ファクタリングを利用するにはヒアリングが必要な場合が多いものの、ヒアリングなしで契約できるファクタリング会社も存在します。
この記事では、ヒアリングなしのファクタリングのメリットや注意点について解説します。
ファクタリングのヒアリングの基本的な内容についても触れるので、ぜひ参考にしてください。
ファクタリングでヒアリングが必要になる理由やヒアリングのタイミングを理解するために「ファクタリングの基礎知識」の記事も併せてご覧ください。
目次
1.基本:ファクタリングを利用するにはヒアリングが必要
ファクタリングの利用を希望した場合、ファクタリング会社がヒアリングを行うケースが多いです。
ヒアリングとは、相手の状況を詳しく聞き取ることです。
ファクタリングの契約をしても問題ないか判断するうえで必要な情報を集めるために行われます。
ヒアリングは、ファクタリングの利用可否を左右する重要なものです。
利用者はファクタリングを利用するために、ヒアリングで正確な情報をファクタリング会社に伝える必要があります。
2.ヒアリングなしで利用できるファクタリングもある
ファクタリングを利用するにはヒアリングが必要な場合が多いものの、なかにはヒアリングをせずに契約できるところもあります。
ファクタリングの契約は、民法の一般原則さえ満たせば成立するからです。
ファクタリングは、当事者間の自由な意思決定により契約できます。
そのため、利用希望者が申し込み、ファクタリング会社が承諾の意思表示を行えば、契約を成立させるための要件を満たせます。
つまり、ファクタリングの契約は、必ずしも対面で行う必要はありません。
ヒアリングは対面で行われる場合が多いですが、そのやり取りを省いてもファクタリングの契約が可能です。
このように、ヒアリングなしのファクタリングの契約には、民法上の問題は特にありません。
そのため、契約前のヒアリングを行っていないからといって悪徳業者とは限りません。
ただし、ヒアリングなしで利用できるファクタリング会社は少数です。
ヒアリングを受けずに安心してファクタリングを利用したい場合は、ファクタリング会社をよく吟味しましょう。
3.ファクタリングの一般的なヒアリング内容とは
ファクタリングの契約前に実施されるヒアリングの内容は、ファクタリング会社によってそれぞれ異なります。
一般的には、以下の内容について質問される場合が多いです。
・ファクタリングを希望する理由
・自社の事業内容
・今後の事業に対するやる気
・売掛先に関する情報
・売掛先との関係性
・売掛先のファクタリングに対する承諾の有無 など
売掛先の支払いが滞るとファクタリング会社が債権を回収できなくなるため、売掛先に関する詳しい情報を聞かれる可能性が高いです。
また、話す内容だけでなく、利用者の話し方や態度も見られているため注意しましょう。
例えば、自信がない話し方や余裕のない態度でヒアリングに挑むと、何か問題があるのではないかと懸念される原因になります。
言葉でうまく状況を説明する自信がない場合やヒアリングの準備に時間をかけたくない場合などは、ヒアリングなしのファクタリングを選んだほうが安心です。
4.ヒアリングなしでファクタリングを利用するメリットとは
ヒアリングが必要ないファクタリングには、さまざまなメリットがあります。
以下で詳しく説明します。
4-1.スピーディーに資金調達できる
ヒアリングなしのファクタリングなら、日程を調整してファクタリング会社の担当者と対面することや電話・メールでやりとりする必要がないため、入金までの時間を短縮できます。
例えば、可能な限りスピーディーに資金調達したいと考えているなら、ヒアリングなしのファクタリングのほうがおすすめです。
4-2.ヒアリングの準備などがいらない
ヒアリングでは自社や売掛先に関する詳細な情報について聞かれるため、事前の準備や把握しておく必要があります。
正しい情報を伝える必要があり、内容に応じて資料を用意しなければならない可能性もあります。
しかし、ヒアリングなしのファクタリングなら、そのような準備は不要です。
4-3.話に自信がなくても安心
すでに触れたとおり、ファクタリングのヒアリングでは話し方や態度などもチェックされ審査に影響します。
ファクタリングに関して特別な問題がなくても、緊張によりうまく話せなかったり挙動不審な態度になってしまったりする人もいるでしょう。
話に自信がない場合は無理にヒアリングを受けるのではなく、ヒアリングなしのファクタリングを選んだほうがスムーズに契約できる可能性があります。
5.ヒアリングなしでファクタリングを利用する注意点
ヒアリングなしのファクタリングについては、気をつけたいこともあります。
注意点について解説します。
5-1.「何かあるのでは」と懸念される恐れがある
対面ではなく電話やオンラインでのヒアリングでも極端に避けようとすると、ファクタリング会社から「何かあるのでは」と不審に思われるリスクがあります。
やましいことがなければ、ヒアリングを受けても堂々と質問に答えられるはずだからです。
しかし、資金調達のスピードを重視するためにヒアリングなしのファクタリングを利用したいというケースもあるでしょう。
そのような場合、自社がなぜヒアリングなしのファクタリングを希望するのか伝えると、信頼を得やすくなります。
5-2.高額なファクタリングは難しい
ヒアリングなしで利用できるファクタリングは存在しますが、高額な取引は難しい可能性が高いです。
売掛金が高額の場合、ファクタリング会社にとってのリスクも高くなるため、契約の判断はより慎重に行われます。
そのため、高額なファクタリングについては、対面のヒアリングが実施されるパターンが多いです。
高額のファクタリングを実現するには、ヒアリングに応じて自社や売掛先の状況を丁寧に説明する必要があるでしょう。
5-3.ヒアリングでプラス評価を受ける機会を失う
ファクタリングでは、ヒアリングの内容が決め手となって審査に通過できるパターンもあります。
書類に記載された情報のみでは、ファクタリング会社がファクタリングの利用を認めるか迷う場合もあるからです。
例えば、ヒアリングにおいて事業に対する熱い思いをアピールすると、それがプラス評価を受ける可能性や話し方、丁寧な対応でプラス評価になる可能性もあります。
ヒアリングなしのファクタリングでは、そのような機会は得られません。
5-4.悪徳業者に遭う可能性もある
ヒアリングなしのファクタリングは、利用者とファクタリング会社が顔を合わせたり、電話で話してやり取りするタイミングがありません。
よって、悪徳業者と契約しても、気づかない可能性があります。
悪徳業者を選ばないためには、ファクタリング会社の過去の実績や過去の利用者の口コミなどを確認する必要があります。
不安な場合、ヒアリングを受けてファクタリング会社の様子を確認したうえで契約したほうが安心です。
電話でヒアリングに対応しているファクタリング会社もあるので、状況に応じて選択してください。
6.ヒアリングなしのファクタリングに関するQ&A
ここでは、ヒアリングなしのファクタリングについてよくあるQ&Aを紹介します。
6-1.ヒアリングなしのファクタリングは手数料が高い?
ヒアリングをしない代わりにより慎重な審査をするファクタリング会社も存在し、その場合は手数料が高めに設定されています。
ただし、AIの活用により審査の工数を抑えているファクタリング会社は、手数料が低い可能性もあります。
6-2.ヒアリングなしのファクタリングの安全性は?
ヒアリングなしでも安全に利用できるファクタリング会社は、複数存在します。
ただし、リスクを判断するための審査は必要です。
審査なしを謳うファクタリング会社は悪徳業者である可能性が高いため、注意しましょう。
審査なしでのファクタリングに注意が必要な理由について詳しくは「審査なし・即日入金のファクタリング会社はある?優良な会社の選び方」の記事をご覧ください。
6-3.ヒアリングなしのファクタリングの審査は通りやすい?
ヒアリングなしでも、審査の難易度が下がるわけではありません。
ファクタリングの審査に通過するには、ヒアリングなしでもヒアリングがある場合でも事前に準備をしっかり整えたうえで申し込む必要があります。
7.まとめ
ファクタリングを利用するにはヒアリングが必要な場合が多いものの、なかにはヒアリングなしで利用できるファクタリング会社もあります。
ヒアリングが必要なければ、準備の手間や時間がかからず、スピーディーな資金調達を実現可能です。
また、話に自信がなくても問題ありません。
ただし、ヒアリングを極端に避けていると思われれば、ファクタリング会社から「問題があるのでは」と思われる恐れもあるため注意が必要です。
また、高額なファクタリングについては、ヒアリングなしでは対応してもらえない可能性があります。
ファクタリング会社と対面するタイミングがないため、悪徳業者の見極めも慎重に行わなければなりません。
ヒアリングなしのファクタリングを希望するなら、注意点に気をつけて信頼できるファクタリング会社を選びましょう。
ビートレーディングは、対面だけでなくオンラインでのヒアリング・契約にも対応しているファクタリング会社です。
安全に対する取り組みも実施しているため、ぜひ活用を検討してください。
筑波大学大学院修士課程修了後、上場企業に勤務。不動産ファンドの運用・法務を担当した後、中小企業の事業再生や資金繰り支援を経験。その後弊社代表から直々の誘いを受け、株式会社ビートレーディングに入社。現在はマーケティング・法務・審査など会社の業務に幅広く携わる。
<保有資格>宅地建物取引士/貸金業務取扱主任者