象になるため、民事上も給与ファクタリングは無効であり、利用者は返済する義務を負わないという司法判断が初めてされました。

すでに、給料ファクタリングを利用してしまい、被害にお心当たりがある方は、以下のページを参考に専門の窓口に相談することをおすすめします。

金融庁:給与の買取りをうたった違法なヤミ金融にご注意ください!

ファクタリング業者が違法とされた事例

2017年8月に、「ファクタリング会社を装った闇金業者」が、違法サービスとして摘発された事例についてご紹介します。

債権を買い取って回収を代行するサービス「ファクタリング」を装ったヤミ金融が横行し、警察当局が取り締まりを強めている。大阪府警は2017年8月、回収業務と称して高金利での貸し付けを繰り返したとされるグループのメンバーを逮捕。摘発の動きは各地に広がりつつある。手形割引に変わる資金繰りの手段として利用する企業が増えるなか、サービスへの法規制を求める声も上がる。

ファクタリング、ヤミ金が装う 違法貸し付け、大阪などで摘発 法規制求める声

上記は、「ファクタリング会社」ではなく、「ファクタリング会社を装った闇金業者」が摘発された事例です。

この事例では「高金利での貸し付けを繰り返した」とありますが、そもそもファクタリングは、売掛金の売買なので利息が発生することはありません。

例えば、100万円の売掛金をファクタリング手数料10%で売却する契約の場合、買取代金90万円、手数料は10万円とファクタリング会社に提示され、それ以上手数料がかかることはありません。

契約の際に提示された金額以上の支払いを後から求められた場合は、違法業者の可能性が高いです。

また、ファクタリングは債権を譲渡するものなので、譲渡後の売掛金等の債権回収について譲渡人(売主)は何ら責任を負わないのが原則です。

売主が債権を買い戻す特約が付いていたり、売主自身の資金によりファクタリング業者に支払が必要とする特約が付いていたりする場合には、実質的は「貸金」と同じであると判断される場合があり、そのファクタリング業者は違法業者である可能性が高くなります 。

参照:ファクタリングに関する注意喚起:金融庁

契約を進める段階で、「これは違法ではないか」と思った際には警察に相談してください。

給料ファクタリングは違法なので利用してはいけない

ファクタリング自体には、違法性はありません。

ファクタリングは企業が所有している売掛金をファクタリング会社に売却し、手数料を差し引いた金額を「買取代金」として受け取る資金調達サービスです。

一方で、給料ファクタリングは違法なサービスです。

どんなにお金に困ったとしても、絶対に利用しないようにしましょう。

ビートレーディングにて提供している法人向けファクタリングは2社間ファクタリング、3社間ファクタリングともに、ぞれぞれ法律に基づいたサービスなので安心してご利用いただけるでしょう。

また、過去摘発されているのは、ファクタリング会社を装った闇金業者なので、ファクタリングを利用する際には違法業者を見極めるようにしましょう。

違法な業者を見分ける3つのポイント

ファクタリングがメジャーになるにつれ、違法な業者が増えているのも現状です。

違法な業者を見分けるために、大きく3つのポイントについてご説明していきます。

違法な業者を見分けるポイントは以下の3つです。

・手数料は相場の範囲内か
・企業概要が明記されているか
・契約書はあるか

①手数料は相場の範囲内か

ファクタリングの手数料の相場は以下の通りです。

・2社間ファクタリング : 平均10~20%前後
・3社間ファクタリング : 平均2~9%

売掛先の与信や、売掛金の質によって手数料は変動しますが、基本的には利用者とファクタリング会社の2社間で契約する2社間ファクタリングの方が3社間ファクタリングよりも手数料が高いです。

上記のファクタリングの手数料の相場以上であれば、違法業者と認識した方が良いでしょう。

②企業概要は明記されているか

通常、会社のホームページには以下情報が記載されています。

・会社名                  ・代表者名
・所在地                  ・資本金
・設立年数              ・電話番号
・事業内容              ・アクセス方法

上記の内容に加え、業績や沿革などを記載している企業も多くあります。

違法業者は、企業情報の公開が少ないことが多いので、「公開情報が少なすぎる」と心配な場合は利用を控えておいた方が無難でしょう。

③契約書はあるか

ファクタリング契約を締結する際に、利用者とファクタリング会社の契約内容を明示する契約書は必須といえます。

契約書が用意されないファクタリング会社は違法業者の可能性が高いので利用はやめましょう。

通常なら、ファクタリング契約を進める際には、担当者が1つ1つ契約書の内容を説明します。

契約内容に納得した上で押印するので、下記2点の場合は注意してください。

・説明がないまま押印を強要される
・不明点について説明してもらえない

優良会社の見分け方を詳しく知りたい方はこちら

安心して利用できるファクタリング会社5選

「安心して利用できるファクタリング会社を知りたい!」

という方のために、おすすめのファクタリング会社を紹介します。

日本中小企業金融サポート機構

日本中小企業金融サポート機構は、一般社団法人として事業を展開しています。

最短即日で資金調達が可能で、一般社団法人だからこそ実現した低手数料(1.5%~)が特徴です。

日本中小企業金融サポート機構は認定支援機関なので、資金調達以外にも経営に関する幅広い相談が可能です。

 ベストファクター

ベストファクターは株式会社アレシアが運営するファクタリングサービスです。

手数料は2%~で、最短1日で資金調達ができます。

また、償還請求権なしの契約となっています。

そのため、万が一売掛金の回収が困難になってしまった場合でも、お客様に保証を求めないので安心して利用できます。

ウィット

ウィットは500万円以下の売掛金を対象とする、小口専門のファクタリング会社です。

最短2時間で成約した実績があるため、スピーディーな対応をしてくれるでしょう。

また、非対面で契約が可能なので、コロナウイルスの感染防止の観点でも安心できる会社と言えます。

ピーエムジー

ピーエムジーは東京・大阪・福岡に拠点があるファクタリング会社です。

資金調達までの日数は、申込みから最短1日なので急いでいる場合でも安心して利用できます。

また、最大2億円まで対応しているので、大口の資金が必要な場合におすすめです。

ファクタリングトライ

ファクタリングトライは、株式会社SKOが運営するファクタリングサービスです。

最短即日の入金が可能で、手数料は5%~の設定となっています。

また、2社間ファクタリングのみの取り扱いのため、売掛先に承諾を得ないでファクタリングを利用したい方におすすめです。

以下の記事でも、より詳しくおすすめのファクタリング会社を紹介しております。

【2021年春】ファクタリングおすすめ厳選18社比較!オンライン契約も可能

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ビートレーディングでは、2社間ファクタリングや3社間ファクタリングなど、お客様に最適なプランをご提案させていただきます。

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