ファクタリングはさまざまな業種が利用できる資金調達方法です。
数ある業種のなかでも、建設業や製造業などの業種はファクタリングが効果的で利用率が高い傾向にあります。
本記事では、ファクタリングの利用率が高い業種の特徴とファクタリングの利用率が高い理由を解説するので、ファクタリングの利用率が気になる方はぜひ参考にしてください。
ファクタリングについて詳しくは「ファクタリングとは?仕組みや種類・意味・注意点を簡単に解説!」の記事をご覧ください。
目次
1.ファクタリングの利用率が高い業種と理由を解説
ファクタリングは幅広い業種で利用されている資金調達方法ですが、そのなかでも利用率が高い業種と理由を解説します。
1-1.利用率が高い業種1:建設業
建設業がファクタリングの利用率が高い理由は、受注してから売掛金を回収するまでの期間が長く、多額の前金が必要になるためです。
建設業のプロジェクトは規模によって完了するまでに数年、数十年の期間がかかります。
支払いサイトも長く、規模が大きくなるほど膨大な前金を支払う必要があり、手元の資金が不足するケースが少なくありません。
ファクタリングはスピーディーな資金調達が可能で、急な大型受注に対応しやすく、支払いサイトも短縮できるため建設業との相性がよいとされています。
建設業におけるファクタリングについて詳しくは「【建設業者向け】ファクタリングとは?利用者が多い理由やメリットを解説」の記事をご覧ください。
1-2.利用率が高い業種2:製造業
製造業は商品の製造に多額の固定費がかかる業種です。
固定費は商品の生産量に関係なく生じる経費のため、受注量や売上の減少によって資金繰りが悪化する傾向があります。
また、工場の機械や設備に不具合が出れば修繕が必要になり想定外の出費が発生します。
受注が急増した場合でも、生産体制の増強や支払いの先行によって手元の資金が枯渇するケースも出てくるでしょう。
そのため掛け取引が多い製造業は売掛金を活用しすぐに資金調達が可能なファクタリングが適しています。
製造業におけるファクタリングについて詳しくは「ファクタリングは製造業で使うべき資金調達方法|メリットや注意点を紹介」の記事をご覧ください。
1-3.利用率が高い業種3:小売業
実店舗を持つ小売業は現金払いや個人の顧客が取引相手になることから、ファクタリングの利用に不可欠な売掛金が発生しないケースが少なくありません。
一方で、インターネットを介した取引が増加し、クレジットカード決済をはじめとするキャッシュレス取引が増えたことでクレジット債権を抱える店舗が増えています。
ファクタリングはクレジット債権(売掛金)の資金化(現金化)にも対応しているため、クレジット債権を多く抱える小売業が資金繰りに悩んだ際に役立ちます。
小売業の資金調達について詳しくは「小売業で使える2つのファクタリング|長所や短所、活用例を紹介」の記事をご覧ください。
1-4.利用率が高い業種4:運送業
運送業は支払いサイトが長く売掛金を回収するまでに時間がかかるため、資金繰りが悪化しやすい業種です。
近年では燃料費の高騰や、ドライバー不足で求人募集にかかる費用の負担が大きくなっています。
また、運送業は小規模の運送業者が多く、景気の影響を受けやすい傾向があります。
ファクタリングは企業の規模の大小に関わらず利用でき、最短即日で資金調達できる場合もあるため運送業の資金繰りの改善に向いています。
運送業におけるファクタリングについて詳しくは「運送業の資金繰りって難しい?|7つの原因と4つの改善できる理由を解説」の記事をご覧ください。
1-5.利用率が高い業種5:土木業
土木業は天候の悪化によって工事の遅れが生じやすく、売掛金の支払いが先送りされるケースも多いため、資金繰りが悪化しやすい業種です。
売掛金の回収が遅れると次の現場で必要になる経費を捻出できなくなってしまいます。
銀行から融資を受けて資金調達する方法もありますが、審査基準が厳しい上に、資金が振り込まれるまでに時間がかかるため、工事の継続が難しくなる恐れがあります。
ファクタリングは銀行から融資を受けるよりもスピーディーな資金調達が可能です。
また、ファクタリングは融資とは異なるため利用しても借り入れにはならず、信用情報に影響がありません。
近日中に銀行から融資を受ける予定がある場合でも、ファクタリングであれば信用情報を気にせずに利用できます。
1-6.利用率が高い業種6:IT業
IT業はサービスの提供後に報酬が支払われるケースが多く、売掛金が発生しやすい業種です。
システムの開発中にかかるコストは全て開発側が負担する必要があります。
プロジェクトの規模によっては多額の初期投資が必要になるケースもあり、収支のバランスが崩れて資金繰りが悪化する企業も少なくありません。
そこで資金がショートすることを防ぐ方法として活用されているのがファクタリングです。
ファクタリングは、スピーディーな資金調達によって資金繰りの悪化を解消できることからIT業との相性がよいとされています。
ただし、IT業は多様なビジネスモデルがあり、必ずしも全てのIT企業におすすめとはいえません。
IT業がファクタリングを利用する場合は、自社の状況に合わせて検討しましょう。
1-7.利用率が高い業種7:通信販売業
通信販売業は個人の顧客が多く、多様な決済方法に対応している業種です。
決済方法のなかでも、顧客がクレジットカード決済で商品やサービスの代金を支払った場合は、代金が振り込まれるまでに時間がかかるのが一般的です。
クレジットカード決済のタイミングは1か月~2か月程度で、商品やサービスの販売から入金までにタイムラグが発生します。
代金が支払われるまでに、商品の発送費用や開発コスト、広告宣伝費などの経費の負担が企業側にのしかかり、場合によっては手元の資金がなくなり資金繰りが悪化する恐れがあります。
ファクタリングは売掛金があれば利用でき、支払いサイトの短縮で資金繰りを改善できるため、通信販売業におすすめです。
1-8.利用率が高い業種8:医療・介護事業
医療・介護業は患者や利用者の状態に合わせたサービスの提供後に、診療報酬または介護報酬が支払われる仕組みで回っている業種です。
診療報酬は国や自治体、健康保険組合から支払われる医療サービスの対価を指します。
一方で、介護報酬とは介護保険法に基づいて提供された介護サービスの対価に支払われる報酬です。
いずれも報酬が支払われるまでに時間がかかるため、その間に発生するコストは手元の資金を用いて事業を継続する必要があります。
医療・介護業の運営にかかる主なコストは、人件費や薬品費、医療機器の維持更新費などが挙げられます。
創業間もない企業の場合でもファクタリングは利用することができ、通常のファクタリングに比べ低い手数料で利用できる傾向があるため、医療・介護業で資金調達が必要になった場合におすすめです。
医療や介護のファクタリングについて詳しくは「医療ファクタリングとは?資金調達の仕組みやメリット・注意点などを解説」の記事をご覧ください。
1-9.利用率が高い業種9:人材派遣業
人材派遣業は1986年に派遣法が施行されたことを皮切りに需要が拡大し、急速な成長を遂げた業種です。
人材派遣は景気の影響を受けやすい傾向があります。
例えば、景気がよいときは企業が人材採用を積極的に行うため求人倍率が上がり、人材派遣業の需要は高まります。
一方で、不況になると企業はコスト削減のために人件費をはじめとする経費を節約する傾向が高くなるため、人材派遣業の需要が減って業績が悪化するケースが少なくありません。
また、通常は派遣先の企業から支払われた報酬をもとに派遣社員の給与を支払いますが、企業からの支払いが遅れると資金繰りの悪化や未回収になるリスクもあります。
ファクタリングを利用すれば景気による資金繰りの問題や未回収リスクを軽減でき、派遣社員の給与も滞りなく支払えます。
2.まとめ
ファクタリングの利用率が高い業種は、売掛金が支払われるまで支払いサイトの期間が長かったり、急な資金需要が発生する傾向にあります。
潤沢な資金がない場合は資金繰りが悪化し、事業が滞りかねません。
ファクタリングは融資よりもスピーディーな資金調達が可能で多くのメリットがあるため、資金繰りの問題を解消するために有効な手段です。
資金繰りの改善や急ぎ資金調達をしたい方は是非利用を検討してみてください。
株式会社ビートレーディングは、累計取引者数5.8万社(2024年3月時点)の実績を持つファクタリング会社です。
買取金額に下限上限はなく、これまでに1万円~7億円の買取実績があります。
契約方法は2者間ファクタリングと3者間ファクタリングがあり、申し込みから振り込みまでにかかる時間は最短2時間です。
ファクタリングを検討している方はぜひお問い合わせください。
筑波大学大学院修士課程修了後、上場企業に勤務。不動産ファンドの運用・法務を担当した後、中小企業の事業再生や資金繰り支援を経験。その後弊社代表から直々の誘いを受け、株式会社ビートレーディングに入社。現在はマーケティング・法務・審査など会社の業務に幅広く携わる。
<保有資格>宅地建物取引士/貸金業務取扱主任者