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銀行系ファクタリングとは?特徴と他のファクタリング会社との違い

銀行系ファクタリングとは?特徴と他のファクタリング会社との違い

ファクタリングの基礎知識

「銀行系ファクタリングってどういうの?他のファクタリング会社と何が違うのかな?」
「誰でも利用できるの?銀行のファクタリングと聞くと審査が厳しい気がするのだけど…」

銀行系ファクタリングとは、銀行や関連会社が提供しているファクタリングサービスのことで、他のファクタリング会社(ノンバンク系、独立系)とはさまざまな違いがあります。

「銀行系ファクタリング」は…
信頼性が高く安心感がある
手数料が安い
買取以外のファクタリングサービスがある
大口債権の売却に対応している
審査のハードルが高い
「2者間ファクタリング」に対応していない
資金調達に時間がかかる
ファクタリング利用の情報が記録される
小口債権の売却に対応してない場合がある

本記事では、銀行系ファクタリングについて、他のファクタリングとの比較を交え、わかりやすく解説します!

この記事でわかること

・「銀行系ファクタリング」とは?他のファクタリング会社との違い
・「銀行系ファクタリング」を利用するメリット・デメリット
・「銀行系ファクタリング」おすすめ8選

信頼性が高く、手数料の安さも魅力的な銀行系ファクタリングですが、基本的に数千万円以上の大口取引をメインにしており、中小企業や個人事業には向いていません。

中小企業や個人事業の方におすすめしたいのは、「資金調達スピード」や「審査のハードル」の面で銀行系より有利な独立系ファクタリング会社です。

記事の後半では、独立系ファクタリングをおすすめしたい理由についても詳しく触れていきますので、ぜひ参考にしてください。

まず、銀行系ファクタリングは他のファクタリングと何が違うのか、という所から順番に理解していきましょう。

銀行系ファクタリングについて理解するために「ファクタリングとは」の記事も併せてご覧ください。

目次

1.銀行系ファクタリングとは|「特徴」と「他のファクタリングとの違い」から解説

銀行の建物

銀行系ファクタリングとは、銀行もしくはその関連会社が提供している「ファクタリングサービス」です。

1-1.「銀行系ファクタリング」の3つの特徴

「銀行系ファクタリング」とは、銀行とそのグループ会社が行っているファクタリングサービスです。

メガバンクと呼ばれる大手から地方銀行まで、様々な銀行とそのグループ会社でファクタリングサービスを提供しています。

銀行系ファクタリングならではの特徴は主に4つあります。

銀行系ファクタリングの主な特徴
その1|信頼性が高く安心感がある!
その2|他より低い手数料が期待できる!
その3|買取以外のファクタリングサービス(※)が利用できる!
その4|大口債権の買取でも対応できる!

これら各々の詳しい解説は2章の「銀行系ファクタリング」を利用する4つのメリットで述べていきますので、気になる方はそちらから先にご覧ください。

(※)​​銀行系ファクタリングでは、売掛先の倒産などによって売掛債権が回収不能になった際の保険​​となる
「保証ファクタリング」や、​​貿易関係など海外の企業との取引を行なう際に売掛債権の回収をサポートする​​「国際ファクタリング」等を提供しています。
一般に、ファクタリングは売掛債権を売却して行う資金調達方法であり、銀行系以外のファクタリング会社ではこのような買取以外のファクタリングサービスは扱わない所がほとんどです。

1-2.「銀行系ファクタリング」と他の2つのファクタリングの違い

ファクタリングは、銀行系を含む下記の3つのタイプに分けられます。

①銀行系ファクタリング銀行とそのグループ会社が提供しているファクタリングサービス​​
②ノンバンク系ファクタリング消費者金融などの銀行以外の金融機関(ノンバンク)が提供するファクタリングサービス
③独立系ファクタリング銀行やノンバンクなどのグループに属さないファクタリング会社​​のファクタリングサービス

3つの主な違いを比較一覧表にまとめましたのでご覧ください。

銀行系ノンバンク系独立系
資金調達スピード2週間〜1週間〜即日〜
買取限度額(目安)1,000万円〜300万円〜数万円〜
手数料(相場)1%〜2%〜15%2%〜18%

サービス形態
3者間ファクタリング
保証ファクタリング
国際ファクタリング他
2者間ファクタリング
3者間ファクタリング
2者間ファクタリング
3者間ファクタリング
審査の難易度高い普通低い

銀行系ファクタリングは、他と比べて格段に手数料が安いのがわかります。

ただその分、審査が厳しく、資金調達に時間がかかるので、早期に資金を必要としている人には向きません。

また、先述のように買取以外のサービスも提供している銀行ファクタリングですが、他で取扱いのある2者間ファクタリング(※)には基本的に対応していません。

この点については、売掛先(取引先)に知らせない2者間ファクタリングを希望している中小企業、個人事業の利用者は特に注意を払う必要があるでしょう。

(※)「2者間ファクタリング」は、ファクタリング会社と利用する会社の、2者で行われるファクタリングのこと。
2者だけで取引が行われるので、原則として売掛先(取引先)にはファクタリング利用の事実を知られることはありません。

一方「3者間ファクタリング」は、「ファクタリング会社」と「利用会社」、「売掛先の会社」の、3者間でのファクタリングのことで、売掛先(取引先)の合意の元に行われます。

2.「銀行系ファクタリング」を利用する4つのメリット

通帳を手に持つ人

「銀行系ファクタリング」を利用する主なメリットは4つあります。

「銀行系ファクタリング」4つのメリット
①どこよりも信頼性が高い
②他より手数料が安い
③買取以外のファクタリングを取り扱っている​​
④大口債権の売却に対応している

それぞれ解説していきましょう。

2-1.どこよりも信頼性が高い

銀行系ファクタリングのメリットとして、1番に挙げられるのが「信頼性が高い」ことです。

提供している企業が銀行なので、悪徳な業者ではないか?といった不安は一切なく、安心して利用することができます。

ファクタリングは国からも推奨されている資金調達方法ですが、現時点では開業にあたって法的な免許や届出は必要ありません。

そのため、ファクタリング会社を装った悪徳な業者が紛れている可能性があるので、利用する際は優良なファクタリング会社を見分ける必要があります。

その点、銀行系ファクタリングであれば、サービスを提供する母体が銀行のため、提供している企業に対しての不安材料はないといっていいでしょう。

2-2.他より手数料が安い

銀行系ファクタリングでは、手数料が他のファクタリング会社よりかなり安いのが魅力です。

銀行は他のファクタリング会社より規模が大きく、顧客からの預金や銀行間取引などによって、安いコストで沢山の資金を集めることができます。

そのため、銀行系ファクタリングでは、一般のファクタリング会社に比べて圧倒的に安い手数料が設定されているのです。

2-3.買取以外のファクタリングを取り扱っている

一般のファクタリング会社では取扱いのない特殊なファクタリングを展開していることも、銀行系ファクタリングの魅力です。

売掛債権を買い取るシンプルな買取ファクタリング以外のサービスを求めている人にとっては、大きなメリットでしょう。

買取以外の主なファクタリングには次のようなサービスがあります。

【国際ファクタリング】
貿易関係など海外の企業との取引を行なう際に、売掛債権の回収をサポートする​​ファクタリング。
日本国内の輸出業者が商品を輸出し、海外の企業に発生した売掛金を、日本国内のファクタリング業者が買い取る(または保証する)システム。
海外の業者から売掛金(売上金)を100%回収するために利用される。
 
【保証ファクタリング】
​​売掛先が倒産した時にファクタリング会社が保証してくれるサービス。
建設業など債権の金額が大きく、回収不能となった場合のリスクが大きい業界で使われることが多い。
 
【一括ファクタリング】
債権者である納入企業が持つ「売掛債権」を金融機関が一括して買い取り、債権者(納入企業)の口座に代金を振り込むサービス。
債務者である支払企業が、手形の代用として使うケースが多く、「債務者である支払企業」「金融機関」「債権者である納入企業」の3者でやり取りを行う。

銀行系ファクタリングでは、取扱う債権の種類も多く、建設関係や医療、介護関連などの債権にも対応しています。

ただし、銀行によって取扱いの有無は異なるので、求めるサービスを提供している銀行系ファクタリング会社を選ぶようにしましょう。

ファクタリングの種類に関して詳しくは「ファクタリングの種類を解説|2契約6種類の特徴とメリットデメリット」の記事をご覧ください。

2-4.大口債権の売却に対応している

銀行系ファクタリングでは、数億円規模の大口債権に対応しています。

大口債権の売却が可能な理由は、運営会社が豊富な資金力のある銀行やそのグループ会社であるためです。

豊富な資金を元手にファクタリングサービスを展開しているため、数千万円~数億円規模の掛取引を行う場合であっても、銀行系ファクタリングであれば売掛金の売却に対応してもらえる可能性があります。

特に建設業は数億円単位の事業を手掛ける機会が多く、事業を滞りなく進めるためには下請け業者に支払うための多額の資金が必要です。

銀行系ファクタリングを利用すれば売掛金を早期で資金化できるため、大口案件を受けやすくなります。

3.「銀行系ファクタリング」を利用する5つのデメリット

赤い通帳を手に持つ人

一方で、「銀行系ファクタリング」の利用には、次のようなデメリットがあります。

「銀行系ファクタリング」5つのデメリット
①審査のハードルが高い
②「2者間ファクタリング」に対応していない
③資金調達に時間がかかる
④ファクタリング利用の情報が銀行のデータに記録される​​
⑤小口債権の売却に対応してもらえない場合がある

順に解説していきますので、しっかり理解していきましょう。

3-1.審査のハードルが高い

銀行系ファクタリングのデメリットとして、「審査の厳しさ」が挙げられます。

基本的に、取引実績がある会社に対してのファクタリングサービスを前提としているため、実績のない中小企業や個人事業主が債権の買い取りを求めても審査で落とされてしまう可能性が高いです。

ファクタリングは、利用会社(申し込みを行う側)ではなく、売掛先(取引先)の与信を重視して審査を行います。

そのため、一般のファクタリング会社の審査は利用会社の経営状況は関係なく、仮に利用会社が赤字決算であっても審査に通ることが珍しくありません。

ところが、元々銀行業務を主体とする銀行系ファクタリングでは、売掛先だけでなく利用会社の与信枠も審査の対象となり、おのずと審査ハードルも高くなってしまっています。

また、メガバンクなど銀行の規模が大きくなるほど、取引可能な最低額が高額(数千万円~など)、個人事業主は対象外、上場企業など信用力の高い企業のみ利用可能、といったケースが多くなります。

中小企業や個人事業主に急な資金需要が発生して銀行系ファクタリングを利用しようとしても、審査のハードルを越えるのは容易ではありません。

3-2.「2者間ファクタリング」に対応していない

銀行系ファクタリングでは、一般的なファクタリング会社が提供している「2者間ファクタリング」に対応していません。

買取ファクタリングで扱っているのは、「ファクタリング会社」、「利用会社」、「売掛先」で行う「3者間ファクタリング」だけです。

3者間ファクタリングでは、売掛先(取引先)に債権を売却することを承諾してもらわなければなりません。 

合意してもらえたとしても、ファクタリングを利用することを知られた結果、自社の経営状態が悪化していると疑念を持たれることがないとはいえません。

ファクタリングの利用を伏せておきたい場合は、銀行系ファクタリングの利用は避けた方が良いでしょう。

3-3.資金調達に時間がかかる

銀行系ファクタリングでは、ノンバンク系や独立系のファクタリング会社に比べて資金調達に時間がかかります。

申し込みから資金化まで、各銀行によって違いますが、早くて2週間、長いと1か月ぐらいの時間が必要になります。

銀行は組織が大きく、リスクを嫌うため、時間をかけて何重にも審査し、最終的な決裁がおりるまでにいくつものチェックを行うので、他のファクタリング会社より時間がかかってしまうのです。

ご参考までに、1章でも紹介した下表を確認してください。

銀行系ノンバンク系独立系
資金調達スピード2週間〜1週間〜即日〜
手数料(相場)1%〜2%〜15%2%〜18%
審査の難易度高い普通低い

独立系ファクタリング会社では即日、ノンバンク系でも1週間程度で入金してくれる中、銀行系ファクタリングは非常に時間がかかることがわかります。

急ぎで資金が必要な場合は、銀行系以外のファクタリング会社を選択した方が良いでしょう。

3-4.ファクタリング利用の情報が銀行のデータに記録される

ファクタリング利用の情報が銀行のデータに記録されるのも、​​銀行系ファクタリングを利用するデメリットといえるでしょう。

銀行系ファクタリング会社の母体は銀行なので、銀行及びグループ銀行の社内データに、「ファクタリングを行った」という事実が記録されてしまいます。

単発取引であればそれほど大きな問題はありませんが、継続的に利用する場合は「売掛金を売却し続ける理由は何だろう?」と疑問を持たれ、今後の融資や銀行内での信用格付けに影響してしまう可能性があります。

今後の銀行との取引を考えるのであれば、銀行系ファクタリングの利用には慎重になった方が良いかもしれません。

3-5.小口債権の売却に対応してもらえない場合がある

銀行系ファクタリングは数千万円以上の売掛金の売却に対応しているものの、小口債権に対応してもらえない場合があります。

運営会社によっては買取額の下限を設定しており、下限を下回る売掛金は売却できません。

銀行系ファクタリングでは大口債権の売却がメインであるため、買取額の下限は高めに設定される傾向にあります。

銀行系ファクタリングで小口債権の売却を検討している場合は、あらかじめ買取額の下限を含めた利用条件を確認することをおすすめします。

4.銀行系ファクタリングを「おすすめする人」「おすすめしない人」

握手を交わす女性2人

ここまで解説してきた内容から、銀行系ファクタリングを「おすすめする人」と「おすすめしない人」をまとめました。

おすすめする人おすすめしない人
信頼性を何より重視する人なるべく早く資金を手にしたい人
取引先にファクタリング利用が知られても問題がない人ファクタリング利用を売掛先に知られたくない人
審査に時間がかかっても問題がない人厳しい審査に通る可能性が低い人
買取以外のファクタリングを利用したい人銀行にファクタリング利用の情報を記録したくない人

「おすすめしない」に当てはまっていた方に向けては、どんなファクタリング会社を選べばいいのかについて、7章の中小企業には「銀行系」より「独立系」のファクタリングをおすすめしたい5つの理由で詳しく触れていきます。

5.銀行系ファクタリングを利用する前に知っておきたい注意点とは

銀行系ファクタリングを利用する場合、次の2点に気を付けましょう。

・償還請求権ありの契約になる可能性がある
・将来の融資に影響を与える可能性がある

5-1.償還請求権ありの契約になる可能性がある

他のファクタリングでは償還請求権なしの契約が一般的ですが、銀行系ファクタリングは場合によっては償還請求権ありの契約になることもあります。

償還請求権とは、金銭債権などをさかのぼって全額請求できる権利のことです。

償還請求権ありの契約を締結した場合のデメリットは、利用会社がファクタリング会社に売掛金と同等の額を支払わなければならないことです。

売掛先の会社が倒産などで売掛金を支払えなくなると、ファクタリング会社は利用会社に償還請求を行うため、利用会社に売掛金の支払いの義務が生じます。

償還請求権ありの契約を締結すると、法的にはファクタリングではなく融資を受けたと判断され、帳簿上では負債を負うことになります。

5-2.将来の融資に影響を与える可能性がある

銀行またはそのグループ会社が運営する銀行系ファクタリングは、将来融資を受ける際に影響を及ぼす可能性があります。

なぜなら、銀行系ファクタリングの利用により、利用会社のファクタリングの利用情報が銀行に共有されるからです。

そうなれば銀行に対して「売掛金を売却するのは資金繰りに苦労しているからでは?」というマイナスな印象を与えかねません。

銀行から信用を得られなければ、融資の審査に悪影響が出る可能性があります。

6.「銀行系ファクタリング」おすすめ8選

おすすめの​​銀行系ファクタリング会社を8社ご紹介します。

・みずほファクター株式会社(みずほ銀行系)
・三菱UFJ銀行ファクター株式会社​​(三菱UFJ銀行系)
・SMBCファイナンスサービス株式会社(三井住友銀行系)
・百十四銀行
・北洋銀行
・山口銀行
・足利銀行
・浜銀ファイナンス

いずれも、大手銀行を親会社とする銀行系ファクタリング会社です。

順番に見ていきましょう。

6-1.みずほファクター株式会社

みずほファクター株式会社のHP画像

出典:みずほファクター株式会社

「みずほファクター株式会社」は、みずほ銀行の子会社です。

大手銀行の子会社として信頼度が高く、下記のような多彩なファクタリングサービス​​を取り扱っています。

・3者間ファクタリング
・国際ファクタリング
・保証ファクタリング

大手都市銀行ならではの、豊富な取り扱いサービスもみずほファクターの大きな強みになります。

6-2.三菱UFJ銀行ファクター株式会社

三菱UFJ銀行ファクター株式会社のHP画像

出典:三菱UFJ銀行ファクター株式会社​​

「三菱UFJ銀行ファクター株式会社」は、三菱UFJ銀行の子会社です。

大手銀行の子会社として信頼度が高く、下記のようなファクタリングサービス​​を取り扱っています。

・3者間ファクタリング
・国際ファクタリング
・保証ファクタリング
・下請債権保全支援事業​​(※)

(※)下請け企業や資材業者が元請け建設会社に対して持っている売掛債権をファクタリング会社が保証する、というもの。元請け企業の信用度があまり高くないがお得意先であるため取引を断れない場合や、元請け企業が新規で信用できるかわからない場合などに機能するサービス​​。

他の銀行系ファクタリング会社と同じく、審査基準は高めですが、三菱UFJ銀行と取引があり、過去に融資を受けているなどの実績があれば審査に通る可能性が高まります。

6-3.SMBCファイナンスサービス株式会社

SMBCファイナンスサービス株式会社のHP画像

出典:SMBCファイナンスサービス株式会社

「SMBCファイナンスサービス株式会社」は、三井住友銀行の子会社です。

大手銀行の子会社として信頼度が高く、下記のようなサービス​​を取り扱っています。

・ファクタリング(販売先信用保証、手形買取、下請債権保全支援事業)
・一括決済サービス(手形削減サービス)
・決済ビジネス(集金代行、CVS料金収納代行、決済ステーション等)

詳細な情報は公開されていないので、ファクタリング利用の条件や方法については、下記サイトよりお問い合わせください。

6-4.百十四銀行

百十四銀行のHP画像

出典: 百十四銀行

「百十四銀行」は、香川県高松市に本店があり、国立銀行として114番目に出願許可された銀行です。

国立銀行として信頼度が高く、下記のようなサービス​​を取り扱っています。

・一括ファクタリングシステム
・決済ビジネス(代金回収、コンビニ収納代行、でんさいSTATION等)

信用度の高い企業でなければ審査に通らないものの、導入できれば信用力があるとして自社のイメージアップにつながります。

6-5.北洋銀行

北洋銀行のHP画像

出典: 北洋銀行

「北洋銀行」は、北海道札幌市に本店があり、大正6年に創立した歴史ある銀行です。

国立銀行として信頼度が高く、下記のようなサービス​​を取り扱っています。

・一括ファクタリング
・ABL(動産・売掛債権担保融資)
・決済ビジネス(代金回収、コンビニ収納代行等)

一括ファクタリングの申し込みは、北洋銀行の店舗で受け付けています。

道内には169店舗、道外には東京支店があります。

6-6.山口銀行

山口銀行のHP画像

出典: 山口銀行

「山口銀行」は、山口県下関市に本店があり、明治11年に創立した国立銀行です。

国立銀行として信頼度が高く、下記のようなサービス​​を取り扱っています。

・ファクタリング
・保証ファクタリング紹介業務
・売掛債権流動化

山口銀行では、売掛先の信用力に不安を持つ企業を対象に、提携先のファクタリング会社の保証ファクタリングサービスを紹介しています。

売掛債権流動化とは、特別目的会社(SPC)に売掛債権を譲渡して資金調達するサービスです。

6-7.足利銀行

足利銀行のHP画像

出典:足利銀行

「足利銀行」は、栃木県宇都宮市に本店があり、明治28年に創立した国立銀行です。

国立銀行として信頼度が高く、下記のようなサービス​​を取り扱っています。

・一括ファクタリングサービス
・債務引受型一括決済サービス
・決済ビジネス(代金回収、電子記録債権サービス等)

一括ファクタリングサービスには、指定日に指定した額を自動的に資金化する「定期割引方式」と、手形交付日から手形満期日前日までの希望日に資金化する「随時割引方式」の2方式を採用しています。

6-8.浜銀ファイナンス

浜銀ファイナンスのHP画像

出典:浜銀ファイナンス

「浜銀ファイナンス」は、横浜銀行のグループ会社です。

大手銀行の子会社として信頼度が高く、下記のようなサービス​​を取り扱っています。

・3者間ファクタリング
・支払委託
・代金回収

支払委託は、浜銀ファイナンスが利用会社に代わって、代金の支払いを請け負うサービスです。

ファクタリングの詳細は公開されていないため、利用条件や方法については下記サイトよりお問い合わせください。

7.中小企業には「銀行系」より「独立系」のファクタリングをおすすめしたい5つの理由

積み上げられたコインと10体の小さな人形

銀行系のファクタリングについて解説してきましたが、中小企業や個人事業でファクタリングを利用される方には、「銀行系ファクタリング」ではなく「独立系ファクタリング」をおすすめします。

それは、次のような理由からです。

「独立系ファクタリング会社」は…

スピードを重視している
「銀行系ファクタリング」では資金調達まで早くて1週間、遅い時は1か月ほどかかる。
それよりは早い「ノンバンク系」でも1週間程度はかかるのに対し、スピードを重視している「独立系ファクタリング会社」では即日、早ければ数時間で資金調達ができる。

少額からでも利用することができる
「銀行系ファクタリング」では、基本的に数千万円、数億円の大口の買い取りをメインとしている。
中小企業や個人事業では、そこまでの大口の取引をすることは稀なので、数万円から取扱いのある「独立系ファクタリング」が向いている。

赤字決算でも審査に通る
可能性がある
「独立系ファクタリング会社」が審査対象として重視するのは、売掛先(取引先)の経営状態。
利用会社の信用度はそれほど重視されないので、赤字決算の企業でも利用することが可能。
一方、「銀行系」では、利用会社の与信も審査の対象となるので、赤字決算では審査通過が期待できない。


2者間での取引ができる
「独立系ファクタリング」では、2者間ファクタリングがあるので、取引相手に知られて経営状態を勘ぐられることなく資金調達ができる。
「銀行系ファクタリング」は、売掛先(取引先)の承諾の元に行う3者間ファクタリングのみの扱い。
審査においても自社書類以外に、売掛先の資料の提出が求められることもある。

売掛先が倒産した場合のリスクを回避できる
「独立系ファクタリング会社」の場合、売掛金を買い取った後に売掛先(取引先)が倒産したとしても、利用会社が回収不能分の補填をする必要は一切ない。
「銀行系ファクタリング会社」では、売掛先の与信に少しでも問題がある場合は審査に通らない。

いかがでしょうか。

ここまで読んでご理解いただけたように、そもそも銀行系ファクタリング会社は中小企業や個人事業主の利用を想定していないのです。

中小企業や個人事業でファクタリングを利用する際は、「資金調達スピード」や「審査のハードル」の面で有利な独立系ファクタリング会社から選びましょう。

ただし、独立系ファクタリング会社を選ぶ際は、しっかりとした実績があり、きちんと情報開示を行っている会社を見極めることが重要になります。

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8-2.必要書類は2点だけ!

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9.まとめ

銀行系ファクタリングとは、銀行や関連会社が提供しているファクタリングサービスのことです。

メリットとデメリットをおさらいしておきましょう。

<銀行系ファクタリングのメリット>

①どこよりも信頼性が高い
②他より手数料が安い
③買取以外のファクタリングを取り扱っている​​
④大口債権の売却に対応している

<銀行系ファクタリングのデメリット>

①審査のハードルが高い
②「2者間ファクタリング」に対応していない
③資金調達に時間がかかる
④ファクタリング利用の情報が銀行のデータに記録される​​
⑤小口債権の売却に対応してもらえない場合がある

銀行系ファクタリングは主に大口の取引をメインにしていて、審査のハードルも高く、早期に資金調達を求める中小企業や個人事業には向いていません。

銀行系ファクタリングを利用する際の注意点は以下のとおりです。

・償還請求権ありの契約になる可能性がある
・将来の融資に影響を与える可能性がある

償還請求権ありの契約を締結してファクタリングを利用すると法的に融資と判断されます。

将来、銀行から融資を受ける可能性がある場合は、頻繁にファクタリングを利用すると信用力を下げることになるため注意しましょう。

スピード重視で柔軟性のあるファクタリング利用を望まれる場合は、実績のある独立系のファクタリング会社を選びましょう。

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監修者

株式会社ビートレーディング 編集部編集長

筑波大学大学院修士課程修了後、上場企業に勤務。不動産ファンドの運用・法務を担当した後、中小企業の事業再生や資金繰り支援を経験。その後弊社代表から直々の誘いを受け、株式会社ビートレーディングに入社。現在はマーケティング・法務・審査など会社の業務に幅広く携わる。

<保有資格>宅地建物取引士/貸金業務取扱主任者