「ファクタリング会社って免許を持っているものなの?」
「ファクタリングを利用するなら、免許を持っている会社のほうが安心して利用できるんじゃないか?」
と、はじめてファクタリングを利用するにあたって、安心して利用できるのか気になりますよね。
結論からお伝えすると、ファクタリング事業を行うに際して現時点では免許や許認可を取得する必要がありません。
実際に多くの優良ファクタリング会社は免許や許認可を持っていませんが、だからこそ法令と良識に従った運営を行っているので、安心して利用できます。
ただし、一部ではファクタリング会社を偽った貸金業者や悪徳業者がいるため、会社選定時は注意が必要です。
この記事では、ファクタリング会社に免許が必要ない理由や、安心して利用できるファクタリング会社選定方法について解説していきます。
最後まで読むことで、ファクタリング会社の選び方や利用方法まで理解できるので、ファクタリングについて気になっている人は、ぜひチェックしてください。
目次
1.ファクタリング会社には免許や登録の義務がない
冒頭でも少し触れましたが、ファクタリング会社には免許の所持や、貸金業者に求められるような貸金業の登録義務はありません。
その理由は、ファクタリング会社が行っているのは、融資ではなく売掛債権の買取業務だからです。
この記事を読んでいる人の中には、「売掛債権」と言われてもピンとこなかったり、ファクタリング会社のくわしいサービス内容を知らない人もいるかもしれませんね。
そこで、まずはファクタリングとはどんなものなのか、メリット・デメリットも含めて解説していきます。
1-1.ファクタリングに免許が不要な理由
「ファクタリングと融資は似ているから、免許がある業者の方が安心して利用できるのでは?」
と考える人もいるでしょう。
結論からお伝えすると、ファクタリング会社に免許や登録は必要ありません。
その理由は、ファクタリングで発生するのは「売掛債権」と呼ばれる「権利」の売買であり、
銀行融資のようなお金の貸し借りが発生しないからです。
実際に、金融庁のファクタリング注意喚起のページで、ファクタリングは「商品の代金を後から支払ってもらう」という「権利」を買う契約であることを名言しています。
このことから、免許や登録の必要がないファクタリング会社も問題なく、安心して利用できるといえます。
1-2.そもそもファクタリングとは?
そもそもファクタリングとは、企業(債権者)が保有している売掛金をファクタリング会社へ売却して早期資金化する金融サービスです。
ファクタリング会社は、ファクタリング利用者から売掛債権を買取り、手数料を引いた差額を買取金額として支払います。
ファクタリングを利用すると入金サイクルが短縮されるため、資金繰りに悩む経営者に利用されています。
ここではファクタリングの仕組みについて、2者間ファクタリングと3者間ファクタリングそれぞれに解説していきます。
すでに知っているという人は「2.悪徳業者を避ければファクタリングは安心して利用できる!」にお進みください。
貸金業とは異なり免許が不要な「ファクタリング」についてはこちらの記事をご覧ください。
1-2-1.2者間ファクタリングの仕組み
2者間ファクタリングでは、売掛先はファクタリング会社とのやり取りに加わりません。
売掛先がやり取りに参加しないので、売掛債権の回収はファクタリング利用者が行います。
ファクタリング利用者は、売掛先から売掛金を受け取ったら、決められた期日内にファクタリング会社に支払います。
2者間ファクタリングでは売掛先がファクタリング会社とのやり取りに参加しないので、売掛金の存在をファクタリング会社が売掛先に直接確認できない等の理由により、3者間ファクタリングに比べて手数料が高い傾向にあります。
2者間ファクタリングについては以下の記事で詳しく説明しているので、併せてご覧ください。
2者間ファクタリングとは?メリット・デメリットとやり方・注意点を解説
1-2-2.3者間ファクタリングの仕組み
3者間ファクタリングでは、売掛先が直接ファクタリング会社に売掛金を支払います。
2者間ファクタリングと異なり、売掛先が直接ファクタリング会社に売掛金を支払います。
ファクタリング会社は売掛金の存在を売掛先に直接確認できる等の理由により、2者間ファクタリングよりも手数料が低く設定されています。
3者間ファクタリングについては以下の記事で詳しく説明しているので、併せてご覧ください。
3者間ファクタリングとは?メリット・デメリットやおすすめの相談先、利用手順を解説
2.悪徳業者を避ければファクタリングは安心して利用できる!
前章で、「ファクタリング会社には免許や登録の必要はないが、基本的には安心して利用できる」と説明しました。
しかしごく稀に、ファクタリング会社を装った悪徳業者がいるため、会社選定には注意を払う必要があります。
<悪徳ファクタリング会社例> ・債権譲渡契約(売買契約)が定められていない ・高額な手数料が差し引かれる ・未回収金が発生した場合、債権の買い戻しを要求されている ・未回収金が発生した場合、売主がファクタリング会社に支払いをしなくてはいけない |
上記に当てはまるファクタリング会社は、悪徳業者を疑い、契約を見送るのがおすすめです。
悪徳業者と契約してしまうと、高額な手数料をひかれたり、債権買い戻しを要求されたりします。
悪徳ファクタリング会社を利用することで、さらなる資金繰りの悪化が予想されるので注意しましょう。
次の章で、安心して利用できるファクタリング会社の見分け方を紹介しています。
「これからファクタリングを利用したい」
と考えている人は、ぜひチェックしてみてくださいね。
ファクタリングの悪徳業者については以下の記事で詳しく説明しているので、併せてご覧ください。
ファクタリング会社に悪徳業者はいる?手口の事例や見分け方を解説
3.優良ファクタリング会社を見分ける3つのポイント
安心してファクタリングを利用するには、悪徳業者を避け、優良なファクタリング会社を見つける必要があります。
ファクタリング業者を選ぶ際には以下の3つのポイントを確認しましょう。
安心して利用できる、優良ファクタリング会社の見分け方をくわしく解説していきます。
3-1見分け方のポイント①:償還請求権のない契約になっている
優良ファクタリング会社を探すときは、償還請求権のない契約になっていることを確認するのがおすすめです。
償還請求権とは、売却した売掛金の売掛先(取引先)が倒産してしまい売掛金を回収できなかった場合、利用者に代金の支払いを請求できる権利のことを言います。
「売掛債権が回収できなかったとき、利用者が債権を買い戻さなくてはいけない」
「売掛債権が回収できなかったとき、利用者が回収できなかった代金を支払わなくてはいけない」
上記のような場合、貸金業に当たる可能性があります。
実際に、平成29年3月3日の大阪地方裁判所で行われた裁判において、上記項目に当てはまるファクタリング会社が、金銭の授受が金銭消費貸借契約に準じると判断された判例があります。
金銭の授受が金銭消費貸借契約に準じると判断される場合、貸金業登録を行わなくてはいけません。
貸金業登録を行っていない会社が、上記のような貸し付けを行うのは、違法行為です。
安心してファクタリングを利用するには、契約前に償還請求権のない契約になっているか見積もり書チェックしてくださいね。
3-2.見分け方のポイント②:ファクタリング会社としての実績が豊富
安心して利用できるファクタリング会社を選ぶときは、取引実績をチェックすることも大切です。
ファクタリングは、免許や登録の必要がなく、参入障壁が低いといえます。
そのため、さまざまな運営会社がファクタリングに参入しています。
中には、ヤミ金融業者がファクタリングと偽り、違法な貸し付けを行っているケースもあり注意が必要です。
取引実績の豊富なファクタリング会社を選べば、違法な貸し付けを行う業者の可能性を排除できます。
ファクタリング会社を選ぶときは、HPなどに記載されている取引実績数や口コミを確認して、安心して依頼できる信頼性の高い会社を選びましょう。
国内最大手の「ビートレーディング」では、豊富な実績「お取引先5.8万社」を生かした、安心のファクタリングサービスを提供しています。
ビートレーディングは、時代に合わせたファクタリングサービスを提供し、設立以降多くのお客様の支えにより実績を積み上げてきました。
利用者数は年々増加傾向にあり、2024年3月現在、5.8万社の企業と取引実績があります。
ビートレーディング | A社 | B社 | |
---|---|---|---|
入金スピード | 最短2時間 | 最短当日 | 最短翌日 |
契約方法 | オンライン契約可能 | オンライン契約可能 | 対面のみ |
実績 | 月間1,000件 | 年間3,000件 | 年間1,500件 |
オンライン契約を導入し、手続きを簡素化することで、最短2時間での売掛債権資金化を実現しました。
豊富な取引実績から、お客様が安心して利用できるよう、柔軟に対応いたします。
売掛債権の資金化を検討している人は、ぜひビートレーディングにご相談ください。
3-3.見分け方のポイント③:手数料が法外ではない
ファクタリングにかかる手数料の相場は、2%〜18%です。
ファクタリングには2種類あり、売掛先に売掛債権の実在性や二重譲渡を確認できない2者間ファクタリングは、ファクタリング会社にとってリスクが高いため、手数料が高い傾向にあります
一方、3者間ファクタリングは、売掛先に売掛債権の状況を確認できます。
そのため、ファクタリング会社にとってのリスクが低く、手数料も低い額が設定されているのです。
このように、ファクタリングの種類により設定されている手数料は異なります
しかし、相場よりも不当に高い手数料の支払いを求めるファクタリング会社は、違法なヤミ金業社の可能性があります。
違法性はなくても、相場よりも高い手数料を払うことで、かえって資金繰りが悪化する可能性もあるので注意が必要です。
ファクタリング会社を選ぶときは、手数料が相場内に納まっているか、手数料によって資金繰りに影響はないかチェックしてくださいね。
4.ファクタリングの利用方法4STEP
優良ファクタリング会社の選び方がわかったところで、
「実際に利用するときはどうしたらいいの?」
と疑問に思う人もでてくるでしょう。
ファクタリング会社の利用を決めたら、まずは会社選定を行います。
違法性のある会社を避け、優良なファクタリング会社を選ぶことが大切です。
利用手順は以下の4ステップです。
これから紹介する4STEPで利用を進めると、迷うことなくファクタリング会社が利用できます。
ファクタリングの利用を検討している人は、ぜひ参考にしてくださいね。
4-1.【STEP1】ファクタリング会社を選ぶ
ファクタリングを利用すると決めたら、まずファクタリング会社を選びます。
ファクタリング会社を選ぶときは、複数のファクタリング会社に利用相談を行うことがおすすめです。
事前に利用相談を行うと、売掛債権の買い取り見込みを確認できます。
ファクタリング会社へ利用申し込みする前に、資金調達の見通しが立てられるため、スムーズにファクタリングを利用できるでしょう。
また、優良ファクタリング会社を選ぶには、以下のポイントを抑えることも重要です。
◎優良ファクタリング会社のくわしい選び方は、こちらをご覧ください。
4-2.【STEP2】必要書類を揃える
利用するファクタリング会社が決定したら、申し込みに必要な書類を揃えます。
一般的にファクタリング利用時に必要な書類は、法人登記謄本や身分証明書、売掛債権に関する書類です。
法人登記謄本は、会社が実在していることを証明する書類です。
法人登記謄本は、法務局で取得できます。
事前に下記の書類を揃えておくと、スムーズにファクタリング会社と契約できるでしょう。
◎ファクタリングに必要な書類についてより詳しくは、こちらをご覧ください。
<ファクタリング利用に必要な書類> • 法人登記簿謄本 • 印鑑証明書 • 身分証明書 • 決算書 • 売掛債権に関する書類 • 通帳 |
ファクタリング会社によって、必要になる書類は異なります。
実際にビートレーディングで申し込みに必要な書類は、以下の2点です。
<ビートレーディング申し込みに必要な書類> • 売掛債権に関する資料(請求書・注文書など) • 通帳のコピー(表紙付2か月分) |
利用予定のファクタリング会社では、どんな書類を用意しておかなくてはいけないのか、事前に確認して、準備しておきましょう。
4-3.【STEP3】売掛債権に関する審査を受ける
必要書類を提出したら、ファクタリング利用に関する審査を受けます。
審査内容は、売掛先の経営状況をはじめとする信用力や、利用者の信頼性などです。
3者間ファクタリングを利用する場合、審査を受ける前に、売掛先にファクタリングの利用承諾を受けておきましょう。
<ファクタリングで行われる審査内容> • 利用者の事業内容 • ファクタリングを利用する理由 • 売掛先の事業内容 • 売掛先の取引状況 • 売掛先の承諾(3者間ファクタリング) |
契約申込時に書類漏れや提出遅延があると、利用者側の信頼度が下がります。
その結果、ファクタリングを断られる可能性もあるので、期日や提出内容はしっかり確認しておきましょう。
審査落ちの原因については以下の記事で詳しく説明しているので、併せてご覧ください。
ファクタリングの審査に通らない原因は?審査に通る5つのポイント
4-4.【STEP4】契約をする
審査が終了したら、契約を締結します。
契約を締結するときは必ず契約書を確認して、納得できる内容になっているか確認しましょう。
とくに、手数料は審査を受けたあとでなければ、正確な金額がわかりません。
売掛先の信用力によって手数料は異なるので、契約を締結する前にチェックしてくださいね。
契約書を渡してもらえないファクタリング会社もあります。
しかし、契約書がないと、後々トラブルに発展する恐れがあります。
契約を締結したら、必ず契約書をもらいましょう。
ファクタリング契約時の注意点は?契約書の内容・確認ポイントを徹底解説
5.ファクタリング会社を利用する際の注意点
「ファクタリングの利用方法はわかったけど、利用するにあたって注意することはあるの?」
と疑問に思っている人もいるでしょう。
ファクタリングは、融資に比べて審査期間が短く、最短即日資金化できます。
しかし、入金のタイミングはファクタリング会社によって異なるので、注意が必要です。
その他にも、ファクタリングを利用する際は以下のことに注意しましょう。
ファクタリング会社を利用する際の参考にしてください。
5-1.すぐに資金調達したい場合、オンライン完結のファクタリング会社を選ぶ
今すぐ資金調達をしたいときは、オンライン完結のファクタリング会社を選ぶのがおすすめです。
審査や契約を対面でしなくてはいけないファクタリング会社は、面談の日取りを決めなくてはいけないため、その分時間がかかります。
すべてをオンラインで完結できるファクタリング会社なら、最短即日売掛債権を現金化できます。
売掛債権を売却して、すぐに資金調達したい人は、オンライン契約ができるファクタリング会社をチェックしてみてください。
オンライン契約が可能かどうかは、ファクタリング会社のホームページに記載されています。
ホームページ上で記載が見つけられなかった場合、電話で直接ファクタリング会社に問い合わせてみてください。
5-2.希望買取価格に対応しているファクタリング会社を選ぶ
ファクタリングの上限金額は、ファクタリング会社によって異なります。
あまりに高額なファクタリングの場合、ファクタリング会社の資金力によっては断られてしまう可能性があります。
ファクタリングを利用するときは、希望買取価格に対応しているファクタリング会社を選びましょう。
ファクタリング会社が対応している売掛債権の買取価格は、ファクタリング会社のホームページで確認できます。
6.まとめ
ファクタリングは、企業(債権者)が保有している売掛金をファクタリング会社へ売却して早期資金化する金融サービスです。
ファクタリングは融資とは異なり売掛金の、売買取引のため、許認可が必要ありませんので、免許や登録がないファクタリング会社でも、安心して利用できます。
しかし、ファクタリングを装った、悪徳業者もいるため会社選定には注意が必要です。
悪徳業者を除外し、優良なファクタリング会社を選ぶには、以下のポイントを抑えましょう。
ファクタリング会社の選別をせずに契約すると、ヤミ金融などの悪徳業者と契約してしまう恐れがあります。
そうならないためにも、この記事を読んで、優良ファクタリング会社を選別してください。
筑波大学大学院修士課程修了後、上場企業に勤務。不動産ファンドの運用・法務を担当した後、中小企業の事業再生や資金繰り支援を経験。その後弊社代表から直々の誘いを受け、株式会社ビートレーディングに入社。現在はマーケティング・法務・審査など会社の業務に幅広く携わる。
<保有資格>宅地建物取引士/貸金業務取扱主任者