ファクタリングは、急に資金が必要となった場合や売掛先の倒産リスクを低減する際に有効な金融サービスです。
ファクタリングについて詳しくは「ファクタリングとは?仕組みを図解と動画でわかりやすく解説!」の記事をご覧ください。
一方で、融資などの一般的な資金調達方法と比べて調達にかかるコスト(融資の場合は利息、ファクタリングの場合は手数料)が高くなるというデメリットもあります。
ファクタリングの手数料はどのように決められているのでしょうか?
この記事では、以下の4点について解説していきます。
・ファクタリングの手数料相場
・ファクタリングの手数料を決める要因
・ファクタリングの手数料を抑える3つの方法
・手数料に関するよくある質問
目次
ファクタリングの手数料は必ず発生する
ファクタリングを利用する際は、必ず手数料が発生します。
例えば、以下の図のように100万円の売掛金を売却(ファクタリング)するとします。
手数料が20%の場合、売掛金100万円の20%である20万円が手数料として引かれます。
つまり、100万円の売掛金を80万円で売却したことになりますので、ファクタリング会社から入金されるのは80万円です。
手形割引を利用されている方も多いと思いますが、それと似たような仕組みで、ファクタリングを利用する場合、売却する売掛金から一定の手数料が差し引かれることを覚えておきましょう。
また、どの程度の手数料がかかるかは、ファクタリングの種類によって異なり、手数料の決め方も会社毎に基準があります。
ファクタリングの種類別の手数料相場
ファクタリングの手数料は、種類や契約方法によって異なります。
こちらはファクタリングの種類別の手数料相場です。
ファクタリングの手数料を決める要因
手数料を決める主な要因には以下の4つがあります。
・契約方法の違い(2者間か3者間か)
・売掛先の与信
・売掛先との取引履歴
・買取債権の金額
契約方法の違い
ファクタリングには、「2者間ファクタリング」と「3者間ファクタリング」という2種類の契約方法があります。
それぞれ以下で詳しく説明していきます。
2者間ファクタリング
2者間ファクタリングは、ファクタリングの利用を売掛先に連絡することなく、お客様とファクタリング会社の2者間で契約が完了します。
売掛先にファクタリングの利用を連絡する必要がないことから、資金調達までの日数が非常に早いのが特徴です。
一方で、ファクタリング会社は売掛債権の存在を売掛先に直接確認することができないため、ファクタリング会社にとってはリスクが高い取引になります。
そのため、手数料は高めに設定されることが多いです。
2者間ファクタリングの仕組みについて詳しくは「2者間ファクタリングとは?メリット・デメリットとやり方・注意点を解説」の記事をご覧ください。
3者間ファクタリング
一方、3者間ファクタリングは、ファクタリングの利用を売掛先に連絡したうえで、お客様・ファクタリング会社・売掛先の3者で契約を行います。
売掛先にファクタリングの利用を連絡し承諾を得る必要があるため、資金調達までに少し時間がかかります。
一方で、ファクタリング会社は売掛債権の存在を売掛先に直接確認することができるため、2者間ファクタリングよりも手数料は低めに設定されることが多いです。
3者間ファクタリングの仕組みについて詳しくは「3者間ファクタリングとは?依頼者・売掛先双方のメリット・デメリット」の記事をご覧ください。
売掛先の与信
ファクタリングの場合、ファクタリング会社が債権の回収リスクを負担することになるため、売掛先の与信が最も重要です。
特に、3者間ファクタリングの場合は、債権の存在を直接売掛先に確認できることから、売掛先の与信のみ審査しているといっても過言ではありません。
ですので、売掛先の与信が高く、支払期日に売掛金を回収できる可能性が高いと判断された場合、手数料は低くなることが多いです。
売掛先との取引履歴
どの業界でも同じかもしれませんが、初回取引よりも取引実績があった方が取引に対する信頼度は増すのではないでしょうか。
ファクタリングも同じで、初取引の売掛先よりも毎月安定した取引のある売掛先の方が評価は高くなり、手数料は低くなることが多いです。
売掛債権(売掛金)の金額
売掛債権の金額も手数料を決める要因の1つです。
ファクタリング会社には取引毎に様々なコストが発生します。
買取可能額に下限を設けているファクタリング会社が多いのは、取引にかかる手間(コスト)と利益が見合わないからと考えられます。
例えば、1回の取引で1万円のコストがかかる場合、5万円の売掛金を売却した場合は20%の手数料ですが、100万円なら1%です。
このように、売掛金が少額である場合、どうしても手数料が割高になってしまうことがあります。
手数料を抑える3つの方法
以上を踏まえて、ここでは、ファクタリングの手数料を抑える方法を3つご紹介します。
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売掛先が信用できる会社であることをしっかり説明する
前述したように、ファクタリングの審査では売掛金の与信を重要視しています。
そのため、大手企業や国などの信用度の高い売掛先の売掛債権でファクタリングを利用したほうが、手数料は安くなります。
また、売掛先が中小企業であっても、十分な取引実績があり信頼できる会社であることを証明できれば手数料を抑えることができます。
証明する書類は、通帳の入金履歴や請求書だけではなく、注文書や契約書など売掛先から発行される書類があるとなお良いです。
3者間ファクタリングを利用する
すでに説明したように、2者間ファクタリングと比べ3者間ファクタリングの方が手数料も低く設定される傾向にあります。
そのため、売掛先との信頼関係が築けている場合は、3者間ファクタリングを利用することがおすすめです。
複数のファクタリング会社に見積りをとる
ファクタリング会社はそれぞれ独自の審査基準を設けています。
そのため、ファクタリングを利用する際は、複数社見積もりをとって比較すると良いでしょう。
また、どの業界でも同じだと思いますが、ファクタリング会社に複数社見積もりをとっているが、この条件なら契約するという明確な意思を伝えることで、手数料が低くなる可能性があります。
過去の実績なども参考に適切なファクタリング会社を選択しましょう。
ファクタリング手数料に関する質問
ファクタリングに関するよくある質問をご紹介いたします!
ファクタリングの手数料は税金がかかりますか?
A.ファクタリングは非課税取引であるため、手数料に消費税はかかりません。
契約の際、手数料に消費税が加算されていた場合、ファクタリング会社に問い合わせましょう。ただし、手数料以外の費用には消費税がかかることがあります。
手数料の仕訳方法を教えてください!
A.ファクタリング手数料は、売上債権売却損という科目とすることが一般的です。詳細は顧問税理士等の専門家にご確認ください。
手数料以外にかかる費用は何がありますか?
A.手数料以外に以下のような費用が発生する可能性があります。
・事務手数料/審査手数料
・契約書の印紙代
・債権譲渡登記費用(2者間ファクタリング利用の場合)
・確定日付や債権譲渡通知の費用(3者間ファクタリングの場合)
・交通費
ファクタリングの手数料を抑えたい方はビートレーディング!
ファクタリングの利用を検討している方は、ビートレーディングにお任せください!
ビートレーディングの手数料に対する考え方と実際にあったお客様のご利用例をご紹介いたします。
ビートレーディングの手数料
ビートレーディングは、主に以下のような内容を総合的に判断して手数料を決定しています。
・売掛先の規模(資本金やホームページの有無など)
・売掛先との取引履歴(年間の取引回数や取引年数など)
・売掛債権に関する資料(売掛先の発行した書類の有無など)
その結果、概ね以下の手数料水準となっています。
- 2者間ファクタリングでは、4%~12%程度
- 3者間ファクタリングでは、2%~9%程度
実際にあったお客様のケースを2つほどご紹介します。
機械の販売・メンテナンス事業を行っているM様の場合
こちらのお客様は、賞与の支払いに充てるため売掛金を買い取ってほしいとお問い合わせをいただきました。
売掛先は非上場企業で比較的規模の小さな会社でしたが、ご提出いただいた通帳から毎月安定した入金が確認できました。結果、手数料10%でご契約させていただきました。
運送・倉庫事業を行っているT様の場合
こちらのお客様は比較的安定した資金繰りをされていたようですが、トラックの事故や修理が重なったため一時的な資金不足に陥り、お問い合わせをいただきました。
売掛先が大手の子会社であり、取引履歴も安定していたため、先ほどのM様のケースより低い7%の手数料でご契約させていただきました。
自分の手数料を知るためには
ファクタリング会社毎に審査基準や手数料の算出方法は異なるため、ファクタリングの利用を検討している場合は、まずは審査(見積り)をしてみることをおすすめします。
弊社のお客様でも、どんな感じなのかまずは審査だけ…という方も多くいらっしゃいます。
ビートレーディングでは、2点の資料をご提出いただければ審査可能です。
- 通帳のコピー(2か月分)
- 売掛金が確認できる契約書や請求書など
また、お急ぎの方やご多忙の方も多くいらっしゃいますので、スピード感を大切にしており、資料ご提出から最短30分で審査結果を提示いたします。
さらに、他社からの乗り換えを検討している場合は、手数料を低くできる可能性がありますので、お気軽にご相談ください。
低手数料で利用可能なファクタリング会社をご紹介!
ここでは、低手数料で利用できるファクタリング会社を2社紹介します。
日本中小企業金融サポート機構
日本中小企業金融サポート機構は、関東財務局長及び関東建材産業局長が認定する経営革新等支援機関であり、ファクタリング会社の中では珍しく、「一般社団法人」として運営しているファクタリング会社です。
無駄なコストの削減に注力しており、手数料は1.5%~と業界内でも低い水準であることが特徴です。
また、審査結果は最短30分、即日の資金調達が可能です。
スピーディーな対応と低手数料設定で、資金繰りにお悩みの経営者をサポートしてくれる、頼れるファクタリング会社です。
メンターキャピタル
メンターキャピタルは、東京に拠点を置き、全国対応しているファクタリング会社です。
審査がスピーディーで、建設業、IT業、運送業などファクタリングの需要が高い業種に対して専門性の高いスタッフが在籍しています。
手数料は2%~、審査通過率92%となっています。
即日で資金調達が可能なので、時間がない方にぴったりなファクタリング会社です。
まとめ
ファクタリングの手数料相場は以下のとおりです。
- 2者間ファクタリングの場合は、8%~18%前後
- 3者間ファクタリングの場合は、2%~9%前後
ファクタリング会社を選ぶときに手数料の安さばかりを求める方もいらっしゃいますが、過度に手数料が低い会社は見積りと契約内容が異なるなど安全性に問題がある場合がありますのでご注意ください。
また、アフターフォローがしっかりしている会社であれば、サービス利用後の資金繰りや次回のファクタリング利用についてサポートしてくれるので、今後の資金繰りも含めて計画的に利用することができます。


筑波大学大学院修士課程修了後、上場企業に勤務。不動産ファンドの運用・法務を担当した後、中小企業の事業再生や資金繰り支援を経験。その後弊社代表から直々の誘いを受け、株式会社ビートレーディングに入社。現在はマーケティング・法務・審査など会社の業務に幅広く携わる。
<保有資格>宅地建物取引士/貸金業務取扱主任者