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ABLとファクタリングの違いとは?メリット・デメリットや選び方を紹介

ABLとファクタリングの違いとは?メリット・デメリットや選び方を紹介

ファクタリングの基礎知識

「ABLとファクタリングって何が違うの?」
「ABLとファクタリング、どちらを選べばいいの?」

結論から申し上げますと、ABLとファクタリングとの一番大きな違いは、「売掛債権の扱い方」です。

ABLとファクタリングの違いとは?

ABLでは売掛債権を「担保に入れる」ことでお金を借ります。

お金を借りた時点では、売掛債権は自社で使うことができます。

ただし、借りたお金を返済できなくなってしまうと、売掛債権は金融機関に回収されてしまいます。

ファクタリングでは売掛債権を「売却する」ことで、その対価としてお金を受け取ります。

売却したので、売掛債権はファクタリング会社のものになります。

  ABL  ファクタリング
 売掛債権の扱い  担保に入れる  売却する
 資金調達までの期間   長い (最短2週間)  短い (最短即日)
 おすすめの人   多額で長期的な資金調達を
  求めている人
  会社の信用力が高い人
  なるべく早く資金調達したい人
  赤字や税金の滞納がある人 

ABLとファクタリングの大きな違いやおすすめの人は、上の表のとおりです。

しかし、ABLとファクタリングには売掛債権の扱い方の他にもメリット、デメリットなど様々な違いがあります。

その違いを理解しないまま、資金調達の方法としてどちらかを利用してしまうと、必要な額が資金調達できない、審査が厳しくて通らず資金調達できない、といったことに陥ってしまいます。

そこでこの記事では、ABLとファクタリングの違いについて解説します。

この記事を読めば次のことがわかります。

◎そもそもABLとは何か
◎ABLとファクタリングの違い
◎ABLのメリットとデメリット
◎ファクタリングのメリットとデメリット
◎ABLを利用するのがおすすめのケース
◎ファクタリングを利用するのがおすすめのケース
◎おすすめのABL会社
◎おすすめのファクタリング会社

この記事を読み、ABLとファクタリングの違いを明確に理解した上で、自社に合った資金調達法を選べば、資金調達を成功させることができます。

ABLとファクタリングの違いを理解し、自社に合った最適な資金調達方法を選択して経営に活かしてください。

1.ABLとは?

ABLとファクタリングの違いを理解するためには、まずはABLとは何かを正しく理解しなくてはいけません。

そもそもABLとは、不動産(土地や建物)以外の財産を担保に入れて融資を受けられる融資制度のことです。

ABLとは?

ABLとは、「アセットベースドレンディング」を略したもので、日本語にすると「動産担保融資」です。

通常の融資では、土地や建物などの不動産を担保に入れてお金を借ります。

しかし、ABLでは売掛債権や在庫などの動産(不動産以外の財産)を担保に入れてお金を借りることが可能です。

担保に入れられる不動産はないけれど融資を受けて資金調達したい、と考える会社にとって役立つ資金調達方法として注目されている金融商品です。

ABLを利用できるのは、銀行や信用金庫などの金融機関、ノンバンクなどの貸金業者です。

ABLの利用を検討している場合は、まずは自社と取引のある銀行や信用金庫に相談し、売掛債権を担保に入れて融資が受けられるかを確認してみましょう。

2.ABLとファクタリングの違いとは

ABLとファクタリングは、どちらも売掛債権を利用して資金調達ができる金融商品です。

しかし、ABLが売掛債権を担保に入れてお金を借りる融資制度であるのに対して、ファクタリングは売掛債権を売却して早期に資金化する金融商品のため、調達コストや審査、資金調達のスピードなどに違いがあります。

ABLとファクタリングの違いは次の通りです。

   ABL  ファクタリング
 契約の内容  金銭消費貸借契約
  (お金を借りる)
  売買契約
  (売買債権を売却する)
 資金調達先  銀行・信用金庫などの金融機関や 
  ノンバンク
  ファクタリング会社
 資金調達に使える
 財産
  在庫などの動産
  債権
  債権のみ
 資金調達できる額  担保の評価によって変わる  売掛債権から手数料を
  引いた額
 審査で重視される
 もの
 
  申し込みをした会社の信用情報
  担保の価値 
  売掛先の信用情報
  売掛債権の回収可能性 
 審査の厳しさ  厳しい  やさしい
 資金調達までの
 スピード
  2~4週間  最短即日
 利息や手数料の
 相場
  年利2%~10%
  (上限は20%)
  2者間8%~18%
  3者間2%~9%
 売掛先が倒産した
 場合
  借りているお金の返済が必要  ファクタリング会社が損失を
  負担する

それぞれ詳しくみていきましょう。

2-1.違い① 契約の内容

ABLとファクタリングの大きな違いは契約内容です。

ABLは、「1.ABLとは」でも紹介したように、売掛債権や在庫などの動産(不動産以外の財産)を担保に入れてお金を借りる金銭消費貸借契約です。

銀行や信用金庫の中でABLを取り扱っている金融機関に申し込みを行い、融資を受けます。

融資ですので、会社の信用力(借りたお金を返済できる能力)に対する審査が必要です。

そのため、資金調達までにかかる時間も長く、赤字や税金の滞納があると利用できません。

それに対してファクタリングは、売掛債権を売却して、本来の入金時期よりも早く資金調達を行う売買契約となっています。

売掛債権を売却できるのはファクタリング会社です。

ファクタリングは売買契約ですから、売掛債権を売却して資金化した後、売却した売掛債権を回収すれば終了と短期で契約が完了します。

赤字や税金の滞納があっても利用できるのが特長です。

『ファクタリングについて詳しくは「【図解】ファクタリングとは?仕組みや種類・注意点を簡単に解説!」の記事をご覧ください。

ABL:契約内容が融資なので、自社の信用力に対する審査を受けなければならない
ファクタリング:契約内容が売買なので、自社の信用力に関係なく資金調達できる

2-2.違い② 資金調達に使える財産

ABLとファクタリングは、資金調達に使える財産も異なります。

ABLでは売掛債権のような債権以外にも、

◎在庫商品
◎機械設備
◎社用車などの車両
◎農産物や畜産物

などの動産(不動産以外の財産)を担保として使うことができます。

それに対してファクタリングでは、売掛債権のみが対象です。

使える財産が多いというのがABLの特長となります。

ABL:売掛債権以外の在庫、機械設備、社用車、農産物や畜産物も担保として使える  
ファクタリング:売掛債権しか使えない

2-3.違い③ 資金調達できる額

ABLとファクタリングの違いの3つ目は、資金調達できる額の上限です。

ABLで資金調達できる額は、借入する金融機関の審査によって異なります。

担保にいれることができるのは、先ほど紹介したように売掛債権の他、在庫や社用車なども含まれます。

そのため売掛債権の額に加えて、在庫や材料など担保に入れられるものすべての総額の評価額によって借り入れできる額が変わるのです。

担保となる資産の評価額が高ければ、資金調達できる額の上限も上がります。

それに対してファクタリングは売掛債権を売却することで資金調達を行うことになります。

そのため、売却する売掛債権の額以下しか資金調達を行うことはできません。

ABL:売掛債権の額以上の資金調達が可能
ファクタリング:売掛債権の額以下しか資金調達できない

2-4.違い④ 審査

ABLとファクタリングの違いの4つ目は、審査の対象や審査の厳しさです。

ABLは売掛債権を担保に入れた融資ですから、担保の評価だけでなくABLを申し込んだ会社の信用情報や経営状態も審査対象です。

どれだけ売掛債権の評価が高くても、申し込みをした会社の信用情報が悪い場合は審査が通らないことがあります。

審査はファクタリングと比較すると厳しめと言えます。

ファクタリングは売掛債権を売却する契約ですから、審査の対象となるのは売掛先の信用情報です。

売掛先の信用情報や経営状態がよければ、申し込みをした会社の信用情報を問われることはありません。

信用情報が悪い、すでに借入がある場合でも利用できるのがファクタリングの特長となります。

売掛債権があれば審査は通りやすいため、ABLと比較すると審査がやさしいと言えるのです。

ABL:審査は厳しい(赤字や税金滞納があると通らない)
ファクタリング:審査はやさしい(赤字や税金滞納があっても利用できる)

2-5.違い⑤ 資金調達までのスピード

ABLとファクタリングの違いの5つ目は、資金調達までのスピードです。

ABLでは申し込みをした会社の信用情報や担保の価値を審査するため、審査に2週間から3週間はかかります。

そのため申し込みをしてから実際に資金が手元に入るまでは最短で2週間はかかるのです。

それに対してファクタリングは、売却する売掛債権の価値や売掛先の信用情報を審査します。

審査は最短30分で行えるファクタリング会社もあり、申し込みから最短でその日のうちに資金を調達することが可能です。

ABL:資金調達まで最短で2週間はかかる
ファクタリング:最短即日で資金調達できる

2-6.違い⑥ 利息や手数料の相場

ABLとファクタリングの違いの6つ目は、利息や手数料の相場です。

ABLは融資ですから、利息を支払う必要があります。

利息は借り入れを行った金融機関や会社の信用情報などによって変わりますが、年利2%~10%程度が相場です。

また、利息の上限は貸金業法で規制されており、最大で年利20%となっています。

それに対してファクタリングは融資では無いため、利息ではなく手数料を支払います。

また、手数料の上限に規制がなく、ファクタリング会社によって手数料は様々です。

手数料の相場は、

◎2者間ファクタリングで8%~18%程度
◎3者間ファクタリングで2%~9%程度

となります。

ABLの利息とファクタリングの手数料では、ファクタリングの手数料の方が高くなる傾向があります。

あらかじめ利息や手数料についても考えた上で、利用する資金調達法を選ぶと良いでしょう。

ABL:年利2%~10%が相場(最大で年利20%まで)
ファクタリング:◎2者間ファクタリングで8%~18%程度
        ◎3者間ファクタリングで2%~9%程度 が相場

2-7.違い⑦ 売掛先が倒産した場合

ABLとファクタリングの違いの7つ目は、売掛先が倒産した場合の対応です。

ABLでは売掛債権を担保に入れて融資を受けているため、売掛先が倒産して売掛金が回収できなくなった場合は担保の価値がなくなり、金融機関に借りたお金を返済しなくてはならなくなってしまいます。

万が一返済が不可能な場合は、連鎖倒産となるリスクがあるのです。

それに対してファクタリングでは、ノンリコース契約という契約を結んでおけば、売掛先が倒産した場合もファクタリング会社にお金を支払う必要はありません。

そのため売掛先が倒産しても、自社にはダメージがなく、連鎖倒産のリスクを防ぐことができます。

ABL:売掛先が倒産したら返済しなくてはならず連鎖倒産のリスクがある  
ファクタリング:売掛先が倒産しても調達した資金を弁済しなくていい(ノンリコース契約の場合)

3.ABLのメリットとデメリット

ABLとファクタリングに違いがあることがわかったところで、どちらを選べばいいのか判断するために、それぞれのメリットとデメリットについても知る必要があります。

まずはABLを選んだ場合のメリットとデメリットについて紹介しましょう。

ファクタリングではなくABLを選んだ場合のメリットとデメリットは次の通りです。

ABLメリットデメリット

それぞれ詳しくみていきましょう。

3-1.ABLのメリット1 ファクタリング手数料より利息が安い

ABLを利用するメリットは、ファクタリングを利用した時に支払う手数料よりも、ABL利用時に払う利息の方が安くなりやすいという点です。

ABLの利息は金融機関によっても異なりますが、年利2%~10%が相場となっています。

例えばABLを利用し、100万円を1年間借り入れした場合、年利2%であれば支払う利息の額は2万円です。

それに対して100万円の売掛債権を2者間ファクタリングで手数料10%で売却した場合、支払う手数料は10万円となります。

支払う額が安いというのはABLを利用する最大のメリットです。

3-2.ABLのメリット2 売掛債権以外の財産を担保に利用できる

ABLを利用するメリットの2つ目は、売掛債権以外にも、在庫や機械設備などの動産を担保として利用できるという点です。

ファクタリングは売掛債権がないと利用できませんが、ABLは在庫や機械設備なども活用できるため、利用できる企業の幅が広くなっています。

売掛債権の額は少なくても、在庫や機械設備などをたくさん持っている会社であればABLの方が資金調達しやすいというのはメリットです。

3-3.ABLのデメリット1 資金調達まで時間がかかる

ABLを利用するデメリットは、資金調達ができるまでに時間がかかってしまうという点です。

ABLでは、

◎会社の信用情報
◎担保の価値

を審査するため、最短でも資金調達までに2週間はかかります。

ファクタリングは最短即日であることと比べると、資金調達までにかなり時間が必要となってしまい、緊急の資金調達に対応しきれないのはデメリットです。

3-4.ABLのデメリット2 売掛先の倒産による連鎖倒産のリスクがある

ABLを利用するデメリットの2つ目は、売掛先が倒産した場合、担保の価値がなくなってしまい、金融機関から借りたお金を返済する必要があるため、連鎖倒産してしまうリスクがあるという点です。

ABLでは売掛債権は担保に入れただけで、回収するのは自社の役割です。

売掛債権を回収できない状態で売掛先が倒産してしまえば、回収は不可能になってしまいます。

さらに担保としての価値がなくなってしまうため、貸し倒れを防ぐため、ABLを借り入れた金融機関は返済を求めてきます。

この時、返済ができなければ連鎖倒産してしまうこともある、というのが大きなデメリットです。

4.ファクタリングのメリットとデメリット

次にファクタリングを選んだ場合のメリットとデメリットについてみていきましょう。 ファクタリングを選んだ場合のメリットとデメリットは次の通りです。

ファクタリングのメリットとデメリット

それぞれ詳しくみていきましょう。

4-1.メリット1 最短即日で資金調達できる

ファクタリングを利用する最大のメリットは、最短即日で資金調達できるため、緊急に必要となった資金調達にも対応が可能だという点です。

ABLが最短でも資金調達までに2週間はかかるところ、ファクタリングは問い合わせから契約、入金までを最短でその日のうちに行うことができます。

どうしても今すぐに資金を調達しなくてはならない、といった緊急時でも対応ができるというのがファクタリングを利用するメリットなのです。

4-2.メリット2 会社の信用情報に関わらず資金調達が可能

ファクタリングを利用するメリットの2つ目は、会社の信用情報に関わらず資金調達ができるという点です。

ファクタリングは融資ではなく売掛債権の売却であるため、会社の信用情報は審査対象となりません。

例えば、

◎会社の経営状態が赤字である
◎税金を滞納している
◎すでに多額の借り入れをしている
◎創業したばかりで会社の実績がない

といった場合でも、売掛債権があれば資金調達ができるというのはファクタリングの特長です。

ABLでは融資を受けられなかった場合でも、ファクタリングなら資金調達することができたというケースもあります。

会社の信用情報が悪く、融資を受けられない場合でも資金調達できるというのがファクタリングのメリットなのです。

4-3.メリット3 売掛先が倒産してもリスクがない

ファクタリングを利用するメリットの3つ目は、売掛先が倒産してもファクタリング会社にお金を支払う必要がないという点です。

売掛先が倒産した場合、ファクタリングを利用した人は責任を負う必要がない(償還請求権がない)と契約で定められていることがほとんどです。

「償還請求権なし」の契約を結んでいれば、売掛債権を売却し、売却代金が入金された後に売掛先が倒産した場合、売却代金を弁済する必要はありません。

そのため、売掛先の倒産に巻き込まれるリスクを減らすことができるのです。

ただし、ファクタリング会社によっては「償還請求権なし」の設定を入れずにファクタリング契約を結ぶ場合があります。

それを防ぐには、

◎「償還請求権なし」としているファクタリング会社を選ぶ
◎契約前に「償還請求権なし」かどうかを確認し、契約に盛り込んでもらう

と良いでしょう。

4-4.デメリット1 手数料が高い

ファクタリングを利用するデメリットは、手数料が高いという点です。

手数料の相場は、

◎2者間ファクタリングで8%~18%程度
◎3者間ファクタリングで2%~9%程度

となっており、ABLやその他の融資といった資金調達法と比較しても手数料は高くなってしまいます。

利息や手数料をなるべく安く抑えたい場合は、ABLを選んだ方がよいでしょう。

4-5.デメリット2 売掛債権がなければ利用できない

ファクタリングを利用するデメリットは、売掛債権がなければ利用できないという点です。

ABLであれば売掛債権がなかったり、額が少ない場合でも、在庫や機械設備などを持っていれば融資を受けて資金調達することができます。

しかしファクタリングは、売掛債権を売却して資金調達する方法ですから、そもそも売掛債権がなければ利用することができないのです。

売掛債権がない場合や、売掛債権が少ない場合は他の資金調達方法を検討しなくてはならないというのがデメリットです。

5.ABLを利用するのがおすすめのケース

ABLのメリットとデメリットを踏まえて、ABLを利用するのがオススメのケースは次のようなケースです。

ABLを利用するのがおすすめのケース

それぞれ詳しくみていきましょう。

5-1.在庫を多く抱えているケース

在庫を多く抱えている企業の場合は、ABLを利用するのがおすすめです。

ファクタリングでは在庫を資金調達に利用することができませんが、ABLであれば現在持っている在庫を担保に入れて資金調達することが可能です。

売掛債権は少ないけれど、まとまった在庫を持っている場合は、ABLの利用を検討しましょう。

5-2.なるべく支払いを減らしたいケース

利息や手数料といった支払いをなるべく少なくしたい場合もABLがおすすめです。

ファクタリングの手数料はファクタリング会社によって異なりますが、ABLの利息とファクタリング手数料を比較した場合、ABLの利息の方が安く済む場合がほとんどです。

なるべく支払い額を減らして負担を少なく資金調達したい場合はABLを選びましょう。

6.ファクタリングを利用するのがおすすめのケース

ファクタリングのメリットとデメリットを踏まえて、ABLではなくファクタリングの利用をおすすめするのは次のようなケースです。

ファクタリングを利用するのがおすすめのケース

それぞれ詳しくみていきましょう。

6-1.緊急で資金調達しなくてはならないケース

ファクタリングがおすすめなのは、緊急でなるべく早く資金を調達する必要があるケースです。

例えば、

◎急に入った大口の注文に対応するために早急に仕入れ資金が必要になった
◎仕入れ代金の支払いと人件費の支払いが重なりキャッシュフローが悪化してしまった

など、すぐに資金を調達しなくてはならない場合、最短でその日のうちに資金を手に入れることが可能なファクタリングが役立ちます。

ABLの場合は最短でも資金調達に2週間はかかってしまいますから、緊急性の高い場合はファクタリングを利用すると良いでしょう。

6-2.売掛先の与信が不安なケース

売掛先の与信に不安があるケースも、ファクタリングの利用がおすすめです。

ABLの場合、売掛先が倒産したら自社の倒産リスクも高まりますが、ファクタリングで「償還請求権なし」の設定を入れれば、売掛先がたとえ倒産したとしてもファクタリングで得た資金を弁済する必要はありません。

またファクタリング会社が売掛先の与信情報をしっかりと調べてくれますから、より安心して利用することが可能です。

◎売掛先の与信に不安があるが、自社で与信情報を調べるのは難しい
◎売掛先の倒産による連鎖倒産リスクを減らしたい

といった場合はファクタリングを選ぶと良いでしょう。

6-3.自社の信用情報が悪いケース

すでに不動産を担保に入れて借り入れを行っている、会社に赤字があるなど、自社の信用情報が悪いケースもファクタリングの利用がおすすめです。

いくら売掛債権や在庫などの動産があっても、自社の信用情報が悪い場合、ABLでは審査が通らず、資金調達することができません。

その点ファクタリングであれば、自社の信用情報が問われることがないため、資金調達が可能となります。

ABLでの融資を断られた場合など、信用情報が悪い場合はファクタリングの活用を検討してください。

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7.まとめ

ABLとファクタリングの違いについて紹介しました。

 ABLファクタリング
 契約の内容  金銭消費貸借契約
  (お金を借りる)
 売買契約
  (売掛債権を売却する)
 資金調達先  銀行・信用金庫などの金融機関
  ノンバンク
  ファクタリング会社
 資金調達に使える
 財産
  在庫などの動産
  債権
  債権のみ
 資金調達できる額  担保の評価額によって変わる  売掛債権から手数料を引いた額
 審査で重視される
 もの
  申し込みをした会社の信用情報
  担保の価値
  売掛先の信用情報
  売掛債権の価値
 審査の厳しさ  厳しい  易しい
 資金調達までの
 スピード
  2~4週間  最短即日
 利息や手数料の
 相場
  年利2%~10%
  (上限は20%)
  2者間8%~18%
  3者間2%~9%
 売掛先が倒産した
 場合
  借りてるお金を返済する  ファクタリング会社が損失を
  負担する

ABLとファクタリングにはそれぞれメリット、デメリットがあり、自社の状況や資金調達の緊急性などに応じて選ぶのがおすすめです。

自社の状況に合わせた資金調達方法を選んで利用することで、今後の経営状況の改善にも役立ちます。

上手な資金調達で、企業の経営をよりよいものにしていきましょう。

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監修者

株式会社ビートレーディング 編集部編集長

筑波大学大学院修士課程修了後、上場企業に勤務。不動産ファンドの運用・法務を担当した後、中小企業の事業再生や資金繰り支援を経験。その後弊社代表から直々の誘いを受け、株式会社ビートレーディングに入社。現在はマーケティング・法務・審査など会社の業務に幅広く携わる。

<保有資格>宅地建物取引士/貸金業務取扱主任者