法人の経営者が社会保険(社保)を滞納してしまったら、一体どのような影響が生じるのでしょうか。
そもそも社会保険とは公的な保険制度のことで、企業が従業員を雇う場合、「社会保険」と「労働保険」への加入と納付が義務づけられています。
具体的には、以下が挙げられます。
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資金繰りが悪化すると社会保険が払えず滞納となってしまうケースもあるでしょう。
そこでこの記事では、企業が社会保険を滞納し続けた場合の影響や、滞納を防止するための対処法について解説します。
売掛金(売掛債権)を早めに現金化(資金化)する資金調達方法「ファクタリング」についてもご紹介するため、経営者の方はぜひ参考にしてみてください。
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1.企業が社会保険を滞納し続けるとどうなる?
企業が社会保険を滞納し続けると、一体どのようなことが起こるのでしょうか。
まずは、滞納によって起こり得ることをご紹介します。
1-1.延滞金が発生する
社会保険を納付期限までに支払わない場合は、翌日から延滞金が加算されます。
その際、督促状の指定する期日(指定期限)までに納付すれば延滞金がかからないものの、過ぎてしまった場合は、納付期限の翌日から加算された延滞金を支払わなければならないことに注意が必要です。
延滞金は、納付すべき保険料額に一定の割合と日数を掛けて計算されます。
【参考】「延滞金について(厚生年金保険、健康保険、子ども・子育て拠出金)」(日本年金機構)
1-2.督促・催告を受ける
納付期限までに社会保険を支払わず、指定期限を過ぎても未納の状態が続いていると、日本年金機構から「特別催告状」という書類が送付されます。
特別催告状が届いたにもかかわらず納付が確認できない場合は、さらに「最終催告状」という書類が送付されます。
以降は滞納処分となり、未納の社会保険を強制的に徴収する手続きが進むことになります。
1-3.財産調査が行われる
日本年金機構による督促・催告に応じない企業には、年金事務所や労働局の職員によって企業や代表者の財産調査が実施されます。
財産調査で確認対象となるのは、預金口座・取引履歴・不動産・車両などです。
財産調査は任意調査とされていますが、対応を怠ると強制徴収手続きへと移行することに留意しておきましょう。
これにより差し押さえの準備段階へと入ります。
1-4.差し押さえが実施される
財産の差し押さえが行われる前に、最終的に「差押予告通知書」という書類が送付されます。
差押予告通知書が届いたにもかかわらず無視して対応を怠ると、財産が差し押さえられる可能性があります。
差し押さえを避けるためにも、日本年金機構から書類が届いた時点で、速やかに納付を行うことが大切です。
なお、税金を滞納した際の流れや差し押さえを回避する方法については「法人が税金を滞納したらどうなる?差し押さえの回避と事業継続のコツ」の記事をご覧ください。
また、差し押さえ自体について詳しくは「売掛金の差し押さえをするには?ファクタリングで回収トラブルを未然に防ごう」の記事も併せてご覧ください。
2.社会保険を滞納することによる悪影響
社会保険の滞納は、企業や従業員に対してさまざまな悪影響をもたらします。
ここでは、具体的な影響について解説するため、経営者の方は改めて確認してみましょう。
2-1.企業への影響
社会保険料の滞納による企業への影響として、以下の5つが挙げられます。
2-1-1.取引先からの信用が低下する
財産調査により社会保険を滞納している事実を取引先に知られた場合は、自社の信用が著しく低下するおそれがあります。
取引先から経営管理能力や労務管理能力を疑われ、取引条件の見直しに発展する可能性も考えられるでしょう。
一度失われた社会的な信用を取り戻すには非常に多くの時間がかかることから、社会保険の滞納は経営における大きなリスクだといえます。
2-1-2.融資を受けにくくなる
自社が社会保険を滞納している事実は、金融機関の審査に影響を与えます。
社会保険料を滞納している企業は、資金繰り・経営に問題があると判断され、融資の審査で不利になることが注意点です。
場合によっては、既存の融資条件が見直される可能性もあるでしょう。
2-1-3.従業員の離職が増える
社会保険の滞納が長引くと、社内に不安や不信感が広がります。
「保険料が納付されていない=会社の経営状況が危ない」という危機感を持ち、退職を検討する従業員が出てくるかもしれません。
人材の流出が進行すれば、事業継続に支障をきたすおそれがあります。
2-1-4.公共事業や入札への参加が制限される
社会保険を滞納している企業は、国や自治体が発注する公共工事や入札に参加できなくなる可能性があります。
その理由は、入札要件として社会保険の加入状況が問われるケースが多いためです。
滞納状態の企業は、基本的には入札の審査に通過するのが難しくなるでしょう。
2-1-5.助成金・補助金の申請ができなくなる
国や自治体の制度である公的な助成金・補助金を申請する際は、「社会保険に加入し、保険料を滞納していないこと」が申請の条件となっている場合があります。
そのため、滞納があると申請を受け付けてもらえない可能性が考えられます。
事業拡大や人材育成のために資金を必要としている企業は、滞納によって貴重な資金調達機会を失うことになりかねません。
2-2.従業員への影響
社会保険料の滞納は従業員にも影響があります。主に以下の3つが挙げられます。
2-2-1.保険証が無効になるおそれがある
原則として、企業が健康保険料を一時的に滞納していたとしても、従業員が保険証を使えなくなることはありません。通常の自己負担(3割負担)で医療を受けられます。
ただし、滞納が長期化して企業が経営破綻し、解散・廃止してしまうと、健康保険の適用事業所ではなくなり、従業員やその家族も被保険者資格を喪失して保険証が無効となります。
その場合、国民健康保険への加入手続きを行うまでの間、医療費を一時的に全額自己負担しなければならない可能性があります。国民健康保険への加入など各種手続きの負担は、従業員の生活に大きな影響を及ぼすことになるでしょう。
2-2-2.将来受け取る年金額が減少するリスクがある
企業が厚生年金保険料を滞納している場合など、一部の悪質な事業者においては、社会保険料負担を不当に軽減する目的で、実際よりも低い標準報酬月額で届け出るケースがあります。
従業員が将来的に受け取れる年金額は、標準報酬月額に基づいて算定されます。
そのため、このような虚偽の届出が行われ、記録が修正されないまま確定した場合、将来の年金額が本来よりも低くなる可能性があるため注意が必要です。
2-2-3.退職者が不利益を被るおそれがある
企業側が社会保険を滞納している期間中に退職した従業員は、離職票や社会保険の資格喪失手続きが遅延する場合があります。次の就職先で保険加入ができないといった不利益にもつながりかねません。
また、失業給付の手続きが遅延する場合もあり、離職後の生活に支障をきたすおそれがあります。
3.社会保険を滞納しないための主な対策
社会保険の滞納は、経営や従業員に多くの悪影響をもたらすことから、避けなければなりません。ペナルティによって不利益を被ることがないように、滞納のリスクがあるときは、速やかに対策を検討しましょう。
ここでは、社会保険を滞納しないための対処法をご紹介します。
3-1.早い段階で年金事務所へ相談する
経営者は、資金繰りが厳しくなり社会保険の支払いに支障が出る兆しが見えた段階で、できるだけ早く年金事務所へ相談することが重要です。
早い段階で相談して納付の意思を伝えることで、納付計画の見直しや猶予制度の活用といった柔軟な対応が期待できます。
その反対に、督促・催告を受けた際に「一度くらいは遅れても大丈夫」という意識で滞納を放置することは状況の悪化を招き、延滞金や差し押さえにつながるため注意しましょう。
3-2.納付の猶予を申請する
一時的な業績悪化や災害などの事情で社会保険の納付が困難な場合は、納付猶予制度を利用できる可能性があります。
一定の要件を満たして申請が認められた場合は、保険料の納付の猶予を受けたり、分割納付を行ったりできます。
ただし、こちらはあくまでも保険料の支払いを先延ばしにする制度であり、免除となる制度ではない点に留意しておきましょう。
【参考】「厚生年金保険料等の猶予(換価の猶予・納付の猶予)」(日本年金機構)
3-3.専門家に相談する
資金繰りの悪化や滞納が危ぶまれる場合は、税理士・社会保険労務士(社労士)・弁護士などの専門家へ相談することも有効です。
専門家への相談によって、納付計画の立て方、猶予申請の手続き方法、資金繰りの改善方法といった実務的なアドバイスを受けられます。
3-4.ファクタリングを活用して資金を確保する
「ファクタリング」とは、売掛金(売掛債権)をファクタリング会社へ売却し、本来の入金期日よりも早めに現金化(資金化)するサービスです。一般的な銀行融資とは異なる資金調達手段として注目され、利用者が増加しています。
審査では売掛金の信用力が重視されるため、利用者が社会保険料を滞納しているなど資金繰りが厳しい状況でも資金調達できる可能性があります。
早ければ最短即日で資金調達が可能で、急ぎ資金を調達したい方や回収サイトを短縮したい方にもおすすめです。
社会保険料の支払いは毎月発生するため、入金のタイミングが多少ずれただけでも滞納のリスクが高まります。ファクタリングは、こうした資金繰りで発生する不足分を一時的に補う手段として非常に有効だと考えられています。
ファクタリングについて詳しくは「ファクタリングとは?仕組みや注意点などを図解で簡単に解説!」の記事をご覧ください。
4.社会保険料の滞納に関するよくある質問
最後に、社会保険料の滞納に関するよくある質問とその回答をご紹介します。
法人の経営者の方は、支払期限や支払義務について確認しておきましょう。
4-1.社会保険料の支払期限と時効は?
社会保険料の支払期限は、原則として「社会保険料納入告知書」が届いた翌月末日までです。
毎月20日頃に日本年金機構から告知書が届くため、翌月末までに納付する必要があります。
なお、社会保険料の滞納には2年間の時効があるものの、実際には時効が成立するケースはほとんどないといえます。
督促・差し押さえ・納付誓約書の提出などが行われると、その度に時効が更新されるためです。2年間の時効にかかわらず、期限内に確実に納付することが重要だといえます。
4-2.社会保険料を滞納した状態で会社の解散はできる?
社会保険料を滞納した状態でも、会社の解散(法人破産)の手続きを行うことは可能です。
その際、会社の財産を処分して税金や社会保険の支払いに充てた上でも支払い切れない場合、破産手続きが完了すれば社会保険料の支払い義務は原則として消滅しますが、単なる解散などの場合、未払い社会保険料が自動的に消滅するわけではありません。
4-3.滞納した社会保険料は個人(代表者)が支払う必要がある?
原則法人に支払い義務があるため、原則として代表者個人に支払い義務はありませんが、代表者が会社の連帯保証人となっているケース(経営者保証)では、代表者個人の資産から債務の支払いを求められることもあります。
個別のケースについては、税理士・社会保険労務士(社労士)・弁護士などの専門家へご相談ください。
5.まとめ
企業が社会保険を滞納すると、経営や従業員に多くの悪影響がもたらされます。
滞納を避けるためにも、早めに年金事務所や専門家へ相談するとともに、計画的に支払いを続けることが大切です。
また、売掛金(売掛債権)を現金化(資金化)するファクタリングを活用して、資金繰りを改善する方法もあります。
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筑波大学大学院修士課程修了後、上場企業に勤務。不動産ファンドの運用・法務を担当した後、中小企業の事業再生や資金繰り支援を経験。その後弊社代表から直々の誘いを受け、株式会社ビートレーディングに入社。現在はマーケティング・法務・審査など会社の業務に幅広く携わる。
<保有資格>宅地建物取引士/貸金業務取扱主任者
