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【事例あり】ファクタリング会社は闇金?違法なサービスを見極めるコツとは

【事例あり】ファクタリング会社は闇金?違法なサービスを見極めるコツとは

ファクタリングの基礎知識

「ファクタリングって闇金なの?」
「ファクタリングと闇金の違いや見分け方があるなら知りたい」

ファクタリングで資金調達を検討しているものの、このような疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか。

結論から言うと、ファクタリングは闇金ではなく合法の資金調達手段ですが、ファクタリングを装った闇金が存在しているというのが実情です。

本記事では、ファクタリング会社と闇金の違いや見分け方、実際にあった事例などを解説します。

ファクタリングについて詳しくは「【図解】ファクタリングとは?仕組みや種類・注意点を簡単に解説!」の記事をご覧ください。

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1. 前提:ファクタリング会社=闇金というわけではない

札束の敷き詰められたアタッシュケース

「ファクタリング会社=闇金」というわけではありませんが、ファクタリングを装って違法な貸付を行う闇金もいるため注意が必要です。

ファクタリング自体は合法であり、売掛金をファクタリング会社に買い取ってもらい、本来の売掛金の入金日よりも早く資金化する資金調達の手段です。ファクタリングは貸金にはあたらないため、ファクタリング会社は貸金業の登録は不要とされています。

これに対して闇金は、貸金業の登録の有無にかかわらず、出資法で定められている上限金利を超える金利で金銭の貸付を行う違法な金融業者を指します。

ファクタリングと闇金は似て非なるものなので、知識を付けて闇金の被害に合わないよう自己防衛することが重要です。

ファクタリングと貸金業の違いについて詳しくは「ファクタリングは貸金業ではない|法的根拠と注意点を解説」の記事をご覧ください。

2. 闇金を疑った方がいいファクタリング会社のケースとは

お客様に商談するビジネスマンの手元

ここからは闇金である可能性が疑われるケースを8つ紹介します。これらのケースに遭遇した場合は闇金を疑うべきであり、契約前に慎重に調べたり、ほかの会社を検討したりといった対処をすべきでしょう。

2-1. ケース1:手数料が高い

ファクタリングの手数料はファクタリング会社によって異なりますが、相場と比較して高すぎる場合は闇金の可能性があります。

一般的なファクタリングの手数料は、2者間ファクタリングで8%~18%3者間ファクタリングで2%~9%がおおよその相場です。

ただし、2023年現在はファクタリングに対して法定金利のような基準や制限は設けられていないため、「手数料が〇%を超えているから闇金」と明確には判断できません。

手数料が高いかどうかを判断するためには、一般的なファクタリングの相場を把握しておくこと、複数のファクタリング会社に相見積りを取って確認する方法などが有効です。

ファクタリングの手数料について詳しくは「ファクタリング手数料相場は?高くなる理由と手数料の決まり方」の記事をご覧ください。

2-2. ケース2:実質、貸金契約である   

どのような文言・言い回しであっても、実質的に貸金契約である場合も闇金の可能性が高いといえます。

一般的なファクタリングでは、売掛金を売却した利用者はその売掛金の支払い責任を問われません。つまり、売却した売掛金が万が一回収不能に陥ったとしても、売掛先に代わってファクタリング会社に支払う義務はありません。

一方、闇金の場合は売掛金を担保のように扱うため、回収までの責任を利用者が負うことになり、これは実質的な貸金契約にあたります。

加えて、このような貸金契約を結ぶためには、貸付を行う会社側は貸金業の登録が必要です。

このように、ファクタリングと闇金は利用者側の責任範囲が異なることを理解しておきましょう。

2-3. ケース3:契約書や明確な説明がない

取引を行う前に見積書・契約書の提示がない場合や、取引に関する詳細な説明がされない場合も闇金の可能性があります。

通常のファクタリングでは、契約締結前に見積りを行い、取引内容の説明をしたうえで「売買契約書」や「債権譲渡契約書」などを締結するのが一般的な流れです。

しかし、闇金の場合は証拠を残したくないと考えているため、見積書や契約書を提示しなかったり、説明が不明瞭、またははぐらかしたりする傾向にあります。

また、ファクタリングを装って借り入れた資金の弁済義務がある「金銭消費貸借契約書」を用いて契約させようとする会社も存在するため、十分注意が必要です。

ファクタリングの契約について詳しくは「ファクタリング契約時の注意点は?契約書の内容・確認ポイントを徹底解説」の記事をご覧ください。

2-4. ケース4:償還請求権ありの契約を結ぼうとする

償還請求権ありの契約を結ぼうとする場合も闇金を疑うべきです。

「償還請求権」とは、債務の責任範囲を限定せず金銭債権などを全額請求できる権利のことです。ファクタリングにおける償還請求権の有無は、売却した売掛金が何らかの理由で回収できなかった場合に、売却した利用者に支払い(買い戻し)を請求できるか否かを意味します。

通常のファクタリングでは償還請求権がないノンリコースによる契約が一般的なため、償還請求権があるウィズリコースによる契約を結ぼうとしてきた場合は、売掛金が入金されたか否かを問わず支払いを求められるケースもあるため注意が必要です。

償還請求権について詳しくは「償還請求権とは?意味や使い方、注意点を初心者にわかりやすく解説」の記事をご覧ください。

2-5. ケース5:対面のやり取りを避けてくる

対面のやり取りを不自然に避けようとする場合も闇金の可能性があります。

しかし、手続きを効率化するために対面によるやり取りを省略し、オンラインで見積り・審査・手続きなどを完結できる仕組みを採用している正規のファクタリング会社も増加傾向にあります。

対面でのやり取りを避けるというだけで闇金かどうかを判断するのは困難ですが、このような傾向があることを認識しつつ、ほかのポイントとあわせて総合的に判断するのが望ましいでしょう。

2-6. ケース6:会社の詳細な情報が分からない

表面上はファクタリング会社を名乗っていても、会社の詳細な情報や実態が分からない場合は要注意です。

正規のファクタリング会社であれば、その会社の公式サイトやサービス概要ページがあり、会社の所在地・代表者の氏名・資本金額・過去の実績などを確認できるのが一般的です。

一方で、ネット検索で信頼に値する公式サイトが出てこない場合や、ネット上の掲示板でしか情報が確認できない場合、秘匿性の高いSNSなどでアプローチしてくる場合などは闇金である可能性が高いといえます。

少しでも怪しいと感じたときは、会社やオフィスが実在するかどうかなど、さまざまな角度から会社の実態を調べてみるべきでしょう。

2-7. ケース7:「分割で支払える」「ジャンプに対応できる」と謳っている

利用にあたり「支払いが厳しければ分割で支払っても良いですよ」や「手数料(利息)だけ払ってもらえれば売掛金(元金)は据え置きで良いですよ」などと謳っている場合は闇金の可能性を疑いましょう。

一見利用者に寄り添った親切な対応に感じるかもしれませんが、このような文言には利用者にとって不利なカラクリが存在しているためです。

そもそもファクタリングは「融資」ではないため、分割で支払うことはできません。分割で支払う場合は「売掛金(債権)の売買」ではなく「融資」とみなされ、貸金業法に抵触するためです。このような背景から、提案してきた会社が貸金業登録をしていなければその時点で闇金であると見抜くことができます。

また、手数料さえ支払えば支払期限を延ばせるという形態は「ジャンプ」と呼ばれており、実際は据え置くことで手数料が上乗せされる仕組みです。

いずれのケースも利用者にとって非常に不利な内容のため、十分注意しましょう。

2-8. ケース8:振り込みではなく、現金を手渡ししようとする

資金を振り込みではなく現金で手渡ししようとする場合も闇金である可能性が高いといえます。闇金はできる限り証拠を残したくない、足がつかないようにしたいと考えているためです。

通常のファクタリング会社は、売掛金を売却した資金は口座に振り込むのが一般的です。そのため、最初から現金による手渡しを前提としている場合や、振り込みを渋る素振りを見せた場合は闇金を警戒すべきでしょう。

闇金・悪徳業者の見分け方について詳しくは「ファクタリング会社に悪徳業者はいる?手口の事例や見分け方を解説」の記事をご覧ください。

3. 闇金のファクタリング会社が見つかった事例を紹介

お金とスーツの男性

過去にファクタリング会社を装った闇金が見つかり摘発された事例があります。ここでは「ファクタリングを謳っていたが実態は貸付だった」ケースと、「法外な金利を適用していた」ケースの2つの事例を紹介します。

3-1. 事例1:実態として貸付だった

2017年1月、ファクタリングを装って売掛債権を担保とした貸付を行ったとして、「出資法違反」の容疑で逮捕者が出ています。

この事例では2つの闇金が平成27年秋から28年11月にかけて、資金繰りが悪化した中小企業をターゲットに、貸金業登録をせずに全国約250社に総額3億円以上を貸し付け、1億円以上の利益を得ていたとされています。

容疑者らは「ファクタリングとしての売掛債権の売買であり、貸金業の登録の必要はない」と容疑を否認しましたが、この取引はファクタリングではなく「貸金業」と見なされ逮捕に至っています。

3-2. 事例2:法外な金利を適用していた

2017年5月、無登録営業による「貸金業法違反」、ならびに法外な金利を適用したことによる「出資法違反」の容疑で合計7名の逮捕者が出ています。

容疑者らは約半年にわたり、貸金業登録をせずにファクタリングを装った貸金業を営んでいたとされており、法定利息の40〜48倍にも相当する利息を受領したといわれています。

こちらの事例でも容疑者は「ファクタリングなので貸金とは違う」などと容疑を否認していたそうですが、前述のとおり違法と見なされ、逮捕に至っています。 いずれのケースも容疑者がファクタリングと貸金の違いを認識していたかは不明ですが、実際に違法と判断され逮捕者が出たケースとして当時注目を集めました。

4. 闇金のファクタリング会社を見極めるコツとは

水色と黄色の背景に光る電球

闇金のファクタリング会社を見極めるコツは、「契約内容をきちんと確認すること」と「複数のファクタリング会社を比較すること」です。それぞれ詳しく見ていきましょう。

4-1. 契約内容をきちんと確認する

ファクタリングに限ったことではありませんが、契約内容を確認せず、理解しないままサインすることは絶対に避けましょう。契約締結後に異議を唱えても、サインしている以上契約書の内容が優先されてしまうためです。

自社にとって不利な条件が記載されていないかをしっかり確認することはもとより、不明点がある場合はファクタリング会社に尋ねるなどして解決しておくことが重要です。

また、そもそも説明が曖昧な場合や、契約内容に違和感がある会社との契約は避けるのが無難でしょう。

4-2. 複数のファクタリング会社を比較する

複数のファクタリング会社を比較することも闇金を見抜く有効な方法です。

1社のファクタリング会社しか見ていないと比較対象がないため、違和感や闇金であることに気付くのは困難といわざるを得ません。

複数社に問い合わせて相見積りを取る、比較サイトなどを参照するなどして、複数社の手数料や契約条件を確認・比較して判断基準を得ておくと良いでしょう。

5. まとめ

ファクタリング自体に違法性はないものの、ファクタリングを装った闇金が紛れているのが実情です。

闇金を疑った方がいいファクタリング会社のケースは、以下のとおりです。
・手数料が高い
・実質、貸金契約である
・契約書や明確な説明がない
・償還請求権ありの契約を結ぼうとする
・対面のやり取りを避けてくる
・会社の詳細な情報が分からない
・「分割で支払える」「ジャンプに対応できる」と謳っている
・振り込みではなく、現金を手渡ししようとする

闇金のファクタリング会社が見つかった事例としては、次のようなものがあります。
・【事例1】実態として貸付だった
・【事例2】法外な金利を適用していた

闇金による被害を未然に防止するためのコツは、下記のとおりです。
・契約内容をきちんと確認する
・複数のファクタリング会社を比較する

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監修者

株式会社ビートレーディング 編集部編集長

筑波大学大学院修士課程修了後、上場企業に勤務。不動産ファンドの運用・法務を担当した後、中小企業の事業再生や資金繰り支援を経験。その後弊社代表から直々の誘いを受け、株式会社ビートレーディングに入社。現在はマーケティング・法務・審査など会社の業務に幅広く携わる。

<保有資格>宅地建物取引士/貸金業務取扱主任者